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見積と ストーリーボード 正確性を高めるためのガイド FileMaker Developer Conference 2017 プレゼンターシリーズ Deborah ZempelDeborah Zempel Consulting

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見積と ストーリーボード 正確性を高めるためのガイド

FileMaker Developer Conference 2017 プレゼンターシリーズ

Deborah Zempel、Deborah Zempel Consulting

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FileMaker Developer Conference DevCon は毎年開かれる開発者会議です。網羅的な内容のセッション、非常に興味深いミーティング、対面での相談会などがあり、大勢の FileMaker, Inc. のスタッフや経験豊かな FileMaker プラットフォームの開発者とネットワークを築くよい機会になります。世界中から 1,500 人以上の FileMaker 関係者が集まる唯一無二の貴重なイベントです。

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ようこそこの eBook は、2017年に開催された FileMaker Developer Conference での Deborah Zempel 氏によるプレゼンテーション「Estimating & Storyboarding with Accuracy」(英語) に基づいています。

Deborah 氏は 26 年以上もの間 FileMaker Pro を使用してアプリケーションを設計し、デザイナーとして、またプロジェクトマネージャーとして大小さまざまなプロジェクトに貢献してきました。 

長年開発を続けた末、Deborah 氏はストーリーボードと見積を専門とするようになりました。

目次ストーリーボードの活用…........................................................

ストーリーボードの利点………………………….……..………

ストーリーボードのやり方………………………………………

見積の基本………………………………………..…..…………........

発見:最初の質問…………………………………………………

発見:評価と調査………………………………………………..

発見:詳細な要件分析………………………..…………………

見積方法………..……………………………………….…..........

見積方法 : 現実的かどうか….………………...........................

進行中のプロジェクトの管理……………………………….….

次のステップ………………………………………..…..…..........…

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ストーリーボードとは、プロジェクトの基本的な要件や機能を定義するのに役立つグラフィックオーガナイザまたはコラボレーションツールです。ストーリーボードには確認ポイントも作成します。確認ポイントは、開発プロセスの反復的なフェーズにおいて、特に製品の完成直前に最終的な微調整を行うときには、更新が必要になる場合があります。

01ストーリーボードの活用

ストーリーボードとは?

ストーリーボードのやり方

ストーリーボードの利点

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ストーリーボードの利点ストーリーボードで最も重要な要素は、全員が確実に同じ認識を持つようにすることです。クライアントが「発送レイアウト上に国際配送が含まれていることを確認する必要がある」と言う場合、それは何を意味するでしょうか?チェックボックスでこの小包が国際配送だとわかるようにすればいいのでしょうか。それとも、国際配送の手順すべてを確認するのでしょうか?クライアントが「書留で小包を送る必要がある」と言う場合、それは何を意味するのでしょうか?

そうしたことを知るためにはストーリーボードが役立ちます。ストーリーボードを作成して提示する方法は自由に決めることができます。

効率性 同じ成果を

より少ない労力で得る

ストーリーボードの価値提案:クライアントにとって重要な 3 原則

生産性同じ労力で

より多くの成果を得る

有効性物事を

適切な方法で行う

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ソフトウェア 入手先

FileMaker Pro www.filemaker.com/jp

Balsamiq www.balsamiq.com (英語)

Paper by 53 www.fiftythree.com (英語)

Sketchbook byAutoDesk www.sketchbook.com

Graph paper www.printablepaper.net (英語)

インデックスカード 各自のオフィスで用意

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主なストーリーボードを作成できるソフトウェアとテンプレート

ストーリーボードのやり方

ストーリーボードにはさまざまな方法があります。やりやすさや効率を考慮して、方法や形式を選択する必要があります。

ストーリーボードの作成に役立つさまざまな製品が販売されています。

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ストーリーボードの例

FileMaker を使用して作成された物理的なプロトタイプ メモカードを使用して 単純に紙とペンで作成したもの

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見積はときに難しいものです。ある組織のシステム全体またはシステムの一部を開発するのにどれだけの時間がかかるのかを判断する場合、考慮すべき要素が非常に多いからです。プロジェクトの見積を作成する際は、まず何を発見して把握したか確認することから始める必要があります。詳細なことまで把握した段階になれば、必要に応じて見積を調整できるだけではなく、ストーリーボードの微調整が容易になります。

02見積の基本

見積を始めましょう

発見するa. 最初の質問 b. 評価と調査 c. 詳細分析

レシピを作成するa. 作業の細分化 b. 時間の計算 c. 論理的か?

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発見:最初の質問

クライアントと面談を行います。クライアントの話を聞いたり、率直に質問したりして情報を収集します。

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最初の質問のトピック:

プラットフォーム

セキュリティ要件

用途

解像度

他のシステムとの統合

デザイン要件

ユーザの数

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質問 説明

設計するプラットフォームの動作環境は、Mac、Windows、iOS、Web、またはそのすべてですか?

クロスプラットフォーム環境の場合、考慮すべき設計上の問題があります。主な開発はひとつのプラットフォーム上で行い、必要になってから他のプラットフォーム上で修正を加えましょう。どのプラットフォームで開発するにしても、他のプラットフォームでテストする時間を常に考慮に入れる必要があります。ユーザが使用するのと同じプラットフォームで開発している場合は、他のシナリオのテストについて心配する必要はありません。

クライアントのセキュリティ要件は?

ユーザごとにアカウントとパスワードがそれぞれ必要なのでしょうか?アクセス権セットはどれだけ必要ですか?スクリプトと FileMaker のセキュリティ機能のどちらで保護しますか?それとも両方使用しますか?システムを厳重にするほどセキュリティの実装にかかる時間は増加します。

出力はどうしたいですか?レポート、フォーム、契約書、リスト、スプレッドシート、PDF のどれですか?

2 ページですか?それとも 30 ページですか?ユーザ定義のリストビューで大丈夫でしょうか。それともレポートごとにカスタマイズしてシステムにハードコーディングする必要があるでしょうか?

どんな画面解像度に合わせて作成していますか?

インターフェースをデザインする場合、画面解像度がわかっていると役に立ちます。プラットフォームの互換性の問題も出てきます。ウインドウの大きさはプラットフォームごとに異なるかもしれません。画面解像度がわからない場合、両方のプラットフォーム上でテストする際に、インターフェースがどう表示されるかを前もって知ることができません。

最初の質問のサンプル:プラットフォーム、セキュリティ、出力、および解像度

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質問 説明

他のシステム、プラグイン、またはサードパーティのソフトウェアと統合する必要がありますか?もしあるとしたら、何をどのように統合する必要がありますか?

システムを他のシステムと統合する予定なら、統合対象のシステムのことを自分がどれだけ知っているかを考慮に入れてください。CSV エクスポートのみであれば、知っておく必要があるのはエクスポート先のフィールドとその順序だけです。プラグインの場合、それを実際に操作したことがないのであれば、適切に組み込むために時間に余裕を持たせます。会社の同僚などの手助けが必要な場合は、その人物のための時間を計画に追加します。

クライアントにはデザインについてのアイデアがありますか。それとも UI のアイデアを考えて欲しいのでしょうか?

こちらでインターフェースをデザインする場合はそれほど問題ではありません。しかし、クライアントの側である程度デザインしていて、それに合わせて欲しいという場合は大変です。クライアントはデザインのことのみを考え、そのデザインがもたらす結果については考慮していないということがあります。この質問への回答がわかっていて、クライアントがデザインしたインターフェースの見た目を把握していれば、より正確に見積もることができます。

同時にシステムを使用するのは何人ですか? 単一ユーザシステムですか?同時に複数のユーザがシステムで作業することになるのでしょうか?

最初の質問のサンプル:統合、デザイン、およびユーザ数

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発見:評価と調査

最初の質問が完了したら、次は収集した情報をじっくりと検討します。

評価-既存のソフトウェア -既存のドキュメント -既存のデータ

調査-ユーザとの面談 -ユーザの話を聞く -ユーザの作業を観察する

詳細を確認しましょう

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発見:詳細な要件分析

最初の質問と評価が完了したら、次は最初の質問の分析と ER 図 (ERD: エンティティ リレーションシップ ダイアグラム) を使用してストーリーボードを組み立てます。

ストーリーボード

-クライアント向けの視覚的要素

-手順を細分化するためのシステム概要

ER 図

-システムの複雑度の判定

クライアントによる確認

+ = 詳細な要件分析

詳細な要件分析をクライアントとともに確認すると、さらに詳細が明らかになり、より正確なストーリーボードを作成したり、より正確な見積を作成したりするのに役立つ場合があります。

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見積方法

ストーリーボードがある程度詳細なものになったら、次はすべてを細分化します。カスタムメニュー、カスタムテーマ、カスタム関数が必要ですか?トレーニングの機会を提供しますか?クライアントのためにシステムをインストールしますか?

レイアウト、スクリプト、およびフィールドの合計数から、ミーティングの回数や必要なプロジェクト管理レベルに至るまで、あらゆる作業を考慮に入れる必要があります。次に、各作業に必要な合計時間を見積、請求可能単価を適用する必要があります。

作業の細分化-レイアウト -スクリプト -プロジェクト管理

合計時間の計算-各作業時間の判定

すべてをまとめましょう

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見積方法 : 現実的なものかどうかプロジェクトの合計時間を計算した後、見逃しているものがあったり、低く見積もっていたりする可能性を考慮して、プロジェクトの合計時間の 5 ~ 10% を緩衝時間として追加することが重要です。

ここで全体を見直して、提出する見積が現実的なものであることを確認する時間を取りましょう。

現実的とは思えない場合、プロセス全体を再検討し、再評価し、調整する必要があるかもしれません。それによって、いくつかのオプションを将来のフェーズに移すことになるかもしれません。

すべての機能やオプションが含まれている

簡素化する

オプションを再検討: 期待水準を設定する初期見積を作成する場合、話し合った機能やオプションのすべてが含まれているかどうかを確認します。見積が高いと思える場合は、オプション機能を将来フェーズに延期して簡素化することが必要かもしれません。

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進行中のプロジェクトの管理

合意を得たストーリーボードと見積に基づいてプロジェクトを管理することは重要です。変更が発生したり、プロジェクトの範囲が変化したりする場合にプロジェクトの予算が予想外に増加しないようにするため、そのような変更を明確に文書化して伝達できる必要があります。

要件の合意-合意を得たストーリーボードに基づいて変更を管理

-オプション機能を将来のフェーズに移せるようにする

予算の合意-初期見積に含まれるものを決定する

-追加コストになるものを明確化して予想外の増加を防ぐ

-細分化した各作業に要する時間を記録する

プロジェクトを進めましょう

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計画

カスタム App を開発するための最初のステップです

作成

カスタム App の構築を始めましょう

展開

作成したカスタム App をチームで共有しましょう

プロジェクトを計画し、カスタム App を作成し、チームにカスタム App を展開するために役立つガイドのダウンロード:

Deborah Zempel 氏による DevCon プレゼンテーションの視聴、およびデモやホワイトペーパーで使用している見積ツールのダウンロード:

03 Estimating & Storyboardingwith Accuracy (英語)

次のステップ

BEG002.fmp12.zip269.7 KB

Defining the Scope of a Project (英語)

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FileMaker.com の「ラーニングセンター」ページでは、「カスタム App アカデミー」ビデオチュートリアル Web セミナー、「イベントセッションの録画ビデオ、eBook などの学習用リソースを提供しています。 http://www.filemaker.com/jp/learning/

公式サイトの FileMaker Community では、他の FileMaker ユーザや専門家と交流することができます。質問の回答を得たり、ビデオを見たり、テクニカルブリーフ、ハウツー記事、ホワイトペーパーなどにアクセスしたりできます。 https://community.filemaker.com/

FileMaker.com の「サポート」ページでは、製品マニュアル、ナレッジベースの記事、ご購入前の製品情報、インストールガイドを提供しています。 http://www.filemaker.com/jp/support/

サードパーティのトレーニングは Lynda.com より提供されています。 https://www.lynda.jp/filemaker-pro

多くの FileMaker コンサルタントが、トレーニングコースやサービスを提供しており、開発工程のどの段階でもご支援します。 http://www.filemaker.com/jp/partners/find-a-partner/

オンラインの学習、トレーニング、コミュニティリソースを探すFileMaker プラットフォームを使用したカスタム App を開発する方法を学習するのに役立つさまざまなリソースをご利用ください。