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IBM Tivoli Composite Application Manager Agent for SAP Applications バージョン 7.1.1 インストールおよび構成ガイド SA88-7128-00 (英文原典:SC27-5672-00)

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IBM Tivoli Composite Application ManagerAgent for SAP Applicationsバージョン 7.1.1

インストールおよび構成ガイド

SA88-7128-00(英文原典:SC27-5672-00)

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IBM Tivoli Composite Application ManagerAgent for SAP Applicationsバージョン 7.1.1

インストールおよび構成ガイド

SA88-7128-00(英文原典:SC27-5672-00)

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お願い本書および本書で紹介する製品をご使用になる前に、 57ページの『特記事項』に記載されている情報をお読みください。

本書は、IBM Tivoli Composite Application Manager Agent for SAP Applications バージョン 7.1.1 (製品番号5725-I45) および新しい版で明記されていない限り、以降のすべてのリリースおよびモディフィケーションに適用されます。

お客様の環境によっては、資料中の円記号がバックスラッシュと表示されたり、バックスラッシュが円記号と表示されたりする場合があります。

 

原典: SC27-5672-00

IBM Tivoli Composite Application Manager Agent for SAP

Applications

Version 7.1.1

Installation and Configuration Guide

発行: 日本アイ・ビー・エム株式会社

担当: トランスレーション・サービス・センター

第1刷 2013.10

© Copyright IBM Corporation 2006, 2013.

目次第 1 章 SAP エージェントの概要 . . . . 1このリリースの新機能 . . . . . . . . . . . 2IBM Tivoli Monitoring 環境のコンポーネント . . . 5エージェント管理サービス . . . . . . . . . . 6ユーザー・インターフェースのオプション . . . . 6

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 . . . . . . . . . . . . . . . 9要件 . . . . . . . . . . . . . . . . . 9前提条件の検査 . . . . . . . . . . . . . 9データ収集のための前提条件の検証 . . . . . . 10

Oracle ヒストリカル統計情報 . . . . . . . 10Oracle データ収集 . . . . . . . . . . . 10OS コレクター . . . . . . . . . . . . 10SAP システム時間帯設定 . . . . . . . . . 10

言語パックのインストール . . . . . . . . . 10AIX または UNIX システムでの言語パックのインストール . . . . . . . . . . . . . 11Windows システムでの言語パックのインストール 11エージェントの言語パックのサイレント・インストール . . . . . . . . . . . . . . . 12

イメージ抽出ツール . . . . . . . . . . . 14イメージの抽出 . . . . . . . . . . . . . 14SAP エージェントのインストールおよび構成 . . . 15

SAP システムへの Advanced Business ApplicationProgramming (ABAP) トランスポートのインストール . . . . . . . . . . . . . . . . 16ローカル・インストール . . . . . . . . . 19リモート・インストール . . . . . . . . . 19ローカルでの SAP エージェントの構成 . . . . 22リモートでの SAP エージェントの構成 . . . . 27以前のインストール済み環境からの SAP エージェントのアップグレード . . . . . . . . . 27Windows での SAP エージェントのアップグレード . . . . . . . . . . . . . . . . 28UNIX または Linux での SAP エージェントのアップグレード . . . . . . . . . . . . . 29リモートでの SAP エージェントのアップグレード . . . . . . . . . . . . . . . . 30

製品アップグレード構成 . . . . . . . . . 30SAP エージェントの拡張インストールおよび構成 33

SAP 汎用モジュール . . . . . . . . . . 33SAP エージェント汎用モジュールの使用可能化 34SAP 汎用モジュールの使用不可化 . . . . . . 34リモート管理の使用 . . . . . . . . . . 34SAP ユーザー ID . . . . . . . . . . . 35集中ユーザ管理 (CUA) の使用 . . . . . . . 38自動機能 . . . . . . . . . . . . . . 39SAP Office E メール . . . . . . . . . . 39スクリプト・ファイルの環境変数 . . . . . . 39SAP パスワード暗号化 . . . . . . . . . 42sapshcut コマンドの使用 . . . . . . . . . 42SAP でのオプションの拡張構成 . . . . . . 43CEN CCMS レポート . . . . . . . . . . 50非 Unicode 2 バイト言語サポート . . . . . . 51SAP システムからの Advanced BusinessApplication Programming (ABAP) トランスポートのアンインストール . . . . . . . . . . 52SAP インスタンスのカスタマイズ . . . . . . 52「接続のテスト」機能 . . . . . . . . . . 53CCMS 設計の使用可能化 . . . . . . . . . 53アラートのしきい値の変更 . . . . . . . . 53CCMS 設計の使用不可化 . . . . . . . . . 54CCMS 設計の検証 . . . . . . . . . . . 54

付録. ITCAM for Applications 資料ライブラリー . . . . . . . . . . . . . . 55前提資料 . . . . . . . . . . . . . . . 55関連資料 . . . . . . . . . . . . . . . 56Service Management Connect での Tivoli Monitoringコミュニティー . . . . . . . . . . . . . 56その他の資料のソース . . . . . . . . . . . 56

特記事項 . . . . . . . . . . . . . . 57商標 . . . . . . . . . . . . . . . . . 59プライバシー・ポリシーに関する考慮事項 . . . . 59

索引 . . . . . . . . . . . . . . . . 61

© Copyright IBM Corp. 2006, 2013 iii

iv SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

第 1 章 SAP エージェントの概要

IBM® Tivoli® Composite Application Manager Agent for SAP Applicationsには、SAP システムをモニターする機能が用意されています。このエージェントを使用して、SAP システムで基本的なアクションを実行することもできます。IBM Tivoli Monitoring は、SAP エージェントのベースとなるソフトウェアです。SAP エージェントは、問題を早期に検出して再発防止策をとるために必要な情報を収集するための管理の中心点として機能します。SAP リリース、アプリケーション、コンポーネント、基礎となるデータベース、オペレーティング・システム、および外部インターフェース全体にわたって効果的なシステム管理が可能になります。

IBM Tivoli Monitoring の概要

IBM Tivoli Monitoring は、1 台以上の指定されたワークステーションから、社内のすべてのシステムの可用性とパフォーマンスをモニターする際に役立ちます。また、傾向のトラッキングおよびシステムに関する問題のトラブルシューティングに役立つヒストリカル・データが提供されます。

IBM Tivoli Monitoring を使用して、以下のタスクを達成することができます。

v 定義済みのシチュエーションまたはカスタム・シチュエーションを使用して管理対象システムのアラートをモニターする。

v 独自のパフォーマンスしきい値を設定する。

v アラートに至った原因をトレースする。

v システム条件に関する広範囲のデータを収集する。

v ポリシーを使用して、アクションの実行、作業のスケジュール、および手動タスクの自動化を行う。

Tivoli Enterprise Portal は、IBM Tivoli Monitoring 製品のインターフェースです。Tivoli Enterprise Portal

に表示される、ご使用の環境の統合ビューを使用して、エンタープライズ全体にわたるパフォーマンスの問題をモニターして解決することができます。

IBM Tivoli Monitoring および Tivoli Enterprise Portal について詳しくは、 55ページの『前提資料』にリストされている資料を参照してください。

モニター・エージェントの機能

このエージェントを使用すると、SAP のリリース、アプリケーション、コンポーネントと、基礎となるデータベース、オペレーティング・システム、外部インターフェース全体にわたって、効果的なシステム管理を行うことができます。ご使用の SAP エンタープライズに関する情報を得るために、以下のコンポーネントおよびプロシージャーを容易に収集および分析できます。

v オペレーティング・システムおよび関連したローカル・エリア・ネットワーク (LAN)

v SAP によって使用されるデータベース (Oracle や DB2® など)

v SAP メモリーおよびバッファーのパフォーマンス

v SAP システム・コンポーネントのレイアウトおよび構成

v SAP アプリケーション・インスタンスおよびデータベースのレイアウトおよび構成

v バッチ処理 (バッチ・データ作成セッションを含む)

v インポートされたトランスポート・ヒストリーのモニター

© Copyright IBM Corp. 2006, 2013 1

v SAP サービス、トランザクション、ユーザー、アプリケーション、サブアプリケーション、またはプログラムによって報告されるパフォーマンス・モニター

v 弊社のベスト・プラクティス・モニター・シチュエーションからの IBM Tivoli Monitoring 生成アラート、および SAP ソリューションを稼働中のシステムからの SAP CCMS アラート

v 開発、テスト、および実動システムの整合性に影響を及ぼす可能性があるトランスポート・システム・アクティビティー

v syslog および ABAP メモリー・ダンプの使用によるシステムのモニター

v SAP 内での RFC 呼び出しに関するインバウンド・キューとアウトバウンド・キューのモニター

v SAP およびメッセージ・サーバー内で定義されているサービスのモニター

v ユーザーによって選択されている SAP インスタンスのモニター

v 次の各アラートに関する情報を含む Solution Manager のモニター

– Early Watch

– システム・モニタリング

– ヒストリカル

– ビジネス・プロセス・モニタリング

注: ビジネス・プロセス・モニタリング・アラートは、Solution Manager に接続されているサテライト・システム内に生成されます。

v Solution Manager 内で定義されているシステム・ランドスケープ (サーバーおよびデータベース) のモニター

v 以下の情報を含む PI/XI のモニター

– XML メッセージ、ビジネス・プロセス・エンジン、PI/XI 内の同期/非同期通信

– ジョブの概要と詳細、ワークフローの詳細

このリリースの新機能SAP エージェント・バージョン 7.1.1 は、2 つの SAP アプリケーション (SAP Solution Manager とPI/XI) をモニターします。また、SAP エージェント・バージョン 7.1.1 は、SAP サーバーに関連するいくつかの重要な機能もモニターします (HTTP サービス、ICM、メッセージ・サーバー、qRFC、DB2 のモニターなど)。SAP エージェントのバージョン 7.1.1 では、バージョン 7.1 フィックスパック 1 以降、以下の機能拡張が行われています。

v システム要件に関連する変更。システム要件に関する情報については、Software Product Compatibility

Reports Web サイト (http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/prodguid/v1r0/clarity/index.html) を参照してください

v 新しいサブノード:

– Slm レベル:

v 新しい属性グループ:

– 接続モニター

– ABAP 接続モニター

– HTTP 接続モニター

– TCP/IP 接続モニター

– 接続モニターの詳細

– qRFC スケジューラーの概要

2 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

– qRFC QINQOUT スケジューラーの詳細

– PI/XI 実行時キャッシュ統計

– PI/XI 実行時キャッシュ・モニター

– PI/XI 実行時キャッシュ・アラート

– MAI アラート受信箱

– MAI PI コンポーネントのモニター

– システム・モニタリング

– MAI ソリューションの概要

– Solution Manager ビジネス・プロセス・モニタリング

– MAI PI チャネル・モニター・アラート

– Solution Manager MAI PI メッセージ・モニター

– Solution Manager MAI PI メッセージ・フローの詳細

v 新しいワークスペースまたは変更されたワークスペース:

– アクティブ・ユーザー

– バッチ・ジョブ

– 接続モニター

– ABAP 接続の詳細

– HTTP 接続

– 内部接続

– TCP/IP 接続

– ABAP ドライバーを通じた接続

– qRFC スケジューラーの概要

– qRFC QIN スケジューラーの詳細

– qRFC QOUT スケジューラーの詳細

– 実行時キャッシュの状況

– サービス・リスト

– パーティー・リスト

– プロセス・コンポーネント

– ソフトウェア・コンポーネント

– 統合プロセス

– 受信側の判別

– インターフェースの判別

– 送信側の契約

– 受信側の契約

– 通信チャネル

– マッピング

– 分割マッピング

– アラート・カテゴリー

– アダプター・エンジン接続データ・キャッシュ

– アラート・インフラストラクチャー

第 1 章 SAP エージェントの概要 3

– データベース・アラート

– ホスト・アラート

– プロセス統合 (PI/XI) アラート

– テクニカル・インスタンス・アラート

– テクニカル・コンポーネント・アラート

– テクニカル・システム・アラート

– テクニカル・シナリオ・アラート

– 接続アラート

– ソリューションの概要

– ビジネス・プロセス・モニタリング

– PI モニター概要

– メッセージ・モニター

– PI チャネル・モニター

– システム・モニタリング

v ksa.baroc ファイルの更新 (IBM Tivoli Enterprise Console イベント・マッピングの変更をサポートするため)

v スタンドアロンの前提条件チェック・ツールである IBM Prerequisite Scanner のサポートの追加。このツールは、Tivoli 製品または IBM ソリューションのインストールまたはアップグレードの前に、システムの環境を分析します。

v エージェント管理サービスは、SAP エージェントを使用可能な状態に保ち、この製品の状況に関する情報を Tivoli Enterprise Portal に提供するように設計されています。

v コピー、バックアップ、およびリストア操作の追加。これらの操作により、トランザクション・コード/n/IBMMON/ITM_CNFG を使用して、IBM Tivoli Monitoring 構成を SAP システムに保存できるようになりました。

v SAP インスタンスのモニター対象の機能のカスタマイズ。

v Solution Manager に接続されているサテライト・システム情報を収集するための DLA テンプレートを提供する Discovery Library Adapter の追加。

v イメージ抽出ツールの追加。このツールは、インストール・イメージから必要なファイルだけを抽出するため、ユーザーは、プラットフォームまたはオペレーティング・システムに固有のイメージを抽出することになります。

v インベントリーのタグ付けの追加。これは、インベントリー収集において一貫性のあるメカニズムをIBM Tivoli Monitoring で採用することを可能にするための新しい要件です。この機能は、外部の IBM

Software Group で使用されるインベントリー・タグ・ファイルを作成する方法を指定して、インストールされている Software Group ソフトウェアのインベントリー・リストを作成します。

v Tivoli Enterprise Portal 内のワークスペースに返されるデータを制限する最大レコード・カウントの追加。このデータ制限によって、エージェントのパフォーマンスが最適化されます。

v 自己記述型エージェントの追加。このエージェントを使用すると、追加の製品サポートのインストール手順を実行することなく、インストール後に新規エージェントまたは更新されたエージェントが操作可能になります。

v 以下の Tivoli Common Reporting レポートの追加:

– SAP アラート受信箱パフォーマンス・レポート

– SAP システム・モニタリング・パフォーマンス・レポート

4 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

– SAP PI モニター・パフォーマンス・レポート

– SAP 接続モニター状況の可用性レポート

IBM Tivoli Monitoring 環境のコンポーネントSAP エージェントをインストールしてセットアップすると、IBM Tivoli Monitoring 用のクライアント、サーバー、およびモニター・エージェント実装が組み込まれた環境を保持できます。

この IBM Tivoli Monitoring 環境には、以下のコンポーネントが含まれます。

Tivoli Enterprise Portal クライアントこのポータルには、エンタープライズの表示およびモニターを行うための、Java™ に基づくユーザー・インターフェースが備わっています。

Tivoli Enterprise Portal Serverこのポータル・サーバーは、クライアントと Tivoli Enterprise Monitoring Server の間に配置されます。このポータル・サーバーを使用すれば、モニター・エージェントからのデータの取得、その操作、およびその分析が可能になります。Tivoli Enterprise Portal Server は、すべてのユーザー・データの中央リポジトリーです。

Tivoli Enterprise Monitoring Serverこのモニター・サーバーは、モニター・エージェントから受け取ったアラートの収集および制御点として機能し、またモニター・エージェントのパフォーマンスおよび可用性のデータを収集します。 Tivoli Enterprise Monitoring Server は、ヒストリカル・データのリポジトリーでもあります。

Tivoli Enterprise Monitoring エージェントである、SAP エージェント (モニター・エージェントの 1 つ以上のインスタンス)。

これらのエージェント・インスタンスは、モニター対象のシステムまたはサブシステムと通信します。このモニター・エージェントは、データを収集し、Tivoli Enterprise Portal Server に配信します。

Tivoli Enterprise Monitoring エージェントである、リモートシステムにインストールされた SAP エージェント このモニター・エージェントは、データを収集し、Tivoli Enterprise Portal Server に配信します。

IBM Tivoli Enterprise ConsoleTivoli Enterprise Console® は、オプションのコンポーネントで、他の Tivoli ソフトウェア・アプリケーション、Tivoli パートナー・アプリケーション、カスタム・アプリケーション、ネットワーク管理プラットフォーム、リレーショナル・データベース・システムなどの、各種ソースからのイベントの中央コレクション・ポイントとして機能します。これらのイベントは、(イベント・ビューアーの使用による) Tivoli Enterprise Portal を介して表示できます。また、IBM Tivoli Monitoring のシチュエーションから Tivoli Enterprise Console コンポーネントにイベントを転送することも可能です。

IBM Tivoli Netcool/OMNIbusTivoli Netcool/OMNIbus は、オプションのコンポーネントで、Tivoli Enterprise Console の代わりとなります。 Netcool/OMNIbus ソフトウェアは、複雑なネットワークと IT ドメインをリアルタイムに集中モニターするサービス・レベル管理 (SLM) システムです。Tivoli Netcool/OMNIbus コンポーネントは、協働してネットワーク・イベント情報を収集および管理します。

IBM Tivoli Common ReportingTivoli Common Reporting は、Tivoli ソフトウェアのユーザーが利用できる、個別にインストール可能な機能で、レポートを生成してカスタマイズするための一貫した方法を提供します。個々の製

第 1 章 SAP エージェントの概要 5

品の中には、Tivoli Common Reporting との使用向けに設計された、一貫性のあるルック・アンド・フィールが備わったレポートを提供するものもあります。

IBM Tivoli Application Dependency Discovery Manager (TADDM)TADDM には、アプリケーションの複雑さに対するリアルタイムの可視性を提供するアプリケーション・マップを作成するための、自動ディスカバリーと構成のトラッキング機能が備わっています。

IBM Tivoli Business Service ManagerTivoli Business Service Manager コンポーネントでは、ビジネス要件に基づいてアラートに効果的に対応するために役立つリアルタイム情報が提供されます。必要に応じて、このコンポーネントを使用して、サービス・レベルの合意 (SLA) を満たすことができます。 Tivoli Business Service

Manager ツールを使用すれば、IBM Tivoli Netcool/OMNIbus アラートと統合でき、またオプションで SQL データ・ソースのデータと統合できる、サービス・モデルの作成に役立ちます。オプションのコンポーネントでは、IBM Tivoli Monitoring や IBM Tivoli Application Dependency Discovery

Manager などの他の IBM Tivoli アプリケーションのデータへのアクセスを提供します。

エージェント管理サービスIBM Tivoli Monitoring のエージェント管理サービスを使用して、SAP エージェントを管理することができます。

エージェント管理サービスは、IBM Tivoli Monitoring OS エージェント (Windows、Linux、および UNIX)

で使用できます。これらのサービスは、SAP エージェントの可用性を維持し、この製品の状況に関する情報を Tivoli Enterprise Portal に提供するように設計されています。エージェント管理サービスについて詳しくは、「IBM Tivoli Monitoring 管理者ガイド」の『エージェント管理サービス』を参照してください。

ユーザー・インターフェースのオプションベースとなるソフトウェアなどの統合アプリケーションをインストールすると、以下のインターフェースが提供され、リソースおよびデータの処理に使用できるようになります。

Tivoli Enterprise Portal ブラウザー・クライアント・インターフェースブラウザー・インターフェースは、Tivoli Enterprise Portal とともに自動的にインストールされます。ご使用のインターネット・ブラウザーで Tivoli Enterprise Portal を開始するには、Web サーバーにインストールされている特定の Tivoli Enterprise Portal ブラウザー・クライアントの URL を入力してください。

Tivoli Enterprise Portal デスクトップ・クライアント・インターフェースデスクトップ・インターフェースは、 Windows または Linux ワークステーション上の Java ベースのグラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) です。

IBM Tivoli Enterprise Consoleイベント・サーバーに転送されるシチュエーション・イベントの状況を同期化するためのイベント同期コンポーネント。IBM Tivoli Enterprise Console® ルールまたはオペレーターのアクションによってイベントの状況が更新されると、更新はモニター・サーバーに送信され、更新された状況がシチュエーション・イベント・コンソールと Tivoli Enterprise Console イベント・ビューアーの両方に反映されます。

「Tivoli Enterprise Monitoring Services の管理」ウィンドウTivoli Monitoring Services の管理 ユーティリティーのウィンドウは、エージェントを構成したり、自動的に開始するように設定されていない Tivoli サービスを開始する場合に使用します。

6 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

IBM Tivoli Monitoring コマンド行IBM Tivoli Monitoring コマンドは、コマンド行で実行されます。これらのコマンドは、主に UNIX

環境で使用されます。これらのコマンドを使用して、エージェントをインストール、構成、開始、および停止できます。

IBM Tivoli Application Dependency Discovery Managerディスカバリー管理コンソールは、ディスカバリーを管理するための IBM Tivoli Application

Dependency Discovery Manager のクライアント・ユーザー・インターフェースです。

Tivoli Business Service ManagerTivoli Business Service Manager コンソールには、サービス・モデル内のサービスとビジネス要件を論理的にリンクするために使用できるグラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) が備わっています。サービス・モデルでは、特定の時点の企業のパフォーマンス、または特定の期間にわたる過去の企業のパフォーマンスに関する、秒単位のビューをオペレーターに提供します。

第 1 章 SAP エージェントの概要 7

8 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成

エージェントのインストールおよび構成には、「IBM Tivoli Monitoring インストールおよび設定ガイド」、およびエージェント固有のインストール情報と構成情報の使用が必要になります。

SAP エージェントをインストールおよび構成するには、「IBM Tivoli Monitoring インストールおよび設定ガイド」の『モニター・エージェントのインストール』の手順、およびエージェント固有のインストール情報と構成情報を使用してください。

応答ファイルを使用してサイレント・インストールを行う場合は、「IBM Tivoli Monitoring インストールおよび設定ガイド」の『IBM Tivoli Monitoring のサイレント・インストールの実行』を参照してください。

自己記述型エージェント機能を使用すれば、IBM Tivoli Monitoring V6.2.3 以降を使用する、新規または更新された IBM Tivoli Monitoring エージェントは、追加の製品サポートのインストール手順を実行せずに、インストール後に操作可能になります。この機能を利用するには、「IBM Tivoli Monitoring インストールおよび設定ガイド」の『ハブ・モニター・サーバーでの自己記述型エージェント機能の使用可能化』を参照してください。また、「IBM Tivoli Monitoring 管理者ガイド」の『自己記述型モニター・エージェント』も参照してください。

要件エージェントをインストールして構成する前に、現在の環境が IBM Tivoli Composite Application Manager

Agent for SAP Applications の要件を満たしていることを確認してください。

システム要件の最新情報については、Software Product Compatibility Reports Web サイト(http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/prodguid/v1r0/clarity/index.html) を参照してください。 ITCAM for

Applications 製品を検索してください。

前提条件の検査前提条件チェッカー・ユーティリティーでは、エージェントのインストールに必要な前提条件がすべて満たされているかどうかを検査します。前提条件チェッカーでは、前提条件チェッカーが実行された際の、すべての前提条件の検査のレポートが含まれたログ・ファイルを作成します。

SAP エージェントの場合、前提条件チェッカーでは、次の要件を検査します。

v メモリー

v ディスク

v オペレーティング・システム

インストール前提条件の詳細情報については、Software Product Compatibility Reports Web サイト(http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/prodguid/v1r0/clarity/index.html) を参照してください。

前提条件チェッカーは、スタンドアロン・モードで実行でき、またリモートから実行することもできます。前提条件チェッカーについて詳しくは、「IBM Tivoli Monitoring インストールおよび設定ガイド」の『IBM Tivoli Monitoring Agent の前提条件チェック』を参照してください。

© Copyright IBM Corp. 2006, 2013 9

データ収集のための前提条件の検証データ収集のための以下の前提条件を検証します。

v 『Oracle ヒストリカル統計情報』

v 『Oracle データ収集』

v 『OS コレクター』

v 『SAP システム時間帯設定』

Oracle ヒストリカル統計情報COLLECTOR_FOR_PERFORMANCE バッチ・ジョブでは、Oracle ヒストリカル統計に関する情報を提供します。

SAP エージェント は、COLLECTOR_FOR_PERFORMANCE バッチ・ジョブを利用して Oracle ヒストリカル統計をレポートします。トランザクション SM37 を使用して、mySAP インストール資料および SAP

ノート 16083 に記載されているとおりに COLLECTOR_FOR_PERFORMANCE バッチ・ジョブがセットアップされていることを確認してください。実際のジョブ名はシステムによって異なる場合があります。

Oracle データ収集SAP プログラム RSDB_TDB (Oracle 統計を収集します) が正常に機能しないと、データ収集上の問題が発生する可能性があります。MONI に格納されるデータ行が多くなりすぎてしまいます。負荷の高いシステムでは、収集が停止したり実行が遅くなったりすることがあります。SAP ノート 591801、 713211 を参照してください。

この問題を修正するには、以下の手順を行います。

1. SAP 管理者に、これらの SAP ノートをインプリメントするように依頼します。

2. 推奨されるクリーンアップ・オプションを指定して指定のプログラム RSORAUD0 を実行します。

3. トランザクション DB02 を使用して、手動で Oracle 統計を更新します。

これらの手順を行うと、エージェントに戻される行の数が正しくなり、MONI 内のデータの量は増加しなくなり、エージェント・データ収集期間が正常になります。

OS コレクターSAP エージェント は、SAP によって提供される saposcol プログラムを利用してオペレーティング・システムおよびファイル・システムのメトリックを収集します。SAP 管理者に、SAP アプリケーション・サーバーをホストするすべてのコンピューターでこのサービスを使用可能にするように依頼してください。

SAP システム時間帯設定SAP エージェントは、モニター対象の SAP システム上で正常に動作している SAP 統計コレクションに依存します。SAP 7.0 システムで、SAP システム時間帯を設定して、オペレーティング・システムの時間帯を突き合わせる必要があります。これにより SAP 統計が正しいタイム・スタンプで収集されます。 SAP

エージェントがデータを正常に収集できるようにするには、この変更を行う必要があります。この問題について詳しくは、SAP ノート 926290 を参照してください。

言語パックのインストール言語パックのインストール手順は、使用しているオペレーティング・システムおよびインストールのモードによって異なります。

10 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

エージェント・サポート・ファイルの言語パックを Tivoli Enterprise Monitoring Server、Tivoli Enterprise

Monitoring Agent、および Tivoli Enterprise Portal Server にインストールするには、本製品を英語でインストールしていることを確認してください。次に、使用しているオペレーティング・システムまたはインストールのモード用の次の各手順を使用します。

v 『AIX または UNIX システムでの言語パックのインストール』

v 『Windows システムでの言語パックのインストール』

v 12ページの『エージェントの言語パックのサイレント・インストール』

AIX または UNIX システムでの言語パックのインストール言語パックを AIX® または UNIX システムにインストールすることができます。

始める前に

最初に本製品が英語でインストールされていることを確認してください。

手順1. 次のコマンドを入力して、コンピューター上に一時ディレクトリーを作成します: mkdir dir_name。このディレクトリーの絶対パスにはスペースを含めないでください。

2. 作成した一時ディレクトリーに言語パック CD をマウントします。

3. 以下のコマンドを入力して、インストール・プログラムを開始します。 cd dir_name lpinstaller.sh

-c install_dir (install_dir は、IBM Tivoli Monitoring をインストールした場所です)。通常、AIX および UNIX システムの場合、ディレクトリー名は /opt/IBM/ITM です。

4. インストーラーの言語を選択して、「OK」をクリックします。

5. 「概要」パネルで、「次へ」をクリックします。

6. 「追加/更新 (Add/Update)」をクリックして、「次へ」をクリックします。

7. 各国語サポート・パッケージ (NLSPackage) ファイルが入っているフォルダーを選択します。通常、NLSPackage ファイルは、インストーラーの実行可能ファイルが含まれている nlspackage フォルダーにあります。

8. 選択したエージェントの言語サポートを選択して、「次へ」をクリックします。複数選択を行う場合は、Ctrl キーを押しながら目的の言語を選択します。

9. インストールする言語を選択して、「次へ」をクリックします。

10. インストールの概要のページを確認して、「次へ」をクリックし、インストールを開始します。

11. インストールが完了したら、「完了」をクリックしてインストーラーを終了します。

12. Tivoli Enterprise Portal Tivoli Enterprise Portal Server、および Eclipse Help Server (これらのコンポーネントのいずれかがインストールされている場合) を再始動します。

Windows システムでの言語パックのインストール言語パックを Windows システムにインストールすることができます。

始める前に

最初に本製品が英語でインストールされていることを確認してください。

手順1. 言語パック CD で、lpinstaller.bat ファイルをダブルクリックして、インストール・プログラムを開始します。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 11

2. インストーラーの言語を選択して、「OK」をクリックします。

3. 「概要」パネルで、「次へ」をクリックします。

4. 「追加/更新 (Add/Update)」をクリックして、「次へ」をクリックします。

5. 各国語サポート・パッケージ (NLSPackage) ファイルが入っているフォルダーを選択します。通常、NLSPackage ファイルは、インストーラーの実行可能ファイルが含まれている nlspackage フォルダーにあります。

6. 選択したエージェントの言語サポートを選択して、「次へ」をクリックします。複数選択を行う場合は、Ctrl キーを押しながら目的の言語を選択します。

7. インストールする言語を選択して、「次へ」をクリックします。

8. インストールの概要のページを確認して、「次へ」をクリックし、インストールを開始します。

9. インストールが完了したら、「完了」をクリックしてインストーラーを終了します。

10. Tivoli Enterprise Portal、Tivoli Enterprise Portal Server、および Eclipse Help Server を再始動します(これらのコンポーネントのいずれかがインストールされている場合)。

エージェントの言語パックのサイレント・インストールサイレント・モードのインストール方式を使用して、言語パックをインストールすることができます。サイレント・モードでは、インストール・プロセスによって、事前定義の応答ファイルからインストール設定が取得されます。インストール・プロセスによって、情報の入力を要求するプロンプトが表示されることはありません。

始める前に

最初に本製品が英語でインストールされていることを確認してください。

手順1. 13ページの『応答ファイルの例』に示されている ITM_Agent_LP_silent.rsp 応答ファイルのテンプレートをコピーして貼り付けます。

2. 以下のパラメーター設定を変更します。

NLS_PACKAGE_FOLDER各国語サポート・パッケージ (NLSPackage) ファイルが入っているフォルダー。通常、NLSPackage ファイルは、nlspackage フォルダー (例えば、NLS_PACKAGE_FOLDER =

//tmp//LP//nlspackage) 内にあります。

PROD_SELECTION_PKGインストールする言語パックの名前。1 つの言語パッケージに複数の製品コンポーネントを組み込むことができます。 1 つの言語パック内の使用可能な一部のコンポーネントのみをインストールすることができます。

BASE_AGENT_FOUND_PKG_LIST言語サポートのインストール対象のエージェント。この値は、通常 PROD_SELECTION_PKG と同じです。

LANG_SELECTION_LISTインストールする言語。

3. 次のコマンドを入力して、応答ファイルを使用して言語パックをインストール (サイレント・インストール) します。

v Windows システムの場合:

12 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

lpinstaller.bat -f path_to_response_file

v UNIX または Linux システムの場合:

lpinstaller.sh -c candle_home -f path_to_response_file

ここで、candle_home は IBM Tivoli Monitoring のベース・ディレクトリーです。

応答ファイルの例# IBM Tivoli Monitoring Agent Language Pack Silent Installation Operation##This is a sample response file for silent installation mode for the IBM Tivoli#Monitoring Common Language Pack Installer.#.#This file uses the IBM Tivoli Monitoring Common Agent Language Pack with the#install package as an example.#Note:#This response file is for the INSTALLATION of language packs only.#This file does not support UNINSTALLATION of language packs in silent mode.#-------------------------------------------------------------------------------#-------------------------------------------------------------------------------#To successfully complete a silent installation of the the example of Common Agent#localization pack, complete the following steps:##1.Copy ITM_Agent_LP_silent.rsp to the directory where lpinstaller.bat or#lpinstaller.sh is located (IBM Tivoli Monitoring Agent Language Pack build#location).##2.Modify the response file so that it is customized correctly and completely for#your site.# Complete all steps listed in the response file.##3.After customizing the response file, invoke the silent installation using the#following command:#For Windows:# lpinstaller.bat -f <path_to_response_file>#For UNIX and Linux:# lpinstaller.sh -c <candle_home> -f <path_to_response_file>#Note:<candle_home> is the IBM Tivoli Monitoring base directory.#--------------------------------------------------------------------------------#--------------------------------------------------------------------------------#Force silent install mode.#--------------------------------------------------------------------------------INSTALLER_UI=silent#---------------------------------------------------------------------------------#Run add and update actions.#---------------------------------------------------------------------------------CHOSEN_INSTALL_SET=ADDUPD_SET#---------------------------------------------------------------------------------#NLS Package Folder, where the NLS Packages exist.#For Windows:# Use the backslash-backslash(¥¥) as a file separator (for example,#C:¥¥zosgmv¥¥LCD7-3583-01¥¥nlspackage).#For UNIX and Linux:# Use the slash-slash (//) as a file separator (for example,#//installtivoli//lpsilenttest//nlspackage).#---------------------------------------------------------------------------------#NLS_PACKAGE_FOLDER=C:¥¥zosgmv¥¥LCD7-3583-01¥¥nlspackageNLS_PACKAGE_FOLDER=//tmp//LP//nlspackage#---------------------------------------------------------------------------------#List the packages to process; both variables are required.#Each variable requires that full paths are specified.#Separate multiple entries with a semicolon (;).#For Windows:# Use the backslash-backslash(¥¥) as a file separator.#For Unix and Linux:

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 13

# Use the slash-slash (//) as a file separator.#---------------------------------------------------------------------------------#PROD_SELECTION_PKG=C:¥¥zosgmv¥¥LCD7-3583-01¥¥nlspackage¥¥KIP_NLS.nlspkg#BASE_AGENT_FOUND_PKG_LIST=C:¥¥zosgmv¥¥LCD7-3583-01¥¥nlspackage¥¥KIP_NLS.nlspkgPROD_SELECTION_PKG=//tmp//LP//nlspackage//kex_nls.nlspkg;//tmp//LP//nlspackage//koq_nls.nlspkgBASE_AGENT_FOUND_PKG_LIST=//tmp//LP//nlspackage//kex_nls.nlspkg;//tmp//LP//nlspackage//koq_nls.nlspkg#--------------------------------------------------------------------------------#List the languages to process.#Separate multiple entries with semicolons.#--------------------------------------------------------------------------------LANG_SELECTION_LIST=pt_BR;fr;de;it;ja;ko;zh_CN;es;zh_TW

イメージ抽出ツールイメージ抽出ツールでは、インストール・イメージから必要なファイルのみを抽出してから、個別のイメージを作成します。このツールでは、プラットフォームおよびオペレーティング・システムに固有のイメージを抽出します。

tacmd exportBundles コマンドを使用して、1 つ以上のサイレント・インストールのデプロイメント・バンドルを、ソフトウェア配布製品で使用するために、指定されたエクスポート・ディレクトリーにエクスポートします。 exportBundles コマンドをサーバー上でローカルに実行し、データが取り込まれたエージェント・デポまたはエージェントのインストール・イメージを入力として指定する必要があります。

注: バンドルとは、エージェントのサイレント・インストール・イメージと、リモート・システムにエージェントをサイレント・インストールするために必要な前提条件および構成情報とを組み合わせたものです。エージェント・デポはモニター・サーバー上のディレクトリーです。エージェントおよび保守パッケージを、このディレクトリーからご使用の環境内のリモート・システムにデプロイします。

現在の OS ユーザーが正しい権限を保持している場合、exportBundles コマンドを実行する前に login コマンドを実行する必要はありません。

イメージの抽出イメージ抽出ツールを使用して、イメージを抽出するための特定の手順を完了させます。

始める前に

イメージ抽出ツールの説明については、『イメージ抽出ツール』を参照してください。

手順1. SAP エージェントのバージョン 7.1.1 インストーラーから .gz ファイルを解凍し、.tar ファイルを抽出します。

2. CANDLE_HOME フォルダーを開き、以下のコマンドを実行します。

v C:¥IBM¥ITM¥BIN> tacmd exportBundles -o LOCAL -t sa -e c:¥temp1 -i c:¥set_up¥unix -pli6263

イメージが LINUX li6263 プラットフォーム上のみに作成されます。

v C:¥IBM¥ITM¥BIN> tacmd exportBundles -i c:¥set_up¥unix -e c:¥temp -o LOCAL -t sa -osLINUX

14 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

イメージが LINUX オペレーティング・システム上に作成されます。このコマンドは、すべてのLINUX プラットフォーム上で使用できます。

v C:¥IBM¥ITM¥BIN> tacmd exportBundles -i c:¥set_up¥unix -e c:¥temp -o LOCAL -t sa -os HP

イメージが Hewlett Packard の各オペレーティング・システムおよびプラットフォーム上に作成されます。

v C:¥IBM¥ITM¥BIN> tacmd exportBundles -i c:¥set_up¥WINDOWS¥Deploy -e c:¥temp -o LOCAL -tsa -os WINDOWS

イメージが Windows の各オペレーティング・システム用に作成されます。このコマンドは、すべての Windows プラットフォーム上で使用できます。

注: 使用可能なオプションは次のとおりです。

– o: 出力形式 {LOCAL/SPD/SPB}

– -t: 製品コード

– -e : 抽出フォルダー

– -I: イメージ・パス

– -p: プラットフォーム

– -os: オペレーティング・システム

3. プラットフォーム固有のイメージ・フォルダーをテスト用システムにコピーして、サイレント・インストールによってそれを実行します。

SAP エージェントのインストールおよび構成エージェント固有の情報には、以下の手順が含まれます。

基本インストール:

v 16ページの『SAP システムへの Advanced Business Application Programming (ABAP) トランスポートのインストール』

v 16ページの『前提条件の検証』

v 17ページの『SAP トランスポートの使用およびユーザーの定義』

v 19ページの『ローカル・インストール』

v 19ページの『リモート・インストール』

構成:

v 22ページの『ローカルでの SAP エージェントの構成』

v 27ページの『リモートでの SAP エージェントの構成』

v 30ページの『製品アップグレード構成』

注: SAP エージェント は、各 mySAP システムにつき 1 つインストールおよび構成します。アプリケーション・サーバーごとに 1 つのエージェントをインストールおよび構成するのではありません。

必ずモニターを計画してください。例えば、使用するシチュエーションや、モニターする CCMS ツリーなどを判別してください。要件に関する情報は、SAP 管理者から入手します。SAP エージェント は、正しく構成すると SAP 環境を効果的にモニターできる強力なツールです。慎重に計画することが重要です。モ

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 15

ニター・チームおよび SAP 管理者は、モニターする領域を慎重に計画する必要があります。また、状況が許せば、定期的に計画を検討および更新してください。モニター計画を策定する場合は、以下のガイドラインに従ってください。

v モニターする主要な SAP アプリケーション、トランザクション、プログラム、およびプロセスを選択します。

v 環境の最も重要な側面を表す特定の属性を選択します。

v モニター属性ごとのしきい値およびサイクル・タイムを文書化します。

v ヒストリカル・データ収集を使用し、潜在的な問題の傾向を調べて予測します。

v モニターする領域に優先順位を付けます。データが多すぎると分析が不明瞭になり、予防的診断の妨げになります。

v インプリメンテーション、統合、およびビジネス・プロセスの文書を検討します。

v 過去の問題領域、停止、および性能低下について検討します。

v エンタープライズ全体について考慮し、重要なビジネス・オペレーションを可能にするすべてのアプリケーション、コンポーネント、サービス、コンピューター、およびインフラストラクチャーについて検討します。

v 可能な限り多くの人から意見を収集します。計画は業務上の要件をカバーしなければなりません。

SAP システムへの Advanced Business Application Programming(ABAP) トランスポートのインストール1 つのSAP エージェントを SAP システムごとにインストールすることができます。

手順1. インポートのための前提条件を検証します。

2. SAP トランスポートをインストールし、SAP システムに接続するためにエージェントで使用されるユーザーを定義します。

3. データ収集のための前提条件を検証します。

前提条件の検証トランスポート要求をインポートする前に、前提条件を検証する必要があります。

ABAP (Advanced Business Application Programming) トランスポートを SAP システムにインポートする場合、SAP トランスポートのインストール先のクライアントで DDIC ユーザーがセットアップされている必要があります。

Dynpro と、Export および Import の表には互換性がないため、製品トランスポート要求を正常にインポートするには、R3trans バージョン 01.07.04 以降が必要になります。エージェントの基本操作は、Dynpro

と、Export と Import の非互換性による影響を受けず、SAP 構成ウィンドウのみが影響を受けます。

Monitoring and Alert Infrastructure (MAI) 構成を使用可能にしてモニターするように、SAP Solution

Manager V7.1 以降をセットアップすることができます。ただし、Monitoring and Alert Infrastructure (MAI)

構成が使用可能なクライアント上に、SAP エージェント V7.1.1 トランスポートをインポートするようにする必要があります。PI サブノードに表示される機能を表示するには、PI 構成が使用可能なクライアント上に SAP エージェント V7.1.1 トランスポートをインポートするようにする必要があります。

ワークスペースで SLM サブノードの下にデータを表示するには、PI および Solution Manager 用の MAI

構成を完了する必要があります。また、「ビジネス・プロセス・モニタリング」ワークスペースにデータを

16 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

表示できるようにするために、ビジネス・プロセス・モニタリングも構成する必要があります。「MAI アラート受信箱」ワークスペースのデータを表示するには、以下の構成を行います。

v Solution Manager 7.1 の「システム・モニタリング」で、サード・パーティー・コンポーネントをアクティブ化し、「実装: アラート対応用の BADI 定義 (Implementation: BADI Definition for AlertReactions)」とサード・パーティー・コネクターを追加します。

v スコープ・フィルターを「すべてのアラートおよびメトリック (All Alerts and Metrics)」に設定します。

v 実装状態が「アクティブ (Active)」であることを確認します。

必要な SAP サービス・パック・レベルのリストなどについて詳しくは、次の Online Service System (OSS)

ノートを参照してください。

v OSS ノート 454321

v OSS ノート 330267

v OSS ノート 743155

SAP トランスポートの使用およびユーザーの定義SAP エージェントは、SAP システムでのデータ収集をサポートする一連の ABAP (Advanced Business

Application Programming) ルーチンを提供します。この ABAP コードは SAP トランスポートとして配信され、モニター対象の各 SAP システムにインストールする必要があります。SAP 管理者がトランスポートをインストールします。

このタスクについて

許可プロファイル ZITM_610AUTH と許可の役割 ZITM_610AUT は、6.1 リリースまでに限り有効です。リリース 6.2 以降は、/IBMMON/AUTH 許可プロファイルが使用されます。

注: 未許可の使用を防ぐために、SAP システムにインストールする ABAP コードは、SAP システム内から不可視になっています。さらに、このコードは変更も生成もできません。このコードに対するサポートは、IBM お客様サポートから入手する必要があります。

ABAP コードのインストールに加え、トランスポートは翻訳されたテキスト要素をインストールし、SAP

トランスポートのテキスト要素に各国語サポートを提供します。

重要: このトランスポートを SAP システムにインポートする必要がある場合、この SAP システムをモニターするように構成された SAP エージェント・インスタンスを開始してはなりません。また、このトランスポートを SAP システムから削除する場合、この SAP システムをモニターするように構成された SAP

エージェント・インスタンスを停止してから削除する必要があります。

次の手順を使用して、SAP トランスポートを SAP システムにインストールします。

手順1. 製品 CD の /ABAP ディレクトリーに切り替えます。

2. ITM ファイルをインストールするための以下のいずれかのファイル・インポート・オプションを使用します。

v ITM ファイルをインストールする SAP システムが、Solution Manager 7.1 サービス・パック 6 レベルで、MAI が構成済みの場合、/ABAP/BADI ディレクトリーからファイルをインポートする必要があります。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 17

v それ以外の基本バージョンが 7.0 以下の SAP システムで、Solution Manager 7.1 を備え、MAI が構成されていない場合、/ABAP ディレクトリーからファイルをインポートする必要があります。

3. SAP エージェントの CD またはイメージの /ABAP ディレクトリーまたは /ABAP/BADI ディレクトリーから、以下のトランスポート・ファイルを SAP 環境にコピーします。

v K711_00xxxU.ITM および R711_00xxxU.ITM

これらのファイルは Unicode 版のトランスポートです。これらには、SAP エージェント ABAP コードおよび、ローマ字コード・ページと 2 バイト・コード・ページのテキスト・ストリング用のUnicode サポートが含まれています。

v K711_00xxx_DELETE.ITM および R711_00xxx_DELETE.ITM

これらのトランスポート・ファイルは、ABAP コードを除去します。製品の使用を完全に取りやめてSAP システムからトランスポートを除去する場合でない限り、DELETE トランスポートをインポートする必要はありません。 52ページの『SAP システムからの Advanced Business Application

Programming (ABAP) トランスポートのアンインストール』を参照してください。

4. 以下の手順で、トランスポート・ファイルを SAP トランスポート・システムのデータ・ディレクトリーにコピーします。この際、トランスポート・ファイル名は変更しないでください。

Unicode トランスポート

a. K711_00xxxU.ITM ファイルを cofiles ディレクトリーにコピーします

b. R711_00xxxU.ITM ファイルを data ディレクトリーにコピーします。

5. 以下のコマンドを実行します。

tp addtobuffer ITMK711_00xxxU SIDpf=¥usr¥sap¥trans¥bin¥PROFILE_NAME

各項目の意味は次のとおりです。

SID ターゲット SAP システム ID

PROFILE_NAMEtp プロファイル・ファイルの名前。コマンド行からエージェントトランスポート・ファイルをインポートするときには、必ず現行の tp パラメーター・ファイルを指定してください。通常、tp パラメーター・ファイルの名前は TP_DOMAIN_SID.PFL になります。UNIX システムでは、このファイル名の大/小文字を区別します。

nnn エージェントを実行し、ユーザー ID、IBMMON_AGENT、および許可プロファイル(/IBMMON/AUTH) が定義されているターゲット・クライアントの番号。

集中ユーザ管理 (CUA) を使用している場合は、 38ページの『集中ユーザ管理 (CUA) の使用』を参照してください。代わりに、SAP STMS トランザクションを使用して、ITMK711_00xxx.ITM およびITMK711_00xxxU.ITM トランスポート要求をインポートすることもできます。「トランスポート要求のインポート (Import Transport Request)」ウィンドウの「インポート・オプション」タブで、「トランスポート要求の再インポート」および「未確認修復のオブジェクトの上書き (Overwrite Objects inUnconfirmed Repairs)」オプションにチェック・マークを付けてください。

タスクの結果

ご使用の SAP のリリース・レベルによっては、tp インポート・コマンドを実行した際に戻りコード 4 を受け取ることがあります。これは、問題が発生したことを示すものではなく、インポート・コマンドで予想される結果です。

18 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

ローカル・インストールSAP エージェントを IBM Tivoli Monitoring システムにインストールできます。

手順

SAP エージェントを IBM Tivoli Monitoring システムにインストールするには、「IBM Tivoli Monitoring

インストールおよび設定ガイド」の『モニター・エージェントのインストール』セクションに記載されているエージェントのインストール手順を実行します。

次のタスク

SAP エージェントのインストール後には、以下のステップを必ず実行してください。

1. SAP エージェントをデプロイするロケーションに、そのプラットフォーム用の SAP RFC ライブラリーをダウンロードします。

2. ご使用のアーキテクチャーおよび環境に応じて、以下の表に示されるとおり、RFC ライブラリーを次のいずれかのパスにコピーします。

表 1. SAP RFC ライブラリー

プラットフォーム パス

UNIX $CANDLE_HOME/{Interp}/sa/lib

Windows 32 ビット・エージェントの場合:

%CANDLE_HOME%/TMAITM6/

64 ビット・エージェントの場合:

%CANDLE_HOME%/TMAITM6_x64

リモート・インストールSAP エージェント は、Tivoli Enterprise Portal またはコマンド行から、リモート側でインストールできます。

前提条件

SAP エージェントを UNIX コンピューターまたは Linux コンピューターにデプロイする場合は、そのコンピューターに必ず Korn シェル (ksh) がインストールされているようにしてください。

注: インストール・スクリプトおよびランタイム・スクリプトの実行でサポートされるのは ksh シェルのみです。

手順については、「IBM Tivoli Monitoring インストールおよび設定ガイド」を参照してください。エージェント固有のパラメーターについては、以下のセクションを参照してください。

v 20ページの『Tivoli Enterprise Portal からのリモート・デプロイメント』

v 21ページの『tacmd コマンドを使用したモニター・エージェントのデプロイ』

モニター・エージェントの Windows 環境内へのリモートからのデプロイSAP エージェントを Windows 環境内にリモートからデプロイすることができます。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 19

手順1. SAP エージェントをリモートからデプロイするロケーションに、そのプラットフォーム用の SAP RFC

ライブラリーをダウンロードします。

2. ご使用のアーキテクチャーおよび環境に応じて、RFC ライブラリーを次のいずれかのパスにコピーします。

v %CANDLE_HOME%/TMAITM6: 32 ビット Windows コンピューター上の 32 ビット・エージェント用

v %CANDLE_HOME%/TMAITM6_x64: 64 ビット Windows コンピューター上の 64 ビット・エージェント用

3. Tivoli Enterprise Portal を通じてか、または tacmd コマンドを使用してエージェントをデプロイします。 SAP エージェントを Windows 2008 Enterprise Edition 64 ビット・プラットフォームにデプロイするには、IBM Tivoli Monitoring V6.2.2 フィックスパック 8 を使用します。

モニター・エージェントの非 Windows 環境内へのリモートからのデプロイSAP エージェントを 非Windows 環境内にリモートからデプロイすることができます。

手順1. SAP エージェントをリモートからデプロイするロケーションに、そのプラットフォーム用の SAP RFC

ライブラリーをダウンロードします。

2. SAP エージェントをデプロイするコンピューター専用の sa<interp>.jar ファイルを見つけます。

3. SAP RFC ライブラリー (librfcccm.*) を <interp>/sa/lib サブフォルダー内の sa<interp>.jar ファイル内に圧縮します。

4. addbundles の手順を完了させます。

5. Tivoli Enterprise Portal を通じてか、または tacmd コマンドを使用してエージェントをデプロイします。

関連資料:

『Tivoli Enterprise Portal からのリモート・デプロイメント』

21ページの『tacmd コマンドを使用したモニター・エージェントのデプロイ』

Tivoli Enterprise Portal からのリモート・デプロイメント「mySAP プロパティー」タブで、表 1 内の各プロパティーを入力します。これらのプロパティーについて詳しくは、 22ページの『ローカルでの SAP エージェントの構成』のステップ 2 の値の説明を参照してください。

表 2. ポータルのリモート・デプロイメント用の「mySAP プロパティー」タブのプロパティー

プロパティー

22ページの『ローカルでの SAP エージェントの構成』の『ローカルでの SAP エージェントの構成』のステップ2 で説明されている値

mySAP システム ID システム ID

mySAP ホスト名 (1 次) ホスト名 1 次

mySAP ホスト名 (代替 1) ホスト名 代替 1

mySAP ホスト名 (代替 2) ホスト名 代替 2

mySAP システム番号 (1 次) システム番号 1 次

mySAP システム番号 (代替 1) システム番号 代替 1

mySAP システム番号 (代替 2) システム番号 代替 2

mySAP ゲートウェイ名 (1 次) ゲートウェイ名 1 次

20 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

表 2. ポータルのリモート・デプロイメント用の「mySAP プロパティー」タブのプロパティー (続き)

プロパティー

22ページの『ローカルでの SAP エージェントの構成』の『ローカルでの SAP エージェントの構成』のステップ2 で説明されている値

mySAP ゲートウェイ名 (代替 1) ゲートウェイ名 代替 1

mySAP ゲートウェイ名 (代替 2) ゲートウェイ名 代替 2

mySAP ゲートウェイ・サービス (1 次) ゲートウェイ・サービス 1 次

mySAP ゲートウェイ・サービス (代替 1) ゲートウェイ・サービス 代替 1

mySAP ゲートウェイ・サービス (代替 2) ゲートウェイ・サービス 代替 2

mySAP クライアント番号 クライアント番号

mySAP ユーザー ID ユーザー ID

mySAP ユーザー・パスワード パスワードまたはパスワード・ファイル

mySAP 言語コード 言語

「エージェント」タブの「実行」情報として、以下の設定を使用します。

ローカル・システム・アカウントの使用(Windows のみ) この設定を選択します。

サービスとデスクトップとの相互作用を許可(Windows のみ) このチェック・ボックスはクリアされたままにしておきます。

ユーザー名(UNIX のみでオプション) デフォルトのユーザー ID およびパスワード (OS エージェントの構成時に選択した ID) を使用しない場合は、このフィールドを使用して指定変更できます。

グループ名(UNIX のみでオプション) デフォルトのグループ名 (OS エージェントの構成時に選択したグループ名) を使用しない場合は、このフィールドを使用して指定変更できます。

tacmd コマンドを使用したモニター・エージェントのデプロイtacmd addSystem コマンドの完了については、「IBM Tivoli Monitoring コマンド・リファレンス」を参照してください。

-t |--type TYPE パラメーターを使用して、構成する SAP エージェント (SA) を指定します。

SAP エージェント を構成するには、-p | --properties パラメーターに 表 3 の値を使用します。これらの値について詳しくは、 22ページの『ローカルでの SAP エージェントの構成』のステップ 2 の値の説明を参照してください。

表 3. リモート・デプロイメントのプロパティー・パラメーターの必須値

プロパティー・パラメーターの値

22ページの『ローカルでの SAP エージェントの構成』のステップ 2 の SAP エージェントの構成で説明されている値

INSTANCE システム ID

sap_conn.sap_conn_mode 接続モード

sap_appsrvmode.sap_hostname ホスト名 1 次

sap_appsrvmode.sap_systemno システム番号 1 次

sap_logon.sap_clientno クライアント番号

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 21

表 3. リモート・デプロイメントのプロパティー・パラメーターの必須値 (続き)

プロパティー・パラメーターの値『ローカルでの SAP エージェントの構成』のステップ 2

の SAP エージェントの構成で説明されている値

sap_appsrvmode.sap_gwhost ゲートウェイ名 1 次

sap_appsrvmode.sap_gwservice ゲートウェイ・サービス 1 次

sap_logon.sap_userid ユーザー ID

sap_logon.sap_password パスワード

sap_logon.sap_language 言語

表 2 のオプション値も使用できます。これらの値について詳しくは、『ローカルでの SAP エージェントの構成』のステップ 2 の値の説明を参照してください。

表 4. リモート・デプロイメントのプロパティー・パラメーターのオプション値

プロパティー・パラメーターの値 (オプション)

『ローカルでの SAP エージェントの構成』のステップ 2

の SAP エージェントの構成で説明されている値

sap_appsrvmode.sap_hostname2 ホスト名 代替 1

sap_appsrvmode.sap_hostname3 ホスト名 代替 2

sap_appsrvmode.sap_systemno2 システム番号 代替 1

sap_appsrvmode.sap_systemno3 システム番号 代替 2

sap_appsrvmode.sap_gwhost2 ゲートウェイ名 代替 1

sap_appsrvmode.sap_gwhost3 ゲートウェイ名 代替 2

sap_appsrvmode.sap_gwservice2 ゲートウェイ・サービス 代替 1

sap_appsrvmode.sap_gwservice3 ゲートウェイ・サービス 代替 2

以下のアプリケーション・サーバー・モードの使用例を参照してください。

tacmd addSystem -t sa -n v5254008dfc89:LZ -p INSTANCE=PS4sap_conn.sap_conn_mode=appsrvmodesap_appsrvmode.sap_hostname=10.44.232.202sap_appsrvmode.sap_systemno=00sap_logon.sap_clientno=100sap_appsrvmode.sap_gwhost=10.44.232.202sap_appsrvmode.sap_gwservice=3300sap_logon.sap_userid=ps4usrsap_logon.sap_password=Agnt2tstsap_logon.sap_language=EN

ローカルでの SAP エージェントの構成SAP システムをモニターするには、モニター対象システム内のアプリケーション・サーバーに SAP エージェントを接続して、エージェントが製品付属の Advanced Business Application Programming (ABAP) コードにアクセスできるようにする必要があります。これらの接続パラメーターの指定は構成プロセスです。

このタスクについて

このセクションでは、Windows と UNIX システムの両方における SAP エージェント の基本的な構成ステップについて説明します。リモート管理を使用する (SAP アプリケーション・サーバーとは別のコンピューターに SAP エージェントをインストールする) 場合は、 33ページの『SAP エージェントの拡張インストールおよび構成』を参照してください。

22 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

構成ウィンドウで SAP エージェントを構成する場合は、アプリケーション・サーバー・モードかログオン・グループ・モードを選択する必要があります。

アプリケーション・サーバー・モードを使用して SAP エージェントの新規インスタンスを構成するには、以下の手順を実行します。

手順1. オペレーティング・システムに応じて、以下のいずれかを行います。

v Windows システムの場合:

a. 「Tivoli Enterprise Monitoring Services の管理」ウィンドウで、「IBM Tivoli CompositeApplication Manager Agent for SAP Applications テンプレート」をダブルクリックします。

b. 手順 2 の情報を使用して、エージェント固有のパラメーターを入力します。

v UNIX システムの場合は、以下のいずれかの手順を実行します。

GUI の使用:

a. 「Tivoli Enterprise Monitoring Services の管理」ウィンドウで、「SAP エージェント」を選択します。

b. 「アクション」 > 「構成」を選択し、構成済み SAP エージェント・ウィンドウを表示させます。

c. 「新規構成の作成」チェック・ボックスを選択します。

d. 3 文字の ID を入力します。

e. 「構成」をクリックします。

f. 手順 2 の情報を使用して、エージェント固有のパラメーターを入力します。

v または

以下のコマンド行を使用します。

a. itmcmd config コマンドを実行します。

itmcmd config -A -o system_identifier sa

system_identifier

固有の 3 文字の SAP システム ID (例: QA1)。この ID は、このトピックで後述するシステム ID と同じです。

sa SAP エージェント の製品コード

次に例示するコマンドは、「QA1」という名前のシステムに対して SAP エージェントを構成します。

itmcmd config -A -o QA1 sa

ここに例示したコマンドは、「QA1」という名前のシステムに対して SAP エージェントを構成します。1 つのエージェントに対して複数の構成を持つことができます。SAP システム ID (SID)

ごとに 1 つの構成を持つことが可能です。各構成は、itmcmd config コマンドを実行して個別に作成する必要があります。

b. IBM Tivoli Monitoring を構成するためのパラメーターを入力します。

c. 手順 2 の情報を使用して、エージェント固有のパラメーターの行プロンプトを入力します。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 23

itmcmd config コマンドについて詳しくは、「IBM Tivoli Monitoring 管理者ガイド」を参照してください。構成する必要があるエージェントのインスタンスは、SAP システムごとに 1 つのみです。アプリケーション・サーバーごとに 1 つのインスタンスが必要になるわけではありません。

2. 以下の値を使用して SAP エージェントを構成します。 ユーザーが選択した構成モードに応じて、入力パラメーターは異なります。

アプリケーション・サーバー・モード:これらの値は、SAP 管理者から入手してください。

システム ID3 文字の SAP システム ID (SID)。

このコンピューターで SAP エージェントの複数のインスタンスが実行される場合があるため、このエージェント・インスタンスを一意的に識別する名前を指定することをお勧めします。指定した名前は、「Tivoli Enterprise Monitoring Services の管理」ウィンドウの「タスク/サブシステム」列に表示されます。また、Tivoli Enterprise Portal のナビゲーター・ツリーのエージェント名にも表示されます。

このエージェントにモニターさせる SAP システムの SID を使用できます。ただし、別の ID

を指定した方がいい場合もあります。例えば、エージェントの 2 つのインスタンスを実行し、同じ SID を持つ 2 つの異なる SAP システムをモニターする場合は、これらを確実に区別するために異なる ID を指定できます。ID はラベルとしてのみ使用されます。

ホスト名

1 次 このエージェントの接続先 SAP アプリケーション・サーバーのホスト名。SAP サーバーが専用 LAN 経由で通信する場合は、サーバーをホストするコンピューターに複数のネットワーク・カードがあります。ホスト名には、SAPGUI ログオンなどで外部のシステムからアプリケーション・サーバーに到達できる名前を入力します。専用 LAN のホスト名は使用しないでください。デフォルトは、エージェントのインストール先ホスト名です。

SAP システムで特にアベイラビリティーの高い (中央インスタンスなどの) アプリケーション・サーバーを使用してください。

代替 1 (オプション) 1 次ホストが使用不可の場合の、第 2 候補のホスト名。

代替 2 (オプション) 1 次ホストおよび代替 1 ホストが両方とも使用不可の場合の、第 3 候補のホスト名。

システム番号SAP ホスト・サーバーに接続するために使用する 2 桁の SAP システムまたはインスタンス番号 (デフォルトは 00)。

1 次 1 次ホスト名のシステム番号。

代替 1 (オプション) 最初の代替となるホスト名のシステム番号。

代替 2 (オプション) 2 番目の代替となるホスト名のシステム番号。

ゲートウェイ名

1 次 SAP ゲートウェイ・サービスを実行するホスト名。通常、このコンピューターはアプリケーション・サーバーと同じコンピューターです。「ホスト名」の値に使用した名前を指定する必要があります。SAP ルーターを使用する SAP サーバーにアクセスする必要がある場合は、SAP ルーター・ストリングを指定してください。例え

24 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

ば、/H/host/H/ ルーター・ストリングは、/H/beagle/H/brittany/H/ または/H/amsaix11.tivlab.raleigh.ibm.com/W/tivoli/H/amsaix25 の形式で指定する必要があります。

代替 1 (オプション) 1 次ゲートウェイ・ホストが使用できない場合の、第 2 候補になるゲートウェイ名。

代替 2 (オプション) 1 次ゲートウェイ・ホストおよび代替 1 ゲートウェイ・ホストが両方とも使用できない場合の、第 3 候補となるゲートウェイ名。

ゲートウェイ・サービスゲートウェイ・ホストが使用するポート番号。ゲートウェイ・ポートは必ず 33xx の形式をとります。通常、xx 値は 2 桁のシステム番号と同じです。

1 次 1 次 ゲートウェイ・ホストのポート番号。

代替 1 (オプション) 最初の代替 (代替 2) となるゲートウェイ名の、ゲートウェイ・ホスト・ポート番号。

(オプション) 2 番目の代替となるゲートウェイ名の、ゲートウェイ・ホスト・ポート番号。

ログオン・グループ・モード:これらの値は、SAP 管理者から入手してください。

ログオン・グループ: SAP サーバー・ログオン・グループの名前。

メッセージ・サーバー・ホスト名: SAP メッセージ・サーバーのホスト名。

メッセージ・サービス: SAP メッセージ・サーバーが存在するサービスの名前。

注: 例えば、メッセージ・サービス名 sapmsTV1 を使用することも、完全なメッセージ・サービス・ポート番号 3601 を使用することもできます。以下のオペレーティング・システム・サービス・ファイルにサービス名を含める必要があります。

v UNIX システムの場合: /etc/services

v Windows システムの場合: ¥windows¥system32¥drivers¥etc¥services

経路ストリング: SAP 経路ストリングが含まれてます。SAP ルーターを持つ SAP サーバーにアクセスする場合は、SAP ルーター・ストリングを指定します。例えば、/H/host/H/ ルーター・ストリングは、次の形式で指定する必要があります。/H/beagle/H/brittany/H/

または/H/amsaix11.tivlab.raleigh.ibm.com/W/tivoli/H/amsaix25

共通パラメーター以下のパラメーターは、両方の構成モードに共通です。

クライアント番号SAP に RFC ログオンするための SAP クライアント番号 (デフォルトは 000)。ABAP によって生成された定義済みの IBM Tivoli Monitoring ユーザーを使用する場合は、トランスポート・インポートで指定されたクライアント番号を入力します。この番号は、 17ページの『SAP トランスポートの使用およびユーザーの定義』の PROFILE_NAME の下の nnn のクライアント番号と同じです。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 25

ユーザー IDSAP に RFC ログオンするための SAP ユーザー ID。デフォルトは IBMMON_AGENT で、これは、インポート中に作成された定義済みのユーザー ID です。

パスワード2 つのオプションのいずれかを使用します。

パスワード指定したユーザー ID に対する SAP パスワード。例えば、ユーザー定義の ID とパスワードを入力します。

デフォルトのパスワード (例えば、IBMMON_AGENT ユーザー用の ITMMYSAP)。

言語 SAP システムに接続するときにエージェントが使用する言語を示す言語コード。アラート・メッセージ、syslog メッセージ、ジョブ・ログ・メッセージなどの SAP 情報が表示されるときの言語は、ここで指定した言語によって決定されます。

SAP システムは、すべて英語およびドイツ語で納入されます。別の言語が必要な場合は、その言語が SAP システムにインストールされているかどうか SAP 管理者に確認してください。サポートされない言語を指定すると、エージェントが SAP システムに接続できなくなります。

以下の言語およびコードがサポートされます。

v CS - チェコ語

v EN - 英語

v FR - フランス語

v DE - ドイツ語

v HU - ハンガリー語

v IT - イタリア語

v ES - スペイン語

v JA - 日本語

v KO - 韓国語

v PL - ポーランド語

v PT - ポルトガル語

v RU - ロシア語

v ZH - 中国語

v ZF - 中国語 (繁体字)

RFC トレースSAPTRACE 変数の RFC トレース設定。このチェック・ボックスを選択すると、RFC トレースがアクティブ化されます。デフォルトでは、RFC トレースは実行されません。コマンド行の場合は、0 がトレースなし、1 がトレースありです。RFC トレースを実行すると大量の診断情報が生成されるため、IBM お客様サポートの案内に従って使用してください。

RFC トレースの表示 (View RFC Trace)GUI を使用している場合は、「OK」をクリックして構成値をシステム・レジストリーに保管します。

3. GUI を使用している場合は「OK」をクリックして、システム・レジストリーで定義したSAPROUTESTRING 構成の値を保管します。 SAPROUTESTRING は、1 つ以上の SAP ルーターを使

26 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

用する 2 つのホスト間で必要な接続を記述する経路ストリングです。これらの各 SAP ルーターは、2

つのホスト間の接続が許可されているかどうかをルート許可テーブルで確認し、接続が許可されている場合は、接続のセットアップを行います。

4. SAP エージェント の別のインスタンスを作成する場合は、手順 1 から 3 を繰り返します。作成するSAP エージェント インスタンスごとに固有のシステム ID を使用してください。

リモートでの SAP エージェントの構成SAP エージェントをリモートで構成するには、tacmd コマンドまたは configureSystem コマンドを使用します。

手順1. configureSystem コマンドを使用して SAP エージェントをリモート側で構成するには、変更するプロパティーの情報を入力します。構成設定については、 21ページの『tacmd コマンドを使用したモニター・エージェントのデプロイ』の表 2 を参照してください。

2. Tivoli Enterprise Portal を開きます。

3. 構成するエージェントが存在するシステムにナビゲートします。

4. エージェントを選択します。

5. エージェントを右クリックして「構成」をクリックします。

6. パラメーターを変更します。

7. 「OK」をクリックして、変更内容を保存します。

以下の例は ConfigureSystem コマンドを示しています。

アプリケーション・サーバー・モードの場合のリモート再構成

./tacmd configureSystem -m P10-ps8805:fvssun11-1:mySAP -p INSTANCE=P10sap_conn.sap_conn_mode=appsrvmodesap_appsrvmode.sap_hostname=ps8805sap_appsrvmode.sap_systemno=00sap_logon.sap_clientno=200sap_appsrvmode.sap_gwhost=IBMSAP1 sap_appsrvmode.sap_gwservice=3300sap_logon.sap_userid=IBMMON_AGENTsap_logon.sap_password=ITMMYSAPsap_logon.sap_language=EN

ログオン・グループ・モードの場合のリモート再構成

./tacmd configuresystem -m PS5-ibmsap3v1:fvssun11-1:mySAP -p INSTANCE=PS5sap_conn.sap_conn_mode=loggrpmode sap_loggrpmode.sap_logongroup=LG1sap_loggrpmode.sap_msgserver=ibmsap3v1 sap_loggrpmode.sap_msgservice=3600sap_logon.sap_userid=IBMMON_AGENT sap_logon.sap_password=ITMMYSAPsap_logon.sap_clientno=100sap_logon.sap_language=EN

以前のインストール済み環境からの SAP エージェントのアップグレードIBM Tivoli Monitoring 環境内で、IBM Tivoli Composite Application Manager Agent for SAP Applications

の以前のインストール済み環境からアップグレードすることができます。

手順1. IBM Tivoli Monitoring のインストール済み環境を、いずれかの最小サポート・バージョンにアップグレードします。最小サポート・バージョンについて詳しくは、「IBM Tivoli Monitoring インストールおよび設定ガイド」を参照してください。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 27

2. IBM Tivoli Composite Application Manager Agent for SAP Applications のインストール済み環境を、バージョン 7.1.1 にアップグレードします。

3. IBM Tivoli Composite Application Manager Agent for SAP Applications バージョン 7.1.1 Advanced

Business Application Programming (ABAP) トランスポートを、SAP システムにインポートします。 このトランスポートのインポートについて詳しくは、 16ページの『SAP システムへの Advanced Business

Application Programming (ABAP) トランスポートのインストール』を参照してください。

4. IBM Tivoli Composite Application Manager Agent for SAP Applications を始動します。IBM Tivoli

Composite Application Manager Agent for SAP Applications の始動について詳しくは、 32ページの『SAP エージェントの開始または停止』を参照してください。

Windows での SAP エージェントのアップグレード以前のインストール済み環境から Windows モニター・サーバー上のローカルで SAP エージェントをアップグレードすることができます。アップグレード手順の実行中は、SAP エージェントは停止されます。

手順1. ¥WINDOWS サブディレクトリーで setup.exe ファイルをダブルクリックして、インストールを開始します。分散型製品の場合はエージェント製品 CD を使用し、z/OS® 製品の場合はデータ・ファイル CD

を使用します。

2. 「ようこそ」ウィンドウで「次へ」をクリックします。

3. インストールの前提条件のウィンドウで前提条件と SAP エージェントの情報を読み、「次へ」をクリックします。

4. ご使用条件に同意したら、「Tivoli Enterprise Monitoring Agent-TEMA」ノードを展開してインストールするエージェントを選択します。モニター・サーバーにインストールするモニター・エージェントのリストが表示されます。

5. 「機能の選択」ウィンドウで、「IBM Tivoli Composite Application Manager Agent for SAP」チェック・ボックスを選択し、「32/64 ビット Agent Compatibility Package」チェック・ボックスを選択します。次に、「次へ」をクリックします。

注: 「32/64 ビット Agent Compatibility Package」チェック・ボックスは、Windows 64 ビット・オペレーティング・システムに対してのみ有効です。

6. 「ファイルのコピーを開始」ウィンドウで、実行が必要なアクションのリストを読みます。「次へ」をクリックしてインストールを開始します。

7. 「はい」をクリックしてインストールを続行します。 アップグレード手順が開始されます。

8. 機能のインストール・エラーは無視してかまいません。「OK」をクリックしてインストールを続行します。

9. 「セットアップ・タイプ」ウィンドウで「次へ」をクリックします。

10. 「TEMS への接続用の構成デフォルト」ダイアログ・ボックスで、SAP エージェントに関する以下の構成の詳細を入力します。

a. Tivoli Enterprise Monitoring Server のホスト名またはIP アドレス (例: IBMSAP2V15) を入力し、「OK」をクリックします。

b. SAP 接続モードを、アプリケーション・サーバー・モードとログオン・グループ・モードから選択します。SAP 接続モードについて詳しくは、 22ページの『ローカルでの SAP エージェントの構成』を参照してください。

28 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

c. 選択した接続モードの構成パラメーターと値を入力し、「OK」をクリックします。これらの構成パラメーターについて詳しくは、 39ページの『スクリプト・ファイルの環境変数』を参照してください。

d. mySAP システム情報を入力します。 例えば、SAP ホスト名は 10.77.85.100、システム番号は 04

と入力します。

e. 「接続のテスト」機能を使用して、SAP システムに正常に接続できることを確認します。この機能について詳しくは、 53ページの『「接続のテスト」機能』を参照してください。

f. 「OK」をクリックします。

11. 「完了」をクリックします。

UNIX または Linux での SAP エージェントのアップグレードUNIX または Linux のモニター・サーバー上で SAP エージェントをアップグレードすることができます。アップグレード・プロセス中 SAP エージェントは停止されます。

手順1. 以下のインストール・メディアを使用して ./install.sh コマンドを実行します。

v 分散型エージェント製品の場合はエージェントの製品 CD を使用します。

v z/OS エージェント製品の場合はデータ・ファイル CD を使用します。

2. Enter キーを押して /opt/IBM/ITM デフォルト・ディレクトリーを IBM Tivoli Monitoring のホーム・ディレクトリーとして使用するか、以前のインストールの際に使用したインストール・ディレクトリーへの絶対パスを入力します。

3. 以下のいずれかのオプションを選択します。例えば、製品をローカルでインストールする場合は 1 と入力し、製品をリモート側でインストールする場合は 2 と入力します。

1) ローカル・ホストに製品をインストールします。

2) リモート・デプロイメント用のデポに製品をインストールします。

3) リモート・シード用 Tivoli Enterprise Monitoring Server サポートをインストールします。(Install

Tivoli Enterprise Monitoring Server support for remote seeding.)

4) インストールを終了します。

重要: 「リモート・デプロイメント用のデポに製品をインストールします」オプションには Tivoli

Enterprise Monitoring Server が必須です。

4. 合意書を最後まで読み、受け入れる場合は 1 を、受け入れない場合は 2 を入力します。

5. 追加でコンポーネントをインストールする場合は 1 を入力します。例えば、以下のオプション・リストから「このオペレーティング・システム用の IBM Tivoli Monitoring コンポーネント」のコンポーネントを選択するには、1 を入力します。

1) このオペレーティング・システム用の IBM Tivoli Monitoring コンポーネント

2) Tivoli Enterprise Portal ブラウザー・クライアント・サポート

3) Tivoli Enterprise Portal Server サポート

4) Tivoli Enterprise Monitoring Server のサポート

5) 他のオペレーティング・システム

6. 1 を入力して選択を確定します。

7. SAP エージェントをアップグレードし、以下のオプション・リストから「すべて」のオプションを選択するには、3 を入力します。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 29

1) IBM Tivoli Composite Application Manager Agent for SAP V07.11.00.00

2) Tivoli Enterprise Services User Interface 拡張機能 V06.23.03.00

3) すべて

8. 1 を入力して選択を確定します。

9. 以下のいずれかのステップを実行します。

v Tivoli Enterprise Portal Server サポートや Tivoli Enterprise Monitoring Server のサポートなどのコンポーネントを追加する場合は、1 を入力します。

v インストールを続行する場合は、2 を入力します。

10. 「Tivoli Enterprise Monitoring Services の管理 - TEMS モード」ウィンドウの「ビュー」メニューで「最新表示」をクリックして、TEMS サーバーを最新表示させます。 SAP エージェントを正常にアップグレードした後は、Tivoli Enterprise Monitoring Server の構成を最新表示させて SAP エージェントのアップグレード済みバージョンがあることを確認する必要があります。

リモートでの SAP エージェントのアップグレードコマンド行を使用して、SAP エージェントをリモート側でアップグレードすることができます。

手順1. addbundles の手順を完了させます。 tacmd addbundles コマンドについて詳しくは、「IBM Tivoli

Universal Agent API およびコマンド・プログラミングのリファレンス」を参照してください。

2. 以下の例に示されているように updateagent コマンドを使用します。

tacmd updateagent -t SA -n Primary:IBMSAP1-V20:NT -v 071100000

このコマンドの構文は次のとおりです。managed-os [{-v|--version} version] [{-f|--force}] ここで、

-t type 更新するエージェントのタイプを指定します。

-n node managed-os更新対象のエージェントが存在するコンピューター上のノードを識別します。

-v versionアップグレード先のエージェント・バージョンを指定します。

エージェント・バージョンの指定には、vvrrmmfff (ここで、vv = バージョン番号、rr = リリース番号、mm = モディフィケーション、および fff = フィックスパック) という形式を使用しなければなりません。

3. アップグレードの状況を確認するには、以下の例に示されているように、getDeployStatus コマンドを使用します。

tacmd getDeployStaus –c UPDATEまたはtacmd getDeployStatus –g

製品アップグレード構成前のバージョンの SAP エージェントからアップグレードする場合は、手動更新を実行します。

以下の場合は手動更新を実行します。

v ksapwd ユーティリティーで作成されたパスワード・ファイルを使用する場合。

v アクション実行コマンドのラッパー・スクリプト (ksar3 や ksanfy など) を使用する場合、またはそれらのスクリプトのコピーを使用する場合。

30 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

パスワード・ファイルの変更バージョン 6.2 の SAP エージェント では、以前のリリースで使用されていたものとは異なる、新しいパスワード暗号化アルゴリズムが使用されています。この新しいアルゴリズムは、新規の平文パスワードを暗号化するとき、および暗号化されたすべてのパスワードを暗号化解除するときに使用されます。

エージェントは、古いアルゴリズムで暗号化されたパスワードを検出すると、それを正しくない平文ストリングに暗号化解除して、RFC OPEN 呼び出しで使用します。このパスワードは無効なため、そのログオン要求は SAP システムで拒否されます。誤ったパスワードを使用したログオンが繰り返し行われると、SAP

システムはそのユーザー ID をロックします。

暗号化されたパスワードは、以下の領域のアップグレードされたインストール済み環境内にあります。

v エージェント構成ファイル: Windows のレジストリー、または UNIX システムの localhost_sa_SID.cfg

ファイル

v ksapwd ユーティリティーで作成されたパスワード・ファイル

v アクション実行コマンドのラッパー・スクリプト (ksar3、ksanfy など)

アップグレード・プロセス中に、SAP エージェント のアップグレードによって、エージェント構成ファイル内にある暗号化済みパスワードが変換されます。この変換は、Windows と UNIX の両方のシステムのおける、すべての構成済みエージェントで行われます。これらのパスワードを訂正するアクションを実行する必要はありません。

ksapwd ファイルに保管されている暗号化済みパスワードは、アップグレード・プロセス中には変換されません。エージェント自体のパスワード・ ファイル、またはアクション実行コマンドのユーティリティー・スクリプトのパスワード・ファイルを使用している可能性があります。その場合、アップグレードの後でksapwd ユーティリティーを再実行し、パスワード・ファイル内で新しい暗号化済みパスワードを生成する必要があります。パスワード・ファイルのアップグレードを行わないと、SAP システム上でユーザー ID

がロックされる可能性があります。

wrapper スクリプト内でハードコーディングされた暗号化済みパスワードは、アップグレード・プロセス中には変換されません。これらのファイルについて詳しくは、『アクション実行コマンド・スクリプトの変更』を参照してください。

アクション実行コマンド・スクリプトの変更アクション実行コマンド・スクリプトが更新されて、新しい暗号化ライブラリーおよびパスへのアクセスと参照を行うための環境変数が含まれるようになりました。また、UNSET ステートメントは、ランタイム・エージェントからアクション実行コマンド・スクリプトにデフォルト値を渡します。

アクション実行コマンド・スクリプトには、以下のスクリプトが含まれます。

v ksar3exe プログラムの場合、UNIX システムでは ksar3、Windows システムでは ksar3.bat

v ksar3nfy プログラムの場合、UNIX システムでは ks3nfy、Windows システムでは ksanfy.bat

非 Windows システムでは、以下の SAP エージェント環境変数が、アクション実行ユーティリティーとSAP Office メール・ユーティリティー用のシェル・スクリプト内で更新されています。

v ARCHITECTURE: ARCHITECTURE 変数の値が、tmaitm6 から TAMITM6 に更新されました。

v ICCRTE_DIR: 以前のバージョンの SAP エージェントでは、ICCRTE_DIR 変数の値は/usr/local/ibm/gsk7 から取得されていました。SAP エージェント 7.1 では、この値は//gsKit.config から取得されます。

ログを生成するため、以下のトレースのエクスポートが組み込まれています。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 31

### set RAS1 tracingexport CTIRA_LOG_PATH=|CANDLEHOME|/logsexport KBB_VARPREFIX=’%’export KBB_RAS1_LOG=’%(CTIRA_LOG_PATH)/aquarius_sa_%(SAPSYSTEMNAME)_%(syspgm)_%(sysutcstart)-.logINVENTORY=%(CTIRA_LOG_PATH)/aquarius_sa_%(SAPSYSTEMNAME)_%(syspgm).inv COUNT=03LIMIT=5 PRESERVE=1 MAXFILES=9’export KBB_RAS1=’ERROR’

注: この例では、アクション実行、SAP Office、およびパスワード暗号化/暗号化解除のシェル・スクリプト内で変数が使用され、LD_LIBRARY_PATH、LIBPATH、SHLIB_PATH、および ICCRTE_DIR が、それぞれのユーティリティーのバイナリーにエクスポートされます。

export LD_LIBRARY_PATH=|CANDLEHOME|/|BINARCH|/sa/lib:|CANDLEHOME|/|ARCHITECTURE|/lib:|ICCRTE_DIR|/libexport LIBPATH=|CANDLEHOME|/|BINARCH|/sa/lib:|CANDLEHOME|/|ARCHITECTURE|/lib:|ICCRTE_DIR|/libexport SHLIB_PATH=|CANDLEHOME|/|BINARCH|/sa/lib:|CANDLEHOME|/|ARCHITECTURE|/lib:|ICCRTE_DIR|/lib:/lib:/usr/libexport ICCRTE_DIR=|ICCRTE_DIR|export KEYFILE_DIR=|CANDLEHOME|/keyfiles

アップグレード・プロセス中に、すべての環境変数および UNSET ステートメントの変更内容に応じて、デフォルトのラッパー・スクリプト (ksar3 および ksanfy) が更新されます。デフォルトのラッパー・スクリプトを使用しているときに、ラッパー・スクリプト内に更新済みのパスワード値を組み込んだ場合は、それらの値のみを変更する必要があります。

デフォルトのラッパー・スクリプトのコピーを作成した場合、それらのコピーはアップグレード・プロセス中には更新されません。すべての更新を手動で行う必要があります。更新済みの 6.2 ラッパー・スクリプトと、ご使用のスクリプトを比較して、どのような変更を行う必要があるのかを判別してください。

ラッパー・スクリプト・ファイルに暗号化済みパスワードを組み込んである場合、その暗号化済みパスワードも更新して、SAP システムのユーザー ID がロックされないようにする必要があります。アップグレードの後で ksapwd ユーティリティーを使用して、パスワードを暗号化してください。ラッパー・スクリプトに暗号化済みパスワードが含まれている場合、新しい暗号化済みパスワードをラッパー・スクリプトにコピーしてください。ラッパー・スクリプトでパスワード・ファイルが使用されている場合、ksapwd ユーティリティーを使用してパスワード・ファイルを再生成してください。

SAP エージェントの開始または停止SAP エージェントを開始または停止するためには、ご使用のオペレーティング・システムに応じて、Windows または UNIX の GUI またはコマンド行を使用することができます。

Windows または UNIX では、 GUI を使用して SAP エージェント の開始および停止を行います。UNIX

オペレーティング・システムでは、コマンド行も使用できます。

コマンド行を使用して SAP エージェント を開始または停止する場合は、-o オプションを使用して制御対象の SAP インスタンスを指定します。例えば、次のように入力します。

itmcmd agent -o system_identifier start sa

または

itmcmd agent -o system_identifier stop sa

ここで、

32 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

system_identifierSAP システムの 3 文字の SAP システム ID。

例えば、以下のコマンドは、QA1 のシステム ID で SAP システムを開始します。

itmcmd agent -o QA1 start sa

itmcmd agent コマンドについて詳しくは、「IBM Tivoli Monitoring コマンド・リファレンス」を参照してください。

SAP エージェントの拡張インストールおよび構成以下のインストールおよび構成のトピックが記述されています。

v 34ページの『リモート管理の使用』

v 35ページの『SAP ユーザー ID』

v SAP エージェント のユーティリティー

– 39ページの『自動機能』

– 39ページの『SAP Office E メール』

– 39ページの『スクリプト・ファイルの環境変数』

– 42ページの『SAP パスワード暗号化』

– 42ページの『sapshcut コマンドの使用』

v 35ページの『SAP RFC 接続』

v 53ページの『「接続のテスト」機能』

v 43ページの『SAP でのオプションの拡張構成』

v 50ページの『CEN CCMS レポート』

v 51ページの『非 Unicode 2 バイト言語サポート』

v 52ページの『SAP システムからの Advanced Business Application Programming (ABAP) トランスポートのアンインストール』

SAP 汎用モジュールSAP サーバー上のデータ・ボリュームが大きい場合、特定のワークスペースで問題が発生して、サーバーからの応答時間が長くなることがあります。それらのワークスペースが不可欠でない場合には、関連するSAP 機能モジュールを使用不可にすることができます。

デフォルトでは、SAP エージェントの機能モジュールは使用可能になっています。ただし、以下の機能モジュールはデフォルトで使用不可になっています。

v SYS サブノードにある HTTP サービス (/IBMMON/ITM_HTTP_SRVS)

v PI/XI サブノードにある XML メッセージ (/IBMMON/ITM_SXMB_MONI_NEW)

v PI/XI サブノードにある同期/非同期通信 (/IBMMON/ITM_SYN_ASYN_COMM)

v Sys サブノードにある qRFC インバウンド・キューの詳細 (/IBMMON/ITM_QIN_QDETAILS)

SAP 機能モジュールを使用不可にすると、ワークスペースを選択しても、Tivoli Enterprise Portal にはデータが表示されません。 したがって、パフォーマンス関連の問題を避けることができます。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 33

関連タスク:

『SAP エージェント汎用モジュールの使用可能化』パフォーマンス上の問題を解決するために、SAP エージェント汎用モジュールを以前使用不可に設定した場合は、これを使用可能にすることができます。

『SAP 汎用モジュールの使用不可化』一部のワークスペースにより、SAP サーバーからの応答が遅くなる場合があります。SAP 汎用モジュールを使用不可にすることにより、サーバーのパフォーマンスを改善することができます。

SAP エージェント汎用モジュールの使用可能化パフォーマンス上の問題を解決するために、SAP エージェント汎用モジュールを以前使用不可に設定した場合は、これを使用可能にすることができます。

手順1. SAP GUI を使用して SAP システムにログオンします。

2. SE16 トランザクション・コードを実行します。

3. 表の名前として /IBMMON/ITM_CNFG と入力します。

4. 削除する行を選択し、Shift+F2 キーを押してその行を削除します。

5. 「保存」をクリックします。

SAP 汎用モジュールの使用不可化一部のワークスペースにより、SAP サーバーからの応答が遅くなる場合があります。SAP 汎用モジュールを使用不可にすることにより、サーバーのパフォーマンスを改善することができます。

手順1. SAP GUI を使用して SAP システムにログオンします。

2. SE16 トランザクション・コードを実行します。

3. 表の名前として /IBMMON/ITM_CNFG と入力します。

4. 新規項目を作成するには、F5 キーを押します。

5. 「PARM NAME」フィールドに、SAP 汎用モジュールの名前を入力します。

6. 「VALUE CHAR」フィールドに「No」と入力します。

7. 「保存」をクリックします。

リモート管理の使用SAP エージェントでは、SAP リモート機能呼び出し (RFC) を使用してその機能を実行します。

このタスクについて

RFC アーキテクチャーにより、ネットワークで接続されたコンピューターの間での呼び出しが可能になります。つまり、SAP エージェントは、SAP サーバーと同じ物理コンピューター上に存在してはなりません。このエージェントは、リモート・コンピューター上にそのまま存在することができます。リモート管理は以下の場合に使用できます。

v SAP システムが厳格な変更制御の下に置かれている場合は、SAP コンピューターにモニター・コンポーネントを置かないようにして SAP システムの変更を最小限にします。

34 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

v SAP コンピューターでのリソース使用量 (CPU、メモリー、ディスク) を最小化します。この最小のリソース使用量は、SAP エージェントで負荷の高いヒストリカル・データ収集操作を使用する場合や、他の操作のために SAP プラットフォームでのリソースが限られている場合に有用です。

v 任意のオペレーティング・システムまたはハードウェア・プラットフォームで SAP システムをモニターします。例えば、SAP エージェントは OS/400® 上ではネイティブで稼働しませんが、リモート管理を使用すれば OS/400 SAP システムを管理できます。

リモート管理を実装するには、以下のステップを実行します。

手順1. エージェントがサポートするコンピューターまたはオペレーティング・システム (Windows 2003

Enterprise Edition など) に SAP エージェント をインストールします。

2. このコンピューターと接続先の SAP アプリケーション・サーバーの間にファイアウォールの制限が設定されていないことを確認します。

3. このコンピューターでエージェントを構成します。ホスト名およびゲートウェイ・ホスト名を要求するプロンプトが出された場合は、SAP アプリケーション・サーバーを実行するコンピューターの名前を入力します。

4. 残りの構成セクションも入力します。

以下の環境にはローカル管理が適しています。

v SAP システム上に他のローカル IBM Tivoli Monitoring オペレーティング・システムおよびデータベース・エージェントを必要とする環境

v 他の操作のために十分なリソースが SAP システムにある環境

v SAP システムが少ない小規模な環境

SAP ユーザー IDこのセクションでは、SAP エージェント が必要とする SAP ユーザー ID および許可について説明します。

ユーザー ID は以下の目的をサポートします。

v 36ページの『基本エージェント・モニター』

v 38ページの『アクション実行コマンドおよび SAP 許可』

v 38ページの『SAPGUI』

v 38ページの『集中ユーザ管理 (CUA) の使用』

SAP RFC 接続SAP エージェント は、内部のコンピュータセンタ管理システム (CCMS) のポーリングと CCMS アラート・データの収集に、リモート機能呼び出し (RFC) 接続を使用します。この動作は SAP RFC アーキテクチャー固有のものです。

SAP エージェントでは、このエージェントによってモニターされる SAP システムへの専用 RFC 接続を1 つ開きます。その後、SAP システムは、機能モジュールおよびプログラムを介してデータを収集するために、アプリケーション・サーバーごとに内部接続を 1 つ開きます。エージェントが CCMS アラートを収集する場合、SAP システムは、この収集スレッドの各アプリケーション・サーバーに対して、追加 (システム内部) RFC 接続を 1 つずつ開きます。 データ収集が開始されると、このエージェント用の RFC

接続が 1 つ開きます。その後、追加の内部システム RFC 接続用に、最大で SAP アプリケーション・サーバーの数の倍の接続が開きます。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 35

モニター中のインスタンスで、追加の RFC セッションに対応できる必要があります (特に、 10 個以上のインスタンスがある大規模なシステムでの場合)。モニターに予測される RFC 負荷がシステム・パフォーマンスおよび許容度に悪影響を及ぼす可能性がある場合は、 SAP プロファイル・パラメーターを調整してください。SAP 管理者に問い合わせ、また次の SAP ノートも参照してください。

v 端末セッション (デフォルト設定: 200) 22099

v 通信/ゲートウェイ/会話設定 887909 316877 384971

基本エージェント・モニターSAP エージェントは、エージェント・トランスポートのインポート時に、SAP システム上にIBMMON_AGENT を作成します。

このユーザー ID は IBMMON_AGENT で、デフォルトのパスワードは ITMMYSAP です。これは、通信ユーザー専用となり、/IBMMON/AUTH 許可プロファイルを使用するように事前構成されます。このプロファイル (トランスポートのインポート時に作成されるプロファイル) には、エージェント Advanced

Business Application Programming (ABAP) コードを実行するための最小限の許可セットが含まれています。また、このプロファイルは、SAP システムで制限されているアクションのセットを受け入れます。

このユーザー ID を受け入れられない場合 (インストール命名規則に違反する場合など) は、別のユーザーID を作成できます。ユーザー ID は、許容される任意の SAP ユーザー ID にすることができますが、/IBMMON/AUTH プロファイルに完全な許可のセットが必要です。ユーザー ID は、通信ユーザー専用アクセスを必要とします。

デフォルトのユーザー ID は、以下の目的のために十分な権限しか提供しません。

v モニターおよびデータ収集

v Closing Computing Center Management System (CCMS) アラート

v ゲートウェイ統計の使用可能化、使用不可化、およびリセット

v Oracle データベース統計のリセット

エージェントのアクション機能を制限する場合は、一部のアクション許可 (CCMS アラートのクローズなど) を除去できます。

Tivoli Enterprise Portal で特定のサブノードについてのデータにアクセスする場合、適切な許可を所持していることを確認してください。表 1 に、さまざまなサブノードのデータにアクセスするために必要な許可を示します。

36 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

表 5. 許可のリスト

サブノード 許可オブジェクト 許可の説明

以下のサブノードを含む一般的なシステム許可:

v Ins

v Sys

S_ADMI_FCD システムへのアクセス

S_BDS_DS -BC-SRV-KPR-BDS 文書セットへのアクセス

S_BTCH_JOB バックグラウンド・ジョブに対する操作の実行

S_CCM_RECV 中央システム・リポジトリーのデータの転送

S_C_FUNCT ABAP プログラムでの C 呼び出しの実行

S_DATASET ファイルへのアクセス

S_RFC RFC アクセス権限のチェック

S_RFCACL RFC ユーザー用

S_RZL_ADM コンピュータセンタ管理システム(CCMS): システム管理へのアクセス

S_TCODE トランザクション開始時のトランザクション・コードのチェック

S_TOOLS_EX ツール・パフォーマンス・モニターへのアクセス

以下のサブノードを含む Solution

Manager の許可:

v Lds

v Sol

D_MD_DATA -DMD マスター・データのデータ内容の表示

D_SOLMANBU Solution Manager のセッション・タイプへのアクセス

D_SOLM_ACT Solution Manager 内のソリューションへのアクセス

D_SOL_VSBL Solution Manager 内のソリューションの表示

PI サブノードを含む PI の許可 S_XMB_MONI XI メッセージ・モニターへのアクセス

Slm サブノードを含む MAI の許可 AI_DIAGE2E Solution Diagnostics エンドツーエンド分析へのアクセス

AI_LMDB_OB Landscape Management Database

(LMDB) オブジェクトへのアクセス

SM_MOAL_TC Monitoring and Alerting へのアクセス

SM_WC_VIEW ワーク・センターのユーザー・インターフェース要素へのアクセス

S_RFC_ADM RFC 宛先の管理オプションへのアクセス

S_RS_AUTH 役割内の BI 分析へのアクセス

SM_APPTYPE Solution Manager アプリケーション・タイプへのアクセス

SM_APP_ID ワーク・センターで提供されるアプリケーションへのアクセス

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 37

アクション実行コマンドおよび SAP 許可「ジョブのキャンセル」、「ジョブの削除」、「ジョブの開始」、および「出力要求」などのアクション実行コマンドを実行するには、追加の SAP 許可が必要です。

エージェントは、追加の SAP 許可を必要とする一連のアクション実行コマンドを提供します。デフォルトのユーザー ID は、これらの機能に対する許可を持ちません。以下のアクション実行コマンドが影響を受けます。

v ジョブのキャンセル

v ジョブの削除

v 出力要求

v ジョブの開始

エージェントにこれらのアクション実行を許可する場合は、エージェントのユーザー ID に追加の許可を付与する必要があります。代わりに、個別のユーザー ID にこれらの限定された許可を提供することもできます。このユーザー ID を構成して SAP エージェントを使用するには、ksar3 機能と ksapwd 機能を使用します。

構成情報については、以下を参照してください。

v 39ページの『自動機能』

v 39ページの『SAP Office E メール』

v 42ページの『SAP パスワード暗号化』

SAPGUISAP エージェントを使用して、エージェント内のワークスペース・ビューから SAP システム内で直接SAPGUI セッションを開きます。

デフォルトの SAPGUI ログオン・パラメーターは Windows ユーザー ID です。

ユーザーが SAP システムにアクセスしてアクションを実行できるようにする場合は、そのための追加のユーザー ID を提供できます。追加する、この GUI を開くための権限を持つユーザー ID は、すべて 42ページの『sapshcut コマンドの使用』に記載されている手順を使用して SAP エージェント内に構成できます。

集中ユーザ管理 (CUA) の使用SAP システムをモニターするには、CUA を使用します。

手順

事前定義されたユーザー ID と許可の役割を使用して、集中ユーザ管理と共にセットアップされた SAP システムをモニターするには、以下のいずれかの手順を実行します。

v 集中ユーザ管理の親論理システム・クライアントにトランスポートをインストールします。

v トランスポートをインストールするクライアントで、ユーザー ID または役割を手動で作成します。ユーザー ID または役割が、トランスポートをインストール (インポート) するクライアントに置かれます。

v 集中ユーザ管理の親論理システム・クライアントでユーザー ID または役割を手動で作成します。その後、エージェントを実行するクライアントにそのユーザー ID または役割を配布します。

38 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

v Central User Administration 親論理システム・クライアントでユーザー ID または役割を手動で作成し、そのクライアントでエージェントを実行します。

自動機能自動機能を実行するには、ksar3 および ksar3exe ユーティリティーを使用します。

SAP エージェントでは、モニター中の SAP システムでアクションを実行するための ksar3exe ユーティリティーが提供されます。 SAP エージェントは、ksar3 スクリプト (バッチまたはシェル) をこのユーティリティーのラッパーとして提供します。このスクリプトは、ユーティリティーが必要とする環境変数 (特に SAP ユーザー ID およびパスワード) の設定またはオーバーライドに使用されます。このスクリプトは、必ず自動機能 (アクション実行コマンド、シチュエーション・アクション、ポリシー・アクションなど) で使用します。

これらのスクリプトでの環境変数の設定について詳しくは、『スクリプト・ファイルの環境変数』を参照してください。

コマンド構文および例について詳しくは、「ITCAM Agent for SAP Applications トラブルシューティング・ガイド」の「ksar3」セクションおよび「ksar3exe」セクションを参照してください。

SAP Office E メールksanfy および ksar3nfy ユーティリティーを使用して SAP Office E メールを送信します。

SAP エージェントでは、モニター中の SAP システムの SAP Office 受信箱にメール項目を送信するための ksar3nfy ユーティリティーが提供されます。この送信後に、管理ユーザーに情報や指示を配信します。SAP エージェントは、ksanfy スクリプト (バッチまたはシェル) をこのユーティリティーのラッパーとして提供します。このスクリプトは、ユーティリティーが必要とする環境変数 (特に mySAP ユーザー ID およびパスワード) の設定またはオーバーライドに使用されます。このスクリプトは、必ず自動機能 (アクション実行コマンド、シチュエーション・アクション、ポリシー・アクションなど) で使用します。

これらのスクリプトでの環境変数の設定について詳しくは、『スクリプト・ファイルの環境変数』を参照してください。

コマンド構文および例について詳しくは、「ITCAM Agent for SAP Applications トラブルシューティング・ガイド」の「ksar3」セクションおよび「ksar3nfy」セクションを参照してください。

スクリプト・ファイルの環境変数すべての必要な環境変数は、Tivoli Enterprise Portal から ksar3 スクリプトおよび ksanfy スクリプトに渡されます。

このセクションの情報を使用して、ksar3 および ksanfy スクリプト・ファイルを変更し、これらの変数をオーバーライドします。 40ページの表 6 のログオン環境変数を設定できます。これらの変数について詳しくは、 22ページの『ローカルでの SAP エージェントの構成』のステップ 2 の値の説明を参照してください。

注: スクリプトの先頭にある一連の行は、変更しないでください。これらの行は、unset コマンドを使用して環境変数を空の値に設定するものです。「DO NOT MODIFY THESE LINES」とマーク付けされたスクリプトのセクションより下の部分を変更しください。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 39

表 6. ログオン環境変数

変数

22ページの『ローカルでの SAP エージェントの構成』のステップ 2 の SAP エージェントの構成で説明されている値

INSTANCE システム ID

sap_conn.sap_conn_mode 接続モード

sap_loggrpmode.sap_logongroup SAP ログオン・グループ

sap_loggrpmode.sap_msgserver ログオン・グループの SAP メッセージ・サーバー

sap_loggrpmode.sap_msgservice ログオン・グループの SAP メッセージ・サービス

sap_logon.sap_userid ユーザー ID

sap_logon.sap_password パスワード

sap_logon.sap_language 言語

sap_routestring SAP 経路ストリング

以下のログオン・グループ・モードの使用例を参照してください。

tacmd addSystem -t sa -n ibmsap2v16:LZ -p INSTANCE=PS5sap_loggrpmode.sap_logongroup=PSLsap_loggrpmode.sap_msgserver=IBMVSAP1sap_loggrpmode.sap_msgservice=3600sap_logon.sap_userid=IBMMON_AGENTsap_logon.sap_password=ITMMYSAPsap_logon.sap_clientno=100sap_loggrpmode.sap_routestring=sap_logon.sap_language=EN

SAPPASSWORD は以下の値を持つことができます。

パスワードプレーン・テキストまたは暗号化済みのパスワード

FILE() 現行ディレクトリーにあるデフォルトの ksa.pwd ファイルから暗号化されたパスワードを読み取るようにユーティリティーに指示します。このファイルを作成するには、 42ページの『SAP パスワード暗号化』を参照してください。

FILE(file_name)file_name ファイルから暗号化されたパスワードを読み取るようにユーティリティーに指示します。file_name は、単純なファイル名またはパスとファイル名のいずれかにすることができます。このファイルを作成するには、 42ページの『SAP パスワード暗号化』を参照してください。

ksanfy コマンドを使用して、SAP Office E メールを SAP ユーザーに送信します。

注: このコマンドの名前は、Windows システムでは ksanfy.exe、UNIX システムでは ksanfy です。

メールを送信する前に、以下の表に示す環境変数を ksanfy.bat ファイルで設定する必要があります。

40 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

表 7. アプリケーション・サーバー・モードとログオン・グループ・モードの環境変数

モード 環境変数

アプリケーション・サーバー・モード set SAPHOST=

set SAPHOST2=

set SAPHOST3=

set SAPSYSTEMNUMBER=

set SAPSYSTEMNUMBER2=

set SAPSYSTEMNUMBER3=

set SAPGATEWAY=

set SAPGATEWAY2=

set SAPGATEWAY3=

set SAPGATEWAYSERVICE=

set SAPGATEWAYSERVICE2=

set SAPGATEWAYSERVICE3=

set SAPSYSTEMNAME=

set SAPCLIENT=

set SAPUSER=

set SAPPASSWORD=

ログオン・グループ・モード set SAPHOST=

set SAPSYSTEMNAME=

set SAPCLIENT=

set SAPUSER=

set SAPPASSWORD=

set SAPLOGONGROUP=

set SAPMSGSERVER=

set SAPMSGSERVICE=

set SAPROUTESTRING=

重要: フィールド名に数字の 2 または 3 が含まれるパラメーターは、すべて alternate1 パラメーターとalternate2 パラメーターです。例えば、SAPHOST、SAPSYSTEMNUMBER、SAPGATEWAY、SAPGATEWAYSERVICE などです。数字の 2 または 3 で終わるファイル名を持つパラメーターは、すべて primary パラメーターです。

primary パラメーターを指定しない場合は、alternate1 パラメーターまたは alternate2 パラメーターを指定する必要があります。

例えば、ユーザーにメールを送信するには、ksanfy Recipient(User) Message(Message) という構文を使用します。

次の戻りコードがログに記録されます。

0000 - for Successful send Mail to SAP User0012 - for Connection Failure with SAP Server

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 41

SAP パスワード暗号化SAP エージェント が提供する ksar3pwd ユーティリティーにより、SAP パスワードを暗号化してファイルに保管できます。

SAP エージェント は、ksapwd スクリプト (バッチまたはシェル) をこのユーティリティーのラッパーとして提供します。

コマンド構文および例について詳しくは、「ITCAM Agent for SAP Applications トラブルシューティング・ガイド」の「ksapwd」セクションおよび「ksar3pwd」セクションを参照してください。

sapshcut コマンドの使用sapshcut コマンドを使用して、SAPGUI を開きます。

このタスクについて

大部分の SAP エージェント ワークスペース表では、表の行を右クリックして「起動」を選択します。表示中の IBM Tivoli Monitoring ワークスペースに関連した SAP トランザクションのリストが表示されます。

いずれかの「起動」オプションを選択すると、IBM Tivoli Monitoring が sapshcut という SAP コマンドを開始し、次にそのコマンドが SAPGUI を起動します。IBM Tivoli Monitoring は、モニター中の SAP システムで選択された SAP トランザクションを開始する適切なパラメーターを渡します。

この機能を実行するには、以下の手順を行う必要があります。

手順1. Tivoli Enterprise Portal のデスクトップまたはブラウザーを実行しているコンピューターに SAPGUI をインストールします。sapshcut コマンドは Windows システムでのみ使用可能なため、このコンピューターには Windows オペレーティング・システムが搭載されている必要があります。 SAP エージェントは Windows SAPGUI のみをサポートし、Java SAPGUI をサポートしません。

2. sapshcut.exe コマンドを含むディレクトリーをシステムまたはユーザー・パスに追加します。sapshcut.exe コマンドは、SAP クライアントの一部としてディレクトリー C:¥Program

Files¥SAP¥FrontEnd¥SAPgui にインストールされます。Windows で追加のディレクトリーをシステム・パスまたはユーザー・パスに追加するには、「コントロール パネル」 > 「システム」 > 「詳細設定」 > 「環境変数」を選択します。

3. パスを変更後、Tivoli Enterprise Portal デスクトップまたはブラウザーを再始動します。

4. 接続先のすべてのシステムに saplogon を構成します。これは任意であり、SAPGUI プロンプトの数を削減するために行います。

5. saplogon の記述が SID で始まっていることを確認してください。これは任意であり、SAPGUI プロンプトの数を削減するために行います。

デフォルトでは、以下のように SAPGUI にログオンします。

v モニター中の SAP システム

v SAP エージェント に指定された SAP クライアント

v Windows のユーザー ID

42 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

sapshcut.bat ファイルで設定することによって、これらのデフォルト・ログオン・パラメーター (クライアントおよびユーザー) をオーバーライドできます。このファイルでは、パスワードなどの SAP 環境変数も設定できます。

sapshcut.bat ファイルで設定することによって、これらのデフォルト・ログオン・パラメーター (クライアントおよびユーザー) をオーバーライドできます。このファイルでは、パスワードなどの SAP 環境変数も設定できます。

sapshcut 実行可能ファイルに対するフロントエンドとして Windows で sapshcut.bat ファイルを作成および実行できます。.bat ファイルの名前は sapshcut.bat (または sapshcut.cmd) と指定し、sapshcut.exe ファイルより前のデフォルト・パスに配置する必要があります。

定義済み起動定義から呼び出すと、以下のパラメーターが sapshcut.bat ファイルに渡されます。

%1 keyword "-command"

%2 transaction_name (例: SM13)

%3 keyword "-system"

%4 SAP_system_identifier (例: TV1)

%5 keyword "-client"

%6 client_number (例: 100)

以下の例は、sapshcut.cmd ファイルのサンプルを示しています。この例では、SAP システム TV1 のアプリケーション起動によって sapshcut を実行するときに、異なるユーザー ID およびパスワードを使用しています。他の SAP システムは、すべてデフォルト・ログオン・パラメーターを使用します。

@echo off set sapshcut="C:¥Program Files¥SAP¥FrontEnd¥SAPgui¥sapshcut.exe"if "%4" == "TV1" (

%sapshcut% %* -user=myid -password=mypwd) else (

%sapshcut% %*)

SAP でのオプションの拡張構成SAP エージェントは、標準の SAP 機能またはエージェント提供の SAP 機能を使用して構成します。

SAP のエージェント提供トランザクションを使用して、さまざまなエージェントの動作をカスタマイズします。/n/IBMMON/ITM_CONFIG トランザクションを実行して SAP のメイン構成メニューにアクセスした後、次の構成オプションのいずれかを選択します。

v 44ページの『コピー、バックアップ、リストア機能とトランザクション』

v 45ページの『トランザクションを使用したデータのコピー、バックアップ、リストア』

v 46ページの『コマンド行ユーティリティー・ツール』

v 47ページの『Windows 環境でのコマンド行ユーティリティーの実行』

v 47ページの『非 Windows 環境でのコマンド行ユーティリティーの実行』

v 48ページの『IBM Tivoli Monitoring によって生成されたアラートの保守』

v 48ページの『デフォルト・サンプル期間の保守』

v 48ページの『ログ・ファイル名の保守』

v 48ページの『管理対象グループの保守』

v 49ページの『モニター・セットおよびモニター・トランザクションの選択』

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 43

注: /IBMMON/ITM* トランザクションの前には、必ず /n を付けてください。

これらのトランザクションで行われた構成変更は、管理対象グループを保守するための変更を除き、即時にSAP エージェント によって使用されます。管理対象グループの構成を変更すると、その変更内容は、次のハートビートで SAP エージェントによってディスカバーされます。

SAP の標準機能を使用して、 49ページの『SAP システムでのダイアログ・ステップ応答しきい値の構成』の構成を完了させてください。

コピー、バックアップ、リストア機能とトランザクションSAP サーバーにログオンし、トランザクション /n/IBMMON/ITM_CONFIG を実行すると、コピー、バックアップ、リストア機能を使用できます。

コピー、バックアップ、リストア操作により、IBM Tivoli Monitoring 構成データのバックアップ、リストア、コピーを実行することができます。

この機能を使用すると、以下の機能の中から選択したり、IBM Tivoli Monitoring 構成データを保存したりできます。

v コピー

この機能を使用して、ある SAP サーバーから別の SAP サーバーに IBM Tivoli Monitoring の構成設定をコピーします。例えば、IBM Tivoli Monitoring の構成設定をエージェント a1 から SAP サーバー・インスタンス SAP2 にコピーしたい場合があります。このエージェントはシステム m1 上で稼働し、SAP サーバー・インスタンス SAP 1 用に構成されています。SAP サーバー・インスタンスのモニタリング設定を除くすべての IBM Tivoli Monitoring の構成設定は、ターゲット SAP システムにコピーされます。コピー機能は、コマンド行ユーティリティーまたは SAP GUI を使用して実装します。

v バックアップ

システムのバックアップを行うことにより、SAP サーバー上で作成したエージェント固有の構成を保管します。この機能を使用して、IBM Tivoli Monitoring固有の構成設定を SAP システムに保存します。/IBMMON/ITM_CONFIG トランザクションを使用して、設定を入力します。バックアップ・ファイルは、SAP サーバー上の作業ディレクトリー (パス: /usr/sap//DVEBMGS/work) に保管されます。

v リストア

この機能を使用して、IBM Tivoli Monitoring の構成データを作業ディレクトリーから SAP サーバーにリストアします。IBM Tivoli Monitoring の構成データのリストアは、この構成データのバックアップ手順を実行したときと同じ SAP サーバーで行うことも、別の SAP サーバーで行うこともできます。IBM Tivoli Monitoring の構成データは、特定の SAP の表と IBM Tivoli Monitoring の表にリストアすることができます。構成ファイルには日付とタイム・スタンプが付けられて保管されるため、どの時点でのファイルをリストアするかを選択することができます。

SAP エージェント・バージョン 6.20 に対して、IBM Tivoli Monitoring の作成済みの構成をバックアップすることができます。その後、SAP エージェントのバージョン 7.1.1 にアップグレードしたら、保存されたこれらの構成を SAP システムに適用します。

ただし、個別の ABAP トランスポートを SAP サーバーにインポートするには、エージェントをアップグレードする前に以下の手順を実行する必要があります。

1. インストーラーの ¥ABAP¥UPGRADE ディレクトリーから IBM Tivoli Monitoring ファイルをインポートします。

2. se38 トランザクション・コードを実行します。

44 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

3. プログラム名として ZITM_CONFIG_BACKUP を入力し、このプログラムを実行してバックアップ・ファイルを作成します。

エージェント固有の構成には、SAP の /IBMMON/ITM_CONFIG トランザクション内の構成設定が含まれています。以下の構成手順を実行できます。

v アラートの頻度をサンプリングする。

v 特定のアラートを有効にする。

v ログ・ファイル名を保管する。

v グループ定義を管理する。

v モニター・セットとモニターを選択する。

v モニターの目的で SAP インスタンスを選択する。

関連タスク:

『トランザクションを使用したデータのコピー、バックアップ、リストア』SAP ユーザー・インターフェースで /n/IBMMON/ITM_CONFIG トランザクションを使用して、データのコピー、バックアップ、リストアを行います。

トランザクションを使用したデータのコピー、バックアップ、リストアSAP ユーザー・インターフェースで /n/IBMMON/ITM_CONFIG トランザクションを使用して、データのコピー、バックアップ、リストアを行います。

始める前に

コピー、バックアップ、およびリストア手順を使用して、ある SAP サーバーから別の SAP サーバーにIBM Tivoli Monitoring 構成設定をコピーします。SAP サーバー・インスタンス・モニタリング設定以外のすべての IBM Tivoli Monitoring 構成設定は、ターゲット SAP システムにコピーされます。

手順

SAP でデータをコピー、バックアップ、およびリストアするには、以下の手順に従います。

v コピー

1. ターゲット SAP のシステム ID と既存ファイルの名前を source system id__<filenam>date_time

形式で入力します。

/IBMMON/ITM_COPY トランザクションにより、IBM Tivoli Monitoring 構成ファイルが SAP target SAP

system id__<filename>_date_time というファイル名で作業ディレクトリー内に作成されます。

2. IBM Tivoli Monitoring 構成データをこのファイルにコピーするには、「実行」をクリックします。

3. 前の IBM Tivoli Monitoring 構成画面に戻るには、「戻る」または「キャンセル」をクリックします。

必要な入力パラメーターは、コピーされる Target System id と filename です。

v バックアップ

1. SAP サーバーにログオンして、/IBMMON/ITM_CONFIG トランザクションを開始します。

2. 「バックアップ」を選択します。

3. バックアップ・ファイルの名前を入力します。

ファイル名は sys_id_<filename>_date_time として保管されます。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 45

4. バックアップを実行してファイルをアプリケーション・サーバーに保管するには、「実行」をクリックします。

注: バックアップ・ファイルは、アプリケーション・サーバーの作業ディレクトリーに保管されます。

5. 前の IBM Tivoli Monitoring 構成画面に戻るには、「戻る」または「キャンセル」をクリックします。

v リストア

1. SAP サーバーにログオンして、/IBMMON/ITM_CONFIG トランザクションを開始します。

2. 「リストア」を選択します。

3. ファイル名は、sys_id_<filename>_date_time の形式で入力します。

4. IBM Tivoli Monitoring 構成データをリストアするには、「実行」をクリックします。

5. 前の IBM Tivoli Monitoring 構成画面に戻るには、「戻る」または「キャンセル」をクリックします。

コマンド行ユーティリティー・ツールコマンド行ユーティリティー・ツールを使用して、SAP サーバー上で IBM Tivoli Monitoring 構成データのコピー、バックアップ、およびリストアを行います。

コマンド行ユーティリティー・ツールは、Windows 環境と非 Windows 環境で実行します。 47ページの『Windows 環境でのコマンド行ユーティリティーの実行』と 47ページの『非 Windows 環境でのコマンド行ユーティリティーの実行』を参照してください。

v コピー

backup コマンドを実行して、エージェント・ディレクトリー SAP サーバー・インスタンス sap1 からsap2 に IBM Tivoli Monitoring 構成ファイルをコピーします。sap1 エージェント・ディレクトリーから、ファイル名と、ソース・システムとして sap1 を入力します。これにより ABAP 機能が呼び出され、このファイルから sap2 の IBM Tivoli Monitoring 構成ファイルに IBM Tivoli Monitoring の設定がコピーされます。sap1 エージェント・ディレクトリー・ユーティリティー・ツールから Copy を選択し、ファイル名と、ターゲット SAP システムとして sap2 を入力します。

v バックアップ

コマンド行ユーティリティー・ツールの実行後に、「バックアップ」オプションを選択します。次に、ファイル名と SAP システム IDを入力します。ツールにより、/IBMMON/ITM_BACKUP SAP 機能モジュールが呼び出されます。この機能モジュールは、表に保管されている特定の IBM Tivoli Monitoring 構成設定を読み取り、その設定を行分離文字と列分離文字を使用して保管します。次に、コマンド行ユーティリティー・ツールは、ストリングを読み取ってデータをファイルに書き込みます。生成されるファイル名の形式は、ID>_<filename>-<date&time> です。このファイルは、ユーティリティー・プログラムが保管されているディレクトリーに格納されます。

v リストア

コマンド行ユーティリティー・ツールの実行後に、リストアするファイル名と、そのファイルのリストア先となるターゲット SAP システムを入力します。コマンド行ユーティリティー・ツールは、エージェント・ディレクトリーからファイルを読み取り、/IBMMON/ITM_RESTORE SAP 機能モジュールを呼び出します。次に、ツールは IBM Tivoli Monitoring 構成をストリングとして渡します。SAP 機能モジュールは、IBM Tivoli Monitoring の特定の表を更新し、IBM Tivoli Monitoring の特定の構成をリストアします。

46 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

Windows 環境でのコマンド行ユーティリティーの実行Windows 環境でコマンド行ユーティリティーを実行して、コピー、バックアップ、およびリストアの各手順を実行します。

手順1. 使用しているオペレーティング・システムに応じて、以下のいずれかの手順を実行します。

v 32 ビット・オペレーティング・システムの場合、パス %candle_home%¥ TMAITM6 からksacopybackuprestore.exe コマンドを実行します。

v 64 ビット・オペレーティング・システムの場合、パス %candle_home%¥ TMAITM6x64 からksacopybackuprestore.exe コマンドを実行します。

2. バックアップ・ファイルを作成するには、以下の手順を実行します。

a. 「バックアップ」を選択して、ファイル名とソース SAP システム名を入力します。

b. バックアップ・ファイルが SYS ID>_<filename>_<date&time> の形式で作成されます。

3. ファイルをリストアするには、以下の手順を実行します。

a. 「リストア」を選択して、ターゲット SAP システム名を入力します。

b. ファイル名を入力します。

4. ファイルをコピーするには、以下の手順を実行します。

a. ソース・エージェントで、「バックアップ」を選択してバックアップ・ファイルを作成します。

b. ソース・エージェント・ディレクトリーからターゲット・エージェント・ディレクトリーにバックアップ・ファイルをコピーします。

c. ソース・ディレクトリーでコマンド行ユーティリティー・ツールを実行して「コピー」を選択します。

d. ファイル名とターゲット SAP システムを入力します。

関連タスク:

『非 Windows 環境でのコマンド行ユーティリティーの実行』非 Windows 環境でコマンド行ユーティリティーを実行して、コピー、バックアップ、およびリストアの各手順を実行します。

非 Windows 環境でのコマンド行ユーティリティーの実行非 Windows 環境でコマンド行ユーティリティーを実行して、コピー、バックアップ、およびリストアの各手順を実行します。

手順1. パス /candle_home/<arch>/sa/shell から ksacopybackuprestore.sh コマンドを実行します。

2. バックアップ・ファイルを作成するには、以下の手順を実行します。

a. 「バックアップ」を選択して、ファイル名とソース SAP システム名を入力します。

b. バックアップ・ファイルが SYS ID>_<filename>_<date&time> の形式で作成されます。 バックアップ・ファイルは %candlehome% / arch /sa/bin に保存されます。

3. ファイルをリストアするには、以下の手順を実行します。

a. 「リストア」を選択して、ターゲット SAP システム名を入力します。

b. ファイル名を入力します。

4. ファイルをコピーするには、以下の手順を実行します。

a. ソース・エージェントで、「バックアップ」を選択してバックアップ・ファイルを作成します。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 47

b. ソース・エージェント・ディレクトリーからターゲット・エージェント・ディレクトリーにバックアップ・ファイルをコピーします。

c. ソース・ディレクトリーでコマンド行ユーティリティー・ツールを実行して「コピー」を選択します。

d. ファイル名とターゲット SAP システムを入力します。

IBM Tivoli Monitoring によって生成されたアラートの保守Tivoli Monitoring によって生成されたアラートは、それらの状況としきい値を変えることによって変更することができます。

このトランザクションは、Tivoli Monitoring によって生成されるアラートを使用可能または使用不可にしたり、警告およびクリティカルしきい値を設定したりするために使用します。Tivoli Monitoring によって生成されるすべてのアラートは、現在の状況およびしきい値とともに表示されます。

アラート状況およびしきい値を変更した場合、変更後の値は次のサンプリング時に使用されます。

デフォルト・サンプル期間の保守デフォルト・サンプル期間では、特定の属性グループのリアルタイム・レポートに関する情報を提供します。

いくつかの属性グループには、グループ内の各レコードに対して暗黙的な日時があります。例えば、R/3_Abap_Dumps 属性グループはダンプに対して作成時間を報告し、 R/3_System_Log 属性グループはログ・エントリーに対して作成時間を報告します。これらのレコードには、日時フィールドがあります。最新の情報だけでなく、表の簡単なヒストリーのレポートを取得できます。この時間間隔はデータ収集のためのタイム・スパンであり、データを収集する際のリアルタイム・インターバルとして使用されます。/IBMMON/ITM_PERIOD トランザクションは、これらの属性グループそれぞれに対して、デフォルトのサンプル期間 (リアルタイム・レポートのタイム・スパン) を定義します。サンプル期間は、現在時刻から過去にさかのぼって、データのサンプル期間の長さを識別します。

ログ・ファイル名の保守インスタンスにのみ一致した特定のログ・ファイルが、ログ・ファイル情報とともに IBM Tivoli

Monitoring レポート内に組み込まれます。

このトランザクションは、ログ・ファイル情報を含む IBM Tivoli Monitoring レポートに含めるログ・ファイルを識別するために使用します。指定されたインスタンスで指定された名前パターンに一致する名前を持つすべてのログ・ファイルが、次のデータ収集間隔のレポートに組み込まれます。

管理対象グループの保守管理対象グループ名トランザクションによって、SAP システム内の特定のトランザクションがモニターおよび処理されます。

このトランザクションは、IBM Tivoli Monitoring 管理対象グループ定義の保守に使用します。管理対象グループ名はすべて Tivoli Enterprise Portal に渡され、「管理対象システム選択リスト (Managed System

Selection Lists)」に表示されます。データ収集時には、属性選択条件に一致するデータのみが SAP エージェントに送信されます。このデータは、レポートに表示されるか、シチュエーションとポリシーでの評価に使用されます。

管理対象グループを使用して、SAP システム内の情報のサブセットをモニターします。SAP システムで関心のある部分のみに焦点を当て、関心のない部分を無視します。例えば、金融アプリケーションに含まれる

48 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

トランザクションの応答時間のみに関心がある場合は、Financials という名前の管理対象グループを作成します。その後、金融関連のトランザクション・コードのみを組み込みます。Financials 管理対象グループがTivoli Enterprise Portal によって処理されるときには、レポートの表示、シチュエーションの評価、またはポリシー評価の対象として、指定のトランザクション・コードを含む情報のみが考慮されます。

注: 管理グループ名に 2 バイト文字を含めることはできません。

モニター・セットおよびモニター・トランザクションの選択モニター・セットおよびモニター・トランザクションの選択を使用して、コンピュータセンタ管理システム(CCMS) アラート構成を編集します。例えば、CCMS アラートの収集を完全にオフにすることができます。

このトランザクションは、IBM Tivoli Monitoring がアラートを取得する CCMS モニターを選択するために使用します。デフォルトでは、このウィンドウが最初に表示されるときにシステム全体のモニターが選択されます。モニター・セット、モニター、またはモニター・セットとモニターの両方を変更して構成を保管できます。CCMS アラートの収集には、最大 3 つのモニターを選択できます。

CCMS アラートの収集を完全にオフにするには、すべてのモニターのチェック・ボックスをクリアしてこの構成を保管します。

既に実行されているエージェントは、この構成を読み取って、選択されたモニターの CCMS アラートを収集します。ただし、CCMS アラート構成の変更前にエージェントによって既に収集された CCMS アラートは、エージェントおよび IBM Tivoli Monitoring に残ります。

このトランザクションは、モニターおよびモニター・セットを選択するほかに、取得するアラート・タイプの発生回数を指定します。また、取得されていない古いアラートのオカレンスを自動的にクローズするかどうかを決定するためにも使用できます。

SAP システムでのダイアログ・ステップ応答しきい値の構成トランザクションのダイアログ・ステップ応答しきい値を構成するには、SE16 トランザクションを実行します。

手順1. 「表の名前」フィールドに /IBMMON/ITM_TRSH と入力してから、「表の内容 (Table Contents) (F7)」を選択して、表にアクセスしてください。

2. 現行のしきい値設定を表示するには、「実行 (Execute) (F8)」を選択してください。トランザクション名が「WORKLOAD」列に表示され、しきい値が「THRESHOLD」列に表示されます。

3. しきい値設定を新しく追加するには、「作成 (Create) (F5)」を選択してください。「WORKLOAD」フィールドに、トランザクション名を入力します。「WORKLOAD」の値では、以下のワイルドカード・カードが使用できます。

v * 複数の文字と一致

v + 任意の 1 文字と一致

4. 「THRESHOLD」フィールドに、しきい値をミリ秒単位で入力してください。この設定値を保存するには、「保管」を選択します。新規のしきい値および変更されたしきい値は、すぐに有効になるわけではなく、以下のいずれかの条件が満たされたときに有効になります。

v エージェントが再始動される。

v エージェントが SAP システムへの RFC 接続を再オープンする。この手順は、12 ハートビートごとに起こります。これは、デフォルトで 約 2 時間 10 分ごとです。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 49

タスクの結果

「THRESHOLD」列に入力した値は、R/3_Transacation_Performance 属性グループのダイアログ・ステップのしきい値属性に戻されます。

CEN CCMS レポート集中 (CEN) コンピュータセンタ管理システム (CCMS) は、SAP のモニター機能の 1 つです。

この機能を使用して、複数の SAP システムの CCMS アラートを中央モニター・ハブにレポートします。SAP 環境を単一の CCMS コンソールからモニターします。 集中 CCMS レポートは、以下の環境での使用に最適です。

v 主に CCMS 操作であり、必要なモニター・データが CCMS アラートのみである。

v 集中 CCMS は SAP 環境の部分である。

v ISV や ISP などの多くの SAP システムが存在する大規模な SAP 環境。

v IBM Tivoli Monitoring V5.x の SAP エージェント CCMS アダプターとの統合。

v 非 ABAP の SAP コンポーネントおよびアプリケーション・サーバーから、アラートを収集する。

SAP エージェントでは、アラートのみのレポートのための集中 CCMS をサポートします。このため、中央 SAP システムに SAP エージェントを 1 つ配置して、 SAP 環境全体の CCMS アラートを表示します。このサポートは、以下の方法で提供されます。

v エージェントでは、CCMS アラートをレポートする際に、そのアラートがエージェントによって直接モニターされる SAP システムに関連付けられているかどうかを検査します。エージェントは、アラートが別の SAP システムに属すると判断すると、集中 CCMS の役割を果たして、追加の R3_Group 管理対象システムを自動的に作成します。

v <local_SID>-All_CCMS_alerts:Grp 管理対象システムを使用して、すべてのリモート SAP システムからアラートの完全セットをレポートします。 <local_SID> の値は、直接モニターされている SAP システムのシステム ID です。例えば、ローカル SAP システムが QA1 の場合、このグループ名はQA1-All_CCMS_alerts:Grp になります。

v <local_SID>-<remote_SID>_CCMS_alerts:Grp 管理対象システムを使用して、1 つのリモート SAP システムのすべてのアラートをレポートします。<local_SID> の値は、直接モニターされている SAP システムのシステム ID です。 <remote_SID> の値は、リモート SAP システムのシステム ID です。例えば、ローカル SAP システムが QA1 であり、リモート SAP システムが QA2 の場合、このグループ名はQA1-QA2_CCMS_alerts:Grp になります。

v これらの各管理対象システムはナビゲーター・ツリー内でワークスペースの完全セットを持ちますが、意味があるデータを持つのはアラート・ワークスペースのみです。

SAP エージェントは、直接管理する SAP システムの Advanced Business Application Programming (ABAP)

コードで集中 CCMS グループの定義を管理します。集中アラートを受け取る SAP システムも SAP エージェントの別のインスタンスによって直接モニターされている場合、これらの定義の変更が必要になる場合があります。アラートを両方のシステムでレポートすることはお勧めしません。集中アラート・レポートは、以下のようにして制限できます。

v /IBMMON/ITM_CONFIG トランザクションを使用して、管理対象グループの保守を実行します。全 CCMS

アラート・グループを変更します。グループ定義を編集してリモート・システム ID を除外することにより、このリストからリモート・システムを除去します。

50 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

v /IBMMON/ITM_CONFIG トランザクションを使用して、管理対象グループの保守を実行します。<remote_SID> CCMS アラート・グループを削除します。例えば、リモート SAP システムが QA2 の場合、このグループ名は QA2 CCMS alerts になります。

代わりに、集中 CCMS を使用して、すべての SAP システムからのアラートをレポートできますが、ローカルにインストールされた各エージェントからのアラートのレポートが行えなくなります。この構成をセットアップするには、以下の手順を使用します。

v 集中 CCMS システムをモニターするように SAP エージェント のインスタンスを構成します。エージェントが、すべてのリモート SAP システムからのすべてのアラートを検出およびレポートできるようにします。

v 各リモート SAP システムをモニターするように SAP エージェントのインスタンスを構成します。/IBMMON/ITM_CONFIG トランザクションを使用してモニター・セットおよびモニターを選択することにより、これらのエージェント・インスタンスのアラート収集およびレポートを使用不可にします。この機能内で、すべてのモニターのチェック・ボックスをクリアしてこの構成を保管します。

SAP エージェント による集中 CCMS のサポートは、純粋な CCMS モニター環境で使用して、すべてのアラートを共通コンソールに表示します。また、機能の完全セットとともに使用してリモート SAP システムにシチュエーション、ポリシー、およびアクション実行コマンドを提供したりすることもできます。

非 Unicode 2 バイト言語サポート非 Unicode SAP システムに 2 バイト言語サポートをインストールすることができます。

このタスクについて

SAP エージェント トランスポートには、以下のような多くのテキスト要素が含まれます。

v SAP システムから取得されたテキスト要素

v エージェント構成ウィンドウによって SAP システムに表示されるテキスト要素

SAP システムにトランスポートをインストールするときに、Unicode トランスポートまたは非 Unicode トランスポートのいずれかを選択しました。Unicode トランスポートには、すべての言語の翻訳サポートが含まれます。非 Unicode トランスポートには、1 バイト・ローマ字言語の翻訳サポートのみが含まれます。

日本語、韓国語、中国語 (簡体字)、または中国語 (繁体字) 用の 2 バイト言語サポートをインストールできます。インストールできる SAP エージェント 言語テキストは、SAP システムに既にインストールされている言語用のみです。ご使用の SAP システムのコード・ページが、選択した言語をサポートしている必要があります。

手順1. /IBMMON/ITM_LOAD_LANGUAGES プログラムに対して SA38 トランザクションを実行します。(初期画面で「説明の表示」をクリックすると、オンラインの説明が表示されます。)

2. F4 を押して、使用可能な言語のリストを表示します。リストには SAP システムにインストールされているすべての言語が含まれ、SAP エージェント によって提供される各言語が識別されます。

3. SAP エージェント テキストを必要とする言語を選択します。

4. F8 を押して、それらのテキスト要素をインストールします。 通常、言語テキスト要素は、最終的なテキスト要素として SAP システムにインストールされます。ここで概略を示した処理は、未加工の翻訳済みテキストを使用して SAP システムにテキスト要素を生成します。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 51

SAP システムからの Advanced Business Application Programming(ABAP) トランスポートのアンインストールシステムから SAP エージェントを除去する場合は、DELETE トランスポートを SAP システムにインポートする必要があります。DELETE トランスポートにより、SAP エージェントのディクショナリー・オブジェクトと汎用モジュールが除去されます。

始める前に

SAP システムのバージョンが 7.20 以降の場合は、 DELETE トランスポートをインポートする前に、ご使用のトランスポート・プロファイルにトランスポート・プロファイル・パラメーター tadirdeletions=trueを追加する必要があります。このトランスポート・プロファイル・パラメーターは tp バージョン375.57.68 と、R3trans バージョン 6.14 リリース 700 以降でも使用できます。SAP システムからのトランスポート要求の除去について詳しくは、Deleting transport requests を参照してください。

手順1. 製品 CD の /ABAP ディレクトリーに切り替えます。

2. トランスポート・ファイルを SAP 環境にコピーします。

3. 以下の手順で、K711_00xxx_DELETE ファイルと R711_00xxx_DELETE ファイルを、SAP トランスポート・システムのデータ・ディレクトリーにコピーします。

a. K711_00xxx_DELETE ファイルを cofiles ディレクトリーにコピーします。

b. R711_00xxx_DELETE ファイルを data ディレクトリーにコピーします。

4. 以下のコマンドを実行します。

a. tp addtobuffer ITMK711_00xxx_DELETE SID pf=¥usr¥sap¥trans¥bin¥PROFILE_NAME

b. tp import ITMK711_00xxx_DELETE SID client=nnn U16 pf=¥usr¥sap¥trans¥bin¥ PROFILE_NAME

ここで、

SID ターゲット SAP システム ID

PROFILE_NAMEtp プロファイル・ファイルの名前

nnn エージェントを実行するターゲット・クライアントの番号

SAP インスタンスのカスタマイズデフォルトでは、SAP システムのすべてのインスタンスがモニターされて、Tivoli Enterprise Portal 上に表示されます。

管理者ユーザーで、モニターする SAP インスタンスを選択します。また、管理者は、モニターしないSAP インスタンスをオフにすることもできます。

/IBMMON/ITM_INSTANCE カスタム・トランザクションは、/IBMMON/ITM_CONFIG トランザクションにリンクされます。

SAP サーバーの使用可能なインスタンスを表示するには、「SAP インスタンス」オプションを選択します。次に、モニターするインスタンスを選択します。これらのインスタンスは、Tivoli Enterprise Portal 上に表示されます。非アクティブまたはクリアされたインスタンスは、Tivoli Enterprise Portal 上に表示されません。

52 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

「接続のテスト」機能「接続のテスト」機能を使用すると、モニター対象の SAP システムへのエージェントの接続が可能であることを検証できます。

「接続のテスト」手順を実行するには、GUI でパラメーターを入力してください。 SAP システムへの接続が正常に行われた場合は、成功メッセージが表示されます。また、接続が失敗した場合には、失敗メッセージが表示されます。

「接続のテスト」ボタンは「Tivoli Enterprise Monitoring Service の管理 (MTEMS)」ウィンドウでのみ使用することができます。

重要:

「接続のテスト」機能には、「Tivoli Enterprise Monitoring Service の管理」 (MTEMS) ウィンドウからエージェント・インスタンスを構成した場合のみ作動するという制約があります。Tivoli Enterprise Portal からシステムを構成した場合、「接続のテスト」ボタンが表示されますが、このボタンを押しても何も作動しません。

CCMS 設計の使用可能化コンピュータセンタ管理システム (CCMS) モニターは、最後のサンプル期間からオープンまたはクローズの状態の CCMS レコードを収集するよう拡張されています。サンプル期間はユーザーにより構成することができ、デフォルト値は 3 分です。ただし、SAP エージェントによって参照されるトランスポート・ファイルと Advanced Business Application Programming (ABAP) トランスポートによって参照されるトランスポート・ファイルのバージョンが必ず同じであるようにしてください。

手順1. SAP GUI にログオンします。

2. SE16 トランザクションを開き、/IBMMON/ITM_CNFG 表の名前をそのトランザクションに追加します。

3. Enter キーを押してから F8 を押して、/IBMMON/ITM_CNFG ABAP 機能モジュールを実行し、ABAP プログラムの構成を指定します。

4. F5 を押して、新規の構成パラメーターを追加する新規項目を作成します。

5. ISNEWCCMSDESIGN という名の新規構成パラメーターを、値 YES を指定して SAP サーバー上に作成するには、「PARM NAME」フィールドに ISNEWCCMSDESIGN と入力し、「VALUE CHAR」フィールドにYES と入力します。

6. 「保存」をクリックします。 「VALUE INT」フィールドは無視してかまいません。

アラートのしきい値の変更アラートに関連付けられた最大 CCMS アラートのしきい値を変更することができます。デフォルト値は1000 で、これは Tivoli Enterprise Portal 内で表示されるアラート数が 1000 であることを示します。これより古いアラートはキャッシュから削除されます。

手順1. 以下のいずれかのステップを実行します。

v Windows オペレーティング・システムの場合は <cancle home>¥tmaitm6¥KSAENV ファイルを開きます。

v Windows 以外のオペレーティング・システムの場合は <candle home>/config/sa.ini ファイルを開きます。

第 2 章 エージェントのインストールおよび構成 53

2. ファイルの末尾に MAX_CCMS_ALERT_THRESHOLD=< Value> を追加します。

注: この値は 100 より大きくなければなりません。

CCMS 設計の使用不可化コンピュータセンタ管理システム (CCMS) 設計は使用不可にすることができます。

手順1. SAP GUI にログオンします。

2. SE16 トランザクションを開き、/IBMMON/ITM_CNFG 表の名前をそのトランザクションに追加します。

3. Enter キーを押してから F8 を押して、/IBMMON/ITM_CNFG ABAP 機能モジュールを実行し、ABAP プログラムの構成を指定します。

4. ISNEWCCMSDESIGN を選択して右クリックしてから「削除」クリックし、既存の項目を削除します。

CCMS 設計の検証コンピュータセンタ管理システム (CCMS) 設計を使用可能にしたら、使用可能であることを検証して、SAP システムに対して CCMS アラートが確実にトリガーされるようにすることができます。

手順1. SAP GUI にログオンします。

2. SE16 トランザクションを開き、/IBMMON/ITM_CNFG と入力します。

3. Enter キーを押してから F8 を押して、/IBMMON/ITM_CNFG ABAP 機能モジュールを実行し、ABAP プログラムの構成を指定します。

4. ISNEWCCMSDESIGN=YES 項目が存在するかどうかを確認します。ISNEWCCMSDESIGN 変数が YES

に設定されている場合は、CCMS 設計が使用可能です。反対に、この変数が NO に設定されている場合は、CCMS 設計は使用不可です。

5. 「保存」をクリックします。

6. 以下のいずれかのパスに保存されているエージェントのログ・ファイルを開きます。

v Windows システムの場合: ¥tmaitm6¥logs¥_sa__ksaagent_<8 digit num>-01.log

v Windows 以外のシステムの場合: /logs/_sa__ksaagent_<8 digit num>-01.log

7. エージェントのログ・ファイルで以下のメッセージを探します。

New CCMS design is enabled on ABAP sideCCMS 設計は使用可能です。

CCMS alerts cache capacity MAX_CCMS_ALERT_THRESHOLD is set to <1000>アラートの最大しきい値が 1000 に設定されています。

New CCMS Design calling function module: <IBMMON/ITM_ALERTS>SAP エージェントは、SAP システムからの CCMS アラート・データを要求する前にこのメッセージを記録します。

54 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

付録. ITCAM for Applications 資料ライブラリー

ITCAM for Applications の使用については、さまざまな関連資料があります。

資料へのアクセス方法および使用方法については、「資料の使用」(http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/tivihelp/

v61r1/topic/com.ibm.itm.doc_6.3/common/using_publications.htm) を参照してください。

製品の以前のバージョンの資料を見つけるには、「目次」ペインの製品名から「前のバージョン」をクリックしてください。

この製品の資料は、ITCAM for Applications インフォメーション・センター (http://publib.boulder.ibm.com/

infocenter/tivihelp/v24r1/topic/com.ibm.itcama.doc_7.2.1/welcome_apps721.html) にあります。

v クイック・スタート・ガイド

v オファリング・ガイド

v ダウンロードの説明

v 前提条件へのリンク

v 各エージェントのインストールおよび構成ガイド

v 各エージェントの参照情報へのリンク

v 各エージェントのトラブルシューティング・ガイドへのリンク

前提資料エージェントに関する情報を有効に活用するには、いくつかの前提知識が必要です。

IBM Tivoli Monitoring インフォメーション・センター (http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/tivihelp/v61r1/

index.jsp) で以下の情報を参照して、前提知識を取得してください。

v IBM Tivoli Monitoring 管理者ガイド

v IBM Tivoli Monitoring インストールおよび設定ガイド

v IBM Tivoli Monitoring 分散システム用高可用性ガイド

v IBM Tivoli Monitoring: オペレーティング・システム・エージェントおよびウェアハウス・エージェントについてのインストールおよび構成のガイド

v IBM Tivoli Monitoring: エージェントレス OS モニター、ログ・ファイル・エージェント、System p エージェント、および Systems Director ベース・エージェントについてのユーザーズ・ガイド

v IBM Tivoli Monitoring Agent Builder ユーザーズ・ガイド

v IBM Tivoli Monitoring コマンド・リファレンス

v IBM Tivoli Monitoring: メッセージ

v IBM Tivoli Monitoring トラブルシューティング・ガイド

v IBM Tivoli Monitoring: オペレーティング・システム・エージェントおよびウェアハウス・エージェントについてのリファレンス

v IBM Tivoli Monitoring: オペレーティング・システム・エージェントおよびウェアハウス・エージェントについてのトラブルシューティング・ガイド

v Tivoli Enterprise Portal ユーザーズ・ガイド

© Copyright IBM Corp. 2006, 2013 55

関連資料関連するインフォメーション・センター内の資料には、役に立つ情報が記載されています。

Tivoli Documentation Central (http://www.ibm.com/tivoli/documentation) にアクセスして、以下のインフォメーション・センターを参照してください。

v Tivoli Monitoring

v Tivoli Application Dependency Discovery Manager

v Tivoli Business Service Manager

v Tivoli Common Reporting

v Tivoli Enterprise Console

v Tivoli Netcool/OMNIbus

Service Management Connect での Tivoli Monitoring コミュニティーService Management Connect (SMC) は、コミュニティーによって編成されている技術情報のリポジトリーです。

Service Management Connect は、https://www.ibm.com/developerworks/servicemanagement からアクセスしてください。

Tivoli 製品については、Application Performance Management コミュニティー (http://www.ibm.com/

developerworks/servicemanagement/apm/index.html) を参照してください。

サービス管理のプロとつながりを持ち、学習し、情報を共有します。開発者や製品サポート技術者と交流して、見解や専門知識を得ることができます。SMC を使用すると、次のことが可能です。

v 透明性のある開発、つまり Tivoli 製品の他のユーザーと IBM 開発者との間の開かれた進行形の連携に参加する。これにより初期設計、スプリント・デモ、製品ロードマップ、およびプレリリース・コードにアクセスできます。

v 専門家と 1 対 1 でつながって、Tivoli および Application Performance Management コミュニティーについてコラボレーションし、ネットワークを形成する。

v ブログを使用して、他のユーザーの専門知識と経験に学ぶ。

v Wiki やフォーラムを通して、幅広いユーザー・コミュニティーとコラボレーションする。

その他の資料のソースモニター製品に関する技術資料は、他のソースからも入手できます。

モニター製品

v については、以下の技術資料のソースを参照してください。IBM Integrated Service Management Library

(http://www.ibm.com/software/brandcatalog/ismlibrary/) は、統合資料と、他のダウンロード可能な製品拡張機能が格納されたオンライン・カタログです。

v IBM Redbook 資料 (http://www.redbooks.ibm.com/) には、プラットフォームとソリューションの観点から見た製品情報を提供する Redbooks® 資料、Redpaper、および Redbooks 技術情報が用意されています。

v IBM ソフトウェア・サポート Web サイトの技術情報 (http://www.ibm.com/support/entry/portal/software)

は、製品の既知の制限と解決方法に関する最新情報を提供します。

56 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

特記事項

本書は米国 IBM が提供する製品およびサービスについて作成したものであり、本書に記載の製品、サービス、または機能が日本においては提供されていない場合があります。日本で利用可能な製品、サービス、および機能については、日本 IBM の営業担当員にお尋ねください。本書で IBM 製品、プログラム、またはサービスに言及していても、その IBM 製品、プログラム、またはサービスのみが使用可能であることを意味するものではありません。これらに代えて、IBM の知的所有権を侵害することのない、機能的に同等の製品、プログラム、またはサービスを使用することができます。ただし、IBM 以外の製品とプログラムの操作またはサービスの評価および検証は、お客様の責任で行っていただきます。

IBM は、本書に記載されている内容に関して特許権 (特許出願中のものを含む) を保有している場合があります。本書の提供は、お客様にこれらの特許権について実施権を許諾することを意味するものではありません。実施権についてのお問い合わせは、書面にて下記宛先にお送りください。

〒103-8510

東京都中央区日本橋箱崎町19番21号日本アイ・ビー・エム株式会社法務・知的財産知的財産権ライセンス渉外

以下の保証は、国または地域の法律に沿わない場合は、適用されません。

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この情報には、技術的に不適切な記述や誤植を含む場合があります。本書は定期的に見直され、必要な変更は本書の次版に組み込まれます。 IBM は予告なしに、随時、この文書に記載されている製品またはプログラムに対して、改良または変更を行うことがあります。

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2Z4A/101

11400 Burnet Road

Austin, TX 78758 U.S.A.

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本プログラムに関する上記の情報は、適切な使用条件の下で使用することができますが、有償の場合もあります。

本書で説明されているライセンス・プログラムまたはその他のライセンス資料は、IBM 所定のプログラム契約の契約条項、IBM プログラムのご使用条件、またはそれと同等の条項に基づいて、IBM より提供されます。

この文書に含まれるいかなるパフォーマンス・データも、管理環境下で決定されたものです。そのため、他の操作環境で得られた結果は、異なる可能性があります。一部の測定が、開発レベルのシステムで行われた可能性がありますが、その測定値が、一般に利用可能なシステムのものと同じである保証はありません。さらに、一部の測定値が、推定値である可能性があります。実際の結果は、異なる可能性があります。お客様は、お客様の特定の環境に適したデータを確かめる必要があります。

IBM 以外の製品に関する情報は、その製品の供給者、出版物、もしくはその他の公に利用可能なソースから入手したものです。IBM は、それらの製品のテストは行っておりません。したがって、他社製品に関する実行性、互換性、またはその他の要求については確証できません。 IBM 以外の製品の性能に関する質問は、それらの製品の供給者にお願いします。

IBM の将来の方向または意向に関する記述については、予告なしに変更または撤回される場合があり、単に目標を示しているものです。

表示されている IBM の価格は IBM が小売り価格として提示しているもので、現行価格であり、通知なしに変更されるものです。卸価格は、異なる場合があります。

本書はプランニング目的としてのみ記述されています。記述内容は製品が使用可能になる前に変更になる場合があります。

本書には、日常の業務処理で用いられるデータや報告書の例が含まれています。より具体性を与えるために、それらの例には、個人、企業、ブランド、あるいは製品などの名前が含まれている場合があります。これらの名称はすべて架空のものであり、名称や住所が類似する企業が実在しているとしても、それは偶然にすぎません。

著作権使用許諾:

本書には、様々なオペレーティング・プラットフォームでのプログラミング手法を例示するサンプル・アプリケーション・プログラムがソース言語で掲載されています。お客様は、サンプル・プログラムが書かれているオペレーティング・プラットフォームのアプリケーション・プログラミング・インターフェースに準拠したアプリケーション・プログラムの開発、使用、販売、配布を目的として、いかなる形式においても、IBM に対価を支払うことなくこれを複製し、改変し、配布することができます。このサンプル・プログラムは、あらゆる条件下における完全なテストを経ていません。従って IBM は、これらのサンプル・プログラムについて信頼性、利便性もしくは機能性があることをほのめかしたり、保証することはできません。お客様は、IBM のアプリケーション・プログラミング・インターフェースに準拠したアプリケーション・プログラムの開発、使用、販売、配布を目的として、いかなる形式においても、 IBM に対価を支払うことなくこれを複製し、改変し、配布することができます。

それぞれの複製物、サンプル・プログラムのいかなる部分、またはすべての派生的創作物にも、次のように、著作権表示を入れていただく必要があります。

© IBM 2009. このコードの一部は、IBM Corp. のサンプル・プログラムから取られています。© Copyright

IBM Corp. 2009. All rights reserved.

58 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

この情報をソフトコピーでご覧になっている場合は、写真やカラーの図表は表示されない場合があります。

商標IBM、IBM ロゴおよび ibm.com® は、世界の多くの国で登録された International Business Machines

Corporation の商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれ IBM または各社の商標である場合があります。現時点の IBM の商標リストについては、www.ibm.com/legal/copytrade.shtml をご覧ください。

インテル、Intel、Intel ロゴ、Intel Xeon は、Intel Corporation または子会社の米国およびその他の国における商標または登録商標です。

Java およびすべての Java 関連の商標およびロゴは Oracle やその関連会社の米国およびその他の国における商標または登録商標です。

Linux は、Linus Torvalds の米国およびその他の国における登録商標です。

Microsoft および Windows は、Microsoft Corporation の米国およびその他の国における商標です。

UNIX は The Open Group の米国およびその他の国における登録商標です。

プライバシー・ポリシーに関する考慮事項サービス・ソリューションとしてのソフトウェアも含めた IBM ソフトウェア製品 (「ソフトウェア・オファリング」) では、製品の使用に関する情報の収集、エンド・ユーザーの使用感の向上、エンド・ユーザーとの対話またはその他の目的のために、Cookie はじめさまざまなテクノロジーを使用することがあります。多くの場合、ソフトウェア・オファリングにより個人情報が収集されることはありません。IBM の「ソフトウェア・オファリング」の一部には、個人情報を収集できる機能を持つものがあります。ご使用の「ソフトウェア・オファリング」が、これらのCookie およびそれに類するテクノロジーを通じてお客様による個人情報の収集を可能にする場合、以下の具体的事項を確認ください。

この「ソフトウェア・オファリング」は、展開される構成に応じて、セッション管理、認証、およびシングル・サインオン構成のために、それぞれのユーザーのユーザー名を、セッションごとの Cookie を使用して収集する場合があります。これらの Cookie を無効にすることはできません。

この「ソフトウェア・オファリング」が Cookie およびさまざまなテクノロジーを使用してエンド・ユーザーから個人を特定できる情報を収集する機能を提供する場合、 お客様は、このような情報を収集するにあたって適用される法律、ガイドライン等を遵守する必要があります。これには、エンドユーザーへの通知や同意の要求も含まれますがそれらには限られません。

このような目的での Cookie を含む様々なテクノロジーの使用の詳細については、『IBM オンラインでのプライバシー・ステートメント』(http://www.ibm.com/privacy/details/jp/ja) の『クッキー、ウェブ・ビーコン、その他のテクノロジー』および「IBM Software Products and Software-as-a-Service Privacy

Statement」(http://www.ibm.com/software/info/product-privacy) を参照してください。

特記事項 59

60 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

索引日本語, 数字, 英字, 特殊文字の順に配列されています。なお, 濁音と半濁音は清音と同等に扱われています。

[ア行]アクション実行コマンド 38

アクション実行コマンド・スクリプトの変更 31

アップグレード 27, 28, 29, 30

アクション実行コマンド・スクリプトの変更 31

暗号化されたパスワード 31

構成の考慮事項 30

パスワード・ファイルの変更 31

アラート 53

CCMS、選択 49

ITM 生成 48

アンインストールリモート汎用モジュールの 除去 52

暗号化ライブラリー 31

以前の 27

イメージ 14

インスタンス 52

インスタンス番号 24

インストール 27, 28

エージェント 9

拡張 33

基本 15

IBM Tivoli Monitoring システム 19

mySAP システム 16

SAP トランスポート 17

インターフェース、ユーザー説明 6

インポート・オプション 17

エージェント 34

機能 1

エージェント管理サービス 6

エージェント・デポ 14

応答ファイル・テンプレート 11

オペレーティング・システム 9

[カ行]ガイドライン、モニターの 16

概要IBM Tivoli Monitoring 1

カスタマイズ 52

エージェントの動作 43

環境変数ksar3 および ksanfy 39

管理対象グループの保守 48

技術情報 56

機能拡張 2

基本エージェント・モニター 36

行 46, 47

クライアント番号 25

ゲートウェイ名 24

ゲートウェイ・サービス 25

言語 26

言語サポート非 Unicode 51

2 バイト 51

言語パック 11

インストール 11

サイレント・インストール 11

言語パックのインストール 11

言語パックのサイレント・インストール 11

検証 54

検証、データ収集のための前提条件の 10

構成 27, 49

アップグレードのための考慮事項 30

エージェント 9

拡張 33

基本 15

トランザクション 43

UNIX 22

Windows 22

構成の考慮事項、アップグレードのための 30

このリリースの新機能 2

コピー 44, 45

コマンド 46, 47

非 Unicode 17

itm config 43

itmcmd agent 32

itmcmd config 23

sapshcut 42

tacmd addSystem 21

tp addtobuffer 17

tp import 17

Unicode 17

コマンド行ユーティリティー 47

コンピュータセンタ管理システム 50

コンポーネント 5

IBM Tivoli Monitoring 5

[サ行]サイレント・インストール 11, 14

作成、自動化の 39

時間帯、設定 10

システム ID 24

システム番号 24

© Copyright IBM Corp. 2006, 2013 61

集中 CCMS レポート 50

集中ユーザ管理 38

出力要求 38

使用可能化 53

使用不可化 54

除去、SAP からのリモート汎用モジュールの 52

ジョブ、COLLECTOR_FOR_PERFORMANCE 10

ジョブの開始 38

ジョブのキャンセル 38

ジョブの削除 38

資料 55, 56

関連 56

技術情報 56

前提条件 55

IBM Tivoli Monitoring 55

Integrated Service Management Library 56

Redbooks 56

Service Management Connect 56

SMC

参照: Service Management Connect

参照: 資料スクリプトラッパー 30

ksanfy 30, 39

ksapwd 42

ksar3 30, 39

ksar3 および ksanfy 39

ksar3exe 39

接続 53

前提条件 9

前提条件チェッカー 9

前提条件の検証、データ収集のための 10

前提資料 55

[タ行]ダイアログ・ステップ応答システム 49

タイム・スタンプ 10

タスク 38

抽出 14

データ収集前提条件 10

COLLECTOR_FOR_PERFORMANCE 10

Oracle 10

OS コレクター 10

SAP システム時間帯設定 10

テキスト要素 51

テスト 53

デフォルト・サンプル期間、保守 48

デプロイ 20

デプロイメント 19

統計コレクション 10

トランザクションエージェント提供 43

SM37 10

STMS 17

トランスポート、SAP 17

トランスポート要求、ITMK711_00xxx.ITM 17

[ハ行]パスワード暗号化 42

構成パラメーター 26

変数 40

ksapwd 42

パスワードの暗号化 42

パスワード・ファイルの変更 31

バックアップ 44, 45

バッチ・ジョブCOLLECTOR_FOR_PERFORMANCE 10

バンドル 14

汎用モジュール 33, 34

非 Unicode 言語サポート 51

非 Windows 20

非 windows 47

ファイルトランスポート非 Unicode 17

Unicode 17

K711_00xxxU.ITM 17

K711_00xxx.ITM 17

K711_00xxx_DELETE 17

ksar3 39

R711_00xxxU.ITM 17

R711_00xxx.ITM 17

R711_00xxx_DELETE 17

ファイル名、ログ・ファイル名の保守 48

プライバシー・ポリシー 59

変更 53

変数ログオン環境 39

SAPPASSWORD 39

SAPUSER 39

ポート番号、ゲートウェイ・ホスト 25

保守管理対象グループ 48

デフォルト・サンプル期間 48

ログ・ファイル名 48

ITM 生成アラート 48

ホスト名 24

[マ行]モニター 53, 54

ガイドライン 16

基本 36

モニター、選択 49

モニター・エージェント 20

モニター・エージェントのインストール 9

モニター・エージェントの構成 9

62 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

モニター・セット、選択 49

モニター・セットおよびモニターの選択 49

[ヤ行]ユーザー定義 17

ID

基本エージェント・モニター 36

サポートされる 目的 35

IBMMON_AGENT 36

SAPGUI、起動 38

ユーザー ID 26, 38

ユーザーの定義 17

ユーザー・インターフェースのオプション 6

ユーティリティー 46, 47

エージェント 33

自動機能の実行 39

パスワードの暗号化 42

ksapwd 30

ksar3nfy 39

ksar3pwd 42

SAP Office E メールの送信 39

sapshcut 42

有効化 34

要件 9

[ラ行]ラッパー・スクリプト 30

リストア 44, 45

リモート 19, 20, 27

リモート側 30

リモート管理 34

リモート機能呼び出し 34

リモート汎用モジュールの除去 52

リモート・デプロイメント「エージェント」タブ 21

コマンド行 21

Tivoli Enterprise PortalTivoli Enterprise Portal 20

レポート、CCMS 50

ローカル 28

ローカル管理 34

ログオン環境変数 39

ログ・ファイル、名前の保守 48

[数字]2 バイト言語サポート 51

926290、SAP ノート 10

CCCMS 53, 54

集中レポート 50

CCMS アラートレポートの対象 49

COLLECTOR_FOR_PERFORMANCE バッチ・ジョブ 10

Cookie 59

CUA 38

FFILE(file_name) 40

FILE() 40

IIBM Tivoli Monitoring 5

概要 1

IBMMON_AGENT ユーザー ID 36

Integrated Service Management Library の資料 56

itm config コマンド 43

ITM からエージェント・ログオン・パラメーターを 隠蔽(Hide Agent Logon Parms from ITM) 39

itmcmd agent コマンド 32

itmcmd config コマンド 23

ITMK711_00xxx.ITM トランスポート要求 17

KK711_00xxxU.ITM 17

K711_00xxx.ITM ファイル 17

K711_00xxx_DELETE ファイル 17

ksanfy

スクリプト 39

変数 39

ksanfy スクリプト 30

ksapwd

スクリプト 42

ksapwd ユーティリティー 30

ksar3

スクリプト 39

変数 39

ksar3 スクリプト 30

ksar3exe

スクリプト 39

ksar3nfy

ユーティリティー 39

ksar3pwd

ユーティリティー 42

LLinux 29

索引 63

MMonitoring Agent for mySAP の開始 32

Monitoring Agent for mySAP の停止 32

mySAP 53

mysap 49

mySAP 許可 38

mySAP ユーティリティー 33

OOracle データ収集 10

OS コレクター 10

RR711_00xxxU.ITM 17

R711_00xxx.ITM ファイル 17

R711_00xxx_DELETE ファイル 17

Redbooks 56

RFC 34

接続 35

RFC トレース 26

RSORAUD0 プログラム 10

SSAP 27, 33, 34, 52

SAP Office E メール送信ユーティリティー 39

SAP エージェント 29, 30

SAP トランスポートのインストール 17

SAP ノート16083 10

591801 10

713211 10

SAP ノート 926290 10

SAPGUI

起動 38

SAPGUI の起動 38

saposcol プログラム 10

SAPPASSWORD 変数 39

sapshcut コマンド 42

SAPUSER 変数 39

Service Management Connect 56

SM37 トランザクション 10

SMC

参照: Service Management Connect

SMC での Application Performance Management コミュニティー 56

STMS トランザクション 17

Ttacmd addSystem コマンド 21

Tivoli Enterprise Monitoring Server 53

Tivoli Enterprise Portal Server 53

tp addtobuffer コマンド 17

tp import コマンド 17

UUNIX 29

エージェントの構成 22

Monitoring Agent for mySAP の開始 32

Monitoring Agent for mySAP の停止 32

UNSET ステートメント 31

WWindows 20, 47

エージェントの構成 22

Monitoring Agent for mySAP の開始 32

Monitoring Agent for mySAP の停止 32

64 SAP エージェント インストールおよび構成ガイド

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