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2017...
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報告書
「むさしの市民平和月間 2017」参加プログラム
正子・R・サマーズ展 期間 2017年 11/20(月)~11/25(土)
会場 東京 YWCA武蔵野センター
幼い頃に遊廓に売られ、沖縄戦を生き抜きアメリカへ。どんな過酷な境遇の中
でも希望を持ち続け、画家として活躍した正子さんを、ドキュメンタリー、直筆絵
画、パネルで紹介しました。また、沖縄をテーマにリレートークを行いました。
主催◆公益財団法人東京 YWCA 平和と人権事業部
企画・実施◆東京 YWCAむさしの平和チーム
協力◆原 義和(フリーランスTVディレクター)
糸洲のぶ子(沖縄YWCA会長)
沖縄 YWCA
公益財団法人日本キリスト教団婦人矯風会
後援◆認定 NPO法人ウィメンズアクションネットワーク
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実施概要
■趣旨
2016年 11月 20日(日)東京YWCA武蔵野センターにて、「沖縄の現実と、今、私たちができること」と題
した集会を開き、沖縄YWCA糸洲のぶ子さんにお話頂いた。その後、2 人の会員が沖縄を訪れた。その際、糸洲
さんから渡されたのが、「正子・ロビンズ・サマーズ絵画展記録集」である。透明感に溢れた美しい作品群と正子さんの
数奇な運命に衝撃を受けた。貧困と差別に耐え、過酷な沖縄戦を生き抜いた正子さん。戦後、戦争花嫁第一号
として渡米。画家として活躍するも、2016年 9月、沖縄での絵画展直前に亡くなられた。2017年 9月刊行予定
の手記に生い立ちや戦争の実相についても赤裸々に綴られている。
正子さんが私たちに託してくれたメッセージは、限りなく深く豊かだ。ビデオ・パネル・書籍を通して正子さんを知ること
が、沖縄の今と日本の今を見つめ直す又とない機会を与えてくれるだろう。絶望の淵にあっても希望を失わず、自らの
力で人生を切り開いていった正子さんの姿は多くの人に一人の個人として生きる勇気を与えることだろう。
昨年の講演会を継承し発展させる意味で、「むさしの平和月間」の一環として、「正子・ロビンズ・サマーズ展」を開
催し、地域に根差した草の根平和運動をなおいっそう力強く推し進めていきたいと考え、実施する。
■実施会場および期間、来場者数
会場 東京YWCA武蔵野センター(東京都武蔵野市吉祥寺本町 4-9-28)
期間 2017年 11月 20日(月)~25日(土)
来場者延べ数 143名
正子さんの人生を紹介するパネル
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■上映「Born Again」&リレートーク 実施スケジュール
「Born Again~画家正子・R・サマーズの人生」の上映
11月20日 11月21日 11月22日 11月23日 11月24日 11月25日
(月) (火) (水) (木) (金) (土)
開館時間 開館時間 開館時間 開館時間 開館時間 開館時間
11:00~18:00 11:00~21:30 11:00~18:00 11:00~18:00 11:00~21:30 14:00~18:00
11:10~12:25 11:10~12:25 11:10~12:25 14:00~15:15
上映会 上映会 上映会 上映会
14:00~15:00 14:00~15:00 14:00~15:00 16:00~18:00
トーク トーク トーク みんなでトーク!
「正子さんの人生から
のメッセージ」東京YWCA 沖縄の基地を &
糸洲のぶ子さん 会員グループ 引き取る会・東京 みんなで歌う♪沖縄への思い
(沖縄YWCA会長) 「月桃の会」 三線「ブーゲンビリア」の皆さん
18:30~19:30 18:30~19:30
トーク トーク
「沖縄の闘いに学
ぶ」株式会社
内山さと子さん 富士国際旅行社
(武蔵野市議)
20:00~21:15 20:00~21:15
上映会 上映会
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●正子・ロビンズ・サマーズさんについて●
1928年生まれ。2016年 9月 22日米アリゾナ州ユマにて永眠(享年 88歳)。
3歳半の時、那覇市の辻遊郭に身売りされ、琴や踊りなどの芸事を厳しく仕込まれながら、「ジュリ」
(遊女)として 16歳まで過ごしました。1944年、16歳の時に浦添の日本軍慰安所に連れていかれ
ました。石部隊(62師団)司令部と行動を共にし、首里城地下の 32軍司令部壕に入りました。軍
とともに沖縄島南部に撤退し、陰惨な沖縄戦に巻き込まれますが、奇跡的に助かりました。米軍に保
護されたのち、やがて米軍キャンプの炊事場で働くことになりました。そこで出会った米軍人と 1950年に
結婚。「米公法 717(国際結婚・アメリカ入国の法的環境が整えられた法律)で結婚した第一号とし
て新聞で取り上げられています。
渡米して 20年後、正子さんは絵画を独学で発展させ、画家になりました。画廊経営を経て、地元アリ
ゾナの短期大学で絵の講師を 11年勤めました。(参考:「那覇市制施行 95週記念―正子・ロビン
ズ・サマーズ絵画展―辻、OKINAWA そしてアメリカ」チラシ)
●「むさしの市民平和月間」について●
「むさしの市民平和月間」は、戦争のない平和な社会を実現するため、武蔵野市民が声をかけ合って
取り組んでいる一斉行動です。11月 3日(日本国憲法公布の日)から 11月 24日(武蔵野市
平和の日)を期間として、様々なグループ・個人が独自の企画で参加しています。
*中島飛行機武蔵製作所(現在の武蔵野中央公園)は、第二次世界大戦中、日本で1,2を競った軍需産業の拠点
でした。1944年 11月 24日、アメリカ軍機によって東京圏で初めて本格的な爆撃を受けました。この 11月 24日を武蔵
野市では「武蔵野市平和の日」と定めています。
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報 告
正子さんをより多くの人に!
11 月 20 日(月)~25 日(土)、「むさしの市民平和月間」参加プログラムとして「正子・R・サマ
ーズ展」を武蔵野センターにて開催した。
正子さんは4歳の頃、那覇市の遊郭に売られた。戦時中は日本軍と行動を共にした。戦後、米国
人と結婚、渡米。アリゾナ州で画家として活躍。数奇な運命を自らの手で切り拓き、88 年の生涯を毅
然として生き抜かれた。
沖縄 YWCA会長の糸洲のぶ子さんより、昨秋那覇で行われた正子さんの絵画展の記録集を頂戴し
た。美しくも寂寥感漂う作品、苛酷な人生に衝撃を受けた。東京YWCAむさしの平和チームで話し
合いを重ね、開催に漕ぎ着けた。
会場には、フリーTV ディレクターの原義和氏よりお借りした原画3点とパネルを展示。ドキュメンタリー
「Born Again~画家正子・R・サマーズの人生」(ギャラクシー賞優秀賞)の上映。髙文研刊の手
記『自由を求めて!正子・R・サマーズの生涯』の取り扱い。加えて、リレートークも行った。
トークのゲストと内容の概略――①糸洲のぶ子さん 「正子さんの人生からのメッセージ」祈りの人とし
ての正子さんの生き方 ②内山智子さん 「沖縄の闘いに学ぶ」辺野古現地からの報告、武蔵野市議
会で意見書可決 ③会員グループ「月桃の会」 沖縄関連読書会など地道な活動を、後継者不足も
④「沖縄の基地を引き取る会・東京」 日本に併合されて以来の差別の歴史。基地問題を我が事と考
え、国民的議論を ⑤「富士国際旅行社」 初代社長は、玉音放送録音盤を死守した人物で平和が
社是。多様な沖縄ツアーを ⑥三線同好会「ブーゲンビリア」と参加者による歌・演奏・トーク。知られざ
る沖縄の内情――どのゲストの方も資料等示し、わかりやすく話された。活発な意見交換がなされ、濃
密な学びの時間となったことを感謝したい。来場者は延べ 143 人。好評のうちに終わった。皆様のご協
力のお蔭だ。貴重な原画の貸し出しを含め、本当にお世話になった原氏、2年続けてお話いただいた
糸洲さんに、心よりお礼申し上げたい。
「Hope」と題された女性像の前で余命宣告を受けつつ「いつも望みは持っています。私は諦めたらダメ
だと思うの。闘います。」と語っていらした正子さん。珠玉のような作品と言葉は、絶望の淵から産み出さ
れ、私たちを鼓舞して止まない。正子さんの勇気ある証言に光を当てたい。正子さんの絵を、生き方を、
一人でも多くの人に伝えたい。「平和」が厳しく問われる今だからこそ、強くそう思う。
東京YWCA会員・むさしの平和チーム
佐藤るり子
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リレートーク
11/20(月) 糸洲のぶ子さん「正子さんの人生からのメッセージ」
11/21(火) 内山智子さん「沖縄の闘いに学ぶ」
11/22(水) 東京 YWCA会員グループ「月桃の会」の皆さん
糸洲さんは、祈りの人としての正子さんの生き方に
ついてお話し下さいました。来場者から正子さんの
絵について多くの質問がありました。「正子さんの絵
を常時展示しているところはないのか?」「絵はどな
たが保管しているのか?」など。正子さんの慰安婦
に関する証言を巡っては、行政が説明版から「慰
安婦」を削除した問題に対し、「行政にしつこく働き
かけていかなければ変わらないのでは?」「その後の
動きはないのか」と強い関心が示されました。他に、
沖縄の貧困の問題にも話題が及びました。
「辺野古アクションむさしの」派遣団の現地訪問を動画
で紹介。機動隊の妨害の様子、沖縄の人々の決して
諦めない反対運動を紹介してくださいました。武蔵野市
議会で2016年9月「住民の安心とやんばるの森の自
然環境の保全を求める意見書」可決の時には、公明
党が賛成したとのこと。公明党議員は、きちんと事前に
沖縄の公明党に照会した上で賛成したそうです。時間
切れで質疑応答の時間はとれませんでしたが、武蔵野
市民の強さを感じた時間でした。
1998 年、日本YWCA沖縄と連帯するプロジェクト
が終了するときにスタートした「月桃の会」の歩みを紹
介。毎月沖縄関連の読書会を続けながら、沖縄タイム
ズ購読、一坪反戦地主、抗議船「不屈」への寄付など
を地道に続けてきたグループです。メンバーの高齢化が
進み、後継者がいないことが最大の悩み。活動の継続
について、参加者からいろいろ助言や意見が出ました。
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11/23(木) 沖縄の基地を引き取る会・東京
スピーカーは 20代、30 代のふたり。20 代の青年は沖縄出身、30代の方はお連れ合いが韓国の方とのこと。
引き取る会には若い世代が参加していますが、彼らのように多文化的な背景があり、関心の幅広い人たちが集
まっているそうです。20 代の青年が沖縄の言葉で話し始め、まったく異なる文化であることを新鮮に体験しまし
た。琉球併合にまでさかのぼり歴史の確認。中でも琉球併合が国際法違反であること、沖縄戦での日本軍に
よるウチナーグチ話者への虐殺(明治政府が始めた言語統制の最たるもの)、戦後の治外法権の状態など、
なんと不当な歴史だろうと思いながら聞きました。青年がポイントを押さえて分かりやすく解説し、沖縄市民によ
る基地引取りの声も紹介してくれました。基地問題をわが身のこととして考えることによって市民の意識を変え、
国民的議論にしていきたいというのがこの会の目的。それがやがては、基地問題を国政レベルできちんと検討す
ることにつながると考えています。自衛隊の基地拡充問題にも触れ、彼らは米軍だけでなく自衛隊基地も減らす
べきだと考えています。
質疑応答は賑やかでした。以下、出された意見です。
・ 会の名称は、たちまち基地問題を身近なものにしてくれる。意識を変えさせるよいネーミング。
・ 密約の歴史を知ることで真実が見えてくる。個人の意識の問題に矮小化されないよう、私たちは理論武装
をしなくてはならない。
・ 安保を支えている日本国民には沖縄を差別してよいという意識の前提があるのではないか。しかし、実際に
基地引取りとなると大変な労力と時間がかかる。身近な問題に精力を使ったほうがよい。
・ 地位協定についての勉強が必要。
・ 安保は日本や国民を守るものではない。守られていると考えている人には責任がある。
・ 本土と沖縄への政府の対応は、あまりにも異なる。
等々、話は続き、時間を大幅にオーバーしました。
スピーカーの青年は、東京で友達から「沖縄の人?オスプレイ、かっこいいよね。こんど写真撮ってきて」と言われ、
こんなにも意識が違うのかと思ったとのこと。そのようなことは日常茶飯事なのでしょう。この青年の中にも目先のこ
とで苛立たない、遠いところに希望を置く生き方を見る思いでした。
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11/24(金)株式会社富士国際旅行社 西須輝理さん
11/25(土)みんなでトーク
みんなで歌う 三線「ブーゲンビリア」の皆さん
富士国際旅行社は、平和と民主主義、環境に特化
している旅行社です。20 代の社員西須さんが沖縄の
歴史的背景から現在の問題、しっかり分かりやすく話し
てくださいました。会社の原点そのものである創業者の
問題意識が若い社員にも根付いています。グアムと沖
縄の基地問題が共通していることから、グアムの旅を企
画する予定だそうです。
*創業者は玉音放送のレコードを死守し、放送局に運んだ方
です。
残念なことに上映会後、ほとんどの方が帰ってしまいまし
た。残る 8 人の内 3 人の方々は三線演奏者。でも、8
人だけでも良いひとときになりました。三線演奏者のひとり
はお連れ合いが沖縄の方。沖縄について次から次へと出
るお話にすっかり引き込まれました。中でも読谷村が基
地の中に役場を置くなど、米軍基地に内側から侵食し
新たな共存の道を作っているという話には、そのような賢く
したたかな生き方があるのか、と感心しました。一方、今
でも「日本国大使」を外務省は沖縄に置いているという
話は、国は沖縄を日本と見ていないのか、とショックでし
た。
正子さん手記のレイアウト作業に関わった方が途中から
仲間入り。
皆で三線と共に気持よく歌い、終了しました。
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来場者のアンケート回答より
回答数 26
感想
・ よい集まりでした。ありがとうございます。
・ なかなか東京で見られない番組や絵画が見られて良かったです。今後も地方のものを見られる、知る、企画をやっ
ていただけるとうれしいです。
・ まず、本をよく読み、DVD も観て問題の所在をしっかり掴みたいと思います。
・ 正子さんの絵は本当に心にしみました。
・ 感動いたしました。
・ 正子さんの表情や言葉が胸に残ります。もっと考えてみたい。
・ 手記を読み進めるにあたり、正子さんの生きられた道が手に取るよう、夢にまでみるほどに脳裏に焼き付いています。
とても貴重な時間をいただくことができました。
・ 貧しさ故に 3 才で両親から離れ、自力で困難に打ちかって得た画家としての仕事、これらの絵をこれからよくみて、
彼女の人生を考えてみたいと思いました。彼女の一生を込めた作品ですので。
・ 正子さんについて、佐藤さんから初めてお聴きしたときは、本当に驚きと感動で一杯になりました。そして正子さん展
を実現でき、沖縄での絵画展に尽力し、手記の出版を手掛けられた糸洲さんのお話を生でお聴きできて感激でし
た。正子さんのことをさらに広く知ってもらえるよう考えたいと思います。
・ 正子・R・サマーズさんのことは知人を通して、テレビで拝見し知りましたが、直接、沖縄で絵画展にたずさわれた糸
洲さまのお話をうかがい、直筆絵画も拝見して、正子さんの信念と「あきらめない」「開拓精神」を学びました。
・ 糸洲さんから「正子・R.サマーズ展」が沖縄タイムス主催で那覇であったことを話していただいて初めて正子さんとい
う方を知りました。今日は糸洲さんから正子さんのお話をしっかりと伺うことができてよかった。ありがとうございました。
・ 厳しい人生を全力で生き抜いた正子さんの生涯に感銘を受けました。
・ 朝日新聞紙面を驚きをもって読み、今日参加しました。
武蔵野市 2 20 1三鷹市 3 30 1小金井市 1 40 3杉並区 4 50 4中野区 1 60 12江東区 1 70 4大田区 1 80 1国分寺市 2西東京市 1 チラシ 6品川区 1 YWCA HP 2船橋市 1 知人より 4町田市 1 朝日新聞 2豊島区 1練馬区 1調布市 1福生市 1未記入 3
1.回答者の居住地
3.プログラムを知った方法
2.年代
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・ 沖縄出身です。知らなかった沖縄の歴史をしりたいと思って参加しました。正子さん、苦労が多く大変な人生だった
はずなのに、幸せだと言える強さを感じました。いいきっかけをありがとうございました。
・ 素晴らしい企画、ビデオでした!たくさんの方にみてほしいと思いました。
・ とても心に残る映像でした。多くの人に観てもらいたい、知ってほしいお話、記録です。よい企画をありがとうございま
す。
・ 参加できて良かったです。歴史で知らない事が多いと改めて思いました。すてきな会でした。ありがとうございます。む
さしの市民平和月間の他のイベントも気になりました。
・ 正子さんの生涯に感銘を受けました。どんな状況の中でも“あきらめない”という強い心情、今の沖縄の問題を考え
ると正子さんのような人が築いてきた、思いが脈々とつながっているのではないかと思いました。このイベントを紹介し
てくださった佐藤さんに感謝!
・ 正子さんの闘いに、力が湧いてきました。企画・実行された皆さんのお力に敬意を感じます。武蔵野センターには、
はじめて来ました。すばらしいですね。展示や正子さんの絵すてきでした。今日はありがとうございました。
・ 正子さんの勇気ある、はっきりとした証言は歴史的にも大変に貴重なものだと思いました。ないことにしようという風
潮があるからです。正子さんの絵に出てくる木には、生命力と強さを感じます。
・ 首里城の説明文に「慰安婦」は復活したのでしょうか?是非、残してほしいと思います。貴重な映画をありがとうご
ざいました。(2名)
・ チラと NHK で聴いたような気がする。アリゾナってすてきだと思った。住みたいとは思わないけれど。行ってみたいとは
思った。
むさしの平和チーム
浅原由美、神谷候子、國松佳子、佐藤るり子、島崎真奈美、田中満智子、辻井夏子、職員 外山真理
◆今回、自伝や映像などを通して知ることができた正子さんの 88年の生涯。どんな過酷な状況に追いやられても、
決して諦めず、常に前向きで積極的に誇り高く生き抜いた正子さんの生き方には、心を揺さぶられる。自伝から
は、正子さんが非常に魅力的な女性だったことも伝わってきた。また、様々な視点で語られた 6日間のリレート
ークを通して、沖縄の抱える深刻な問題を今こそ私たちの問題として、一人ひとりが行動を起こしていかなけれ
ばならないと強く思った。 (浅原由美)
◆武蔵野センターで開催されたことはとても有意義でした。武蔵野地域の方々を始め広範囲から来訪なさったの
ではないかと思います。一番印象に残ったことは「正子さんのお顔」でした。生い立ちを伺いますと大変なご苦労、
波瀾万丈の日々でいらっしゃったようですが、そのことがすべてプラスになり、素晴らしい絵画を通して表現されて
いるように思いました。本当に穏やかなお顔がとても印象的でした。 (神谷候子)
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◆苦しみ、悲しみ、絶望のなかに希望の光を見いだすことのできる正子さんは、尊い。 (島崎真奈美)
◆正子さんの生涯に生きる力を与えてもらいました。正子さんは幼児の時に親と離れ、沖縄戦に巻き込まれ、その
後も様々な苦労を重ねて、過酷な境遇であったのに、ひたすら自分の信念を守り、里親にもなって子どもを愛し
育てられました。自分を大切に、相手を大切に、生きる大切さを教えていただきました。 (田中満智子)
◆今回の催しで映写、展示、手記を通して正子・サマーズに会うことができました。沖縄とアメリカ両国での多難な
生活の中でも祈りに支えられ「希望」に生きた正子さん。自分の信念をかたくなに守り続ける強さを持ちながらも、
他者の価値観を邪魔することなく、人間を愛し、花、木々、海などの自然に心を許す優しさを持ち続けた正子
さん。画家として活躍した一つの作品には、木々の幹の力強い筆遣いに対して背景には淡い色合いの中に明
るさを感じさせるグラデーションが美しく描かれていました。この作品こそが正子さんそのもの、強さと優しさ、どんな
状況でも「希望」にむかう生きざまが表現されていると感じ、希望を持ち続ける勇気を与えられました。
リレートークでは敗戦後の犠牲を未だ引きずり問題山積の沖縄を、色々の角度から沖縄と共に歩んでいるグル
ープが活動報告を行い、参加者共々にこれからも沖縄と共に、との思いを強くしました。 (辻井夏子)
◆想像を絶する困難にぶつかっても 一切を嫌悪したり、絶望することなく、その困難を見据え、乗り越えるための
最大限の努力を惜しまない、正子さんの潔さと忍耐強さに 感服いたしました。また、決して恵まれた生まれと育
ちでなかったのに、僻んだり誰かを恨むことなく、家族を思いやり、当然のように手助けもする、大きな心と深い愛
情にも心打たれました。また、正子さんの体験を通じて伝える戦中戦後の史実は、本当に貴重な資料だと思い
ました。そして、正子さんの美しい絵画には、どんな言葉よりも 強い力がありました。
正子さんのこと、生きた時代のこと、素晴らしい絵画のこと、沢山の方に知って頂きたいと願います。
(國松佳子)
◆小さな家は、その 1週間、正子さんの世界になった。当初、正子さんの原画を展示できない予定だったが、初
日の前日、原義和さんが沖縄から運んでくださった。『Born Again~画家正子・R・サマーズの生涯』を毎日
見たが、何度見ても見飽きない。ますます正子さんに引き込まれていく。信じがたい苦難の連続にあって常に人
生の主人公として毅然と自分の意志をもって生き続け、気高さを感じさせる正子さんに魅了された。晩年、「わ
たしは幸せだった」と語る正子さんの言葉には感謝と祈りが感じられた。画家となり、新しい「わたし」として生き始
めた正子さんは、初めて光の中に立つことができた。
初めてのパネル展。どうやってパネルを壁に固定するかということから頭を悩ませるズブの素人の私たちだった。しか
し、必要な協力者を得ながら、会場を整えられたときの嬉しさ!そして、毎日行われたリレートークで出会った実
に多様な方々と言葉、新たに学んだ事実。沖縄とのつながりを一層深められ、同時に本土が沖縄に押し付けた
理不尽な危険と破壊への怒りが強められた。
「正子展はYWCAにこそふさわしいプログラムです。そして、この家で。」という提案者の言葉に支えられ続けて
きた。平和チームみなで力合わせて実施できたことは大きな喜びだった。今後も多くの方々に正子さんに出会っ
てほしいと願っている。 (外山真理)
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公益財団法人東京YWCA 101-0062 東京都千代田区神田駿河台 1-8-11
Tel.03-3293-5421(代表) Fax.03-3293-5570
HP:http://www.tokyo.ywca.or.jp/
この件に関する問い合わせ先
公益財団法人東京YWCA 武蔵野センター
180-0004武蔵野市吉祥寺本町 4-9-28
Tel.0422-27-5871 Fax.0422-27-5872
e-mail: [email protected]