Città del Tricolore

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28日生まれの妻にちなみ、背番号は一貫して「28」を使用。「引

退まで28で通したい」と、彼自身も強い思い入れを持っている

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左：故郷のクラブ、ナポリには06年夏に復帰。バンディエラとして、クラブ復活の立役者としてファンから絶大な支持を得ていた　右：

最もマークしづらかったというロナウドは「単独で止めるのはほぼ不可能」だったという

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1 ナポリ時代にはキャプテンを務め、コッパイタリア優勝に貢献したが、ベニテス監督（右）との確執によって14年1月に退団した

2 パルマ時代は中田と親交を深めた　 3 左前腕部には、彼から教わったという片仮名で息子の名前「マヌエル」のタトゥーが刻まれている

12

カンナバーロ　戦術的に非常に周到な準備を

する人だ。将来、絶対に偉大な指揮官になって

いくだろう。監督は戦術やプレースタイルにつ

いて明確なアイデアを持っていて、それを僕ら

に植えつけようとしている。ある程度はそれが

機能してきたと思う。

昨シーズンはクラブ史上初のセリエAでの戦

いだったにもかかわらず、見事に残留という目

標を達成した。ズバリ、今シーズンの目標は？

カンナバーロ　まずはセリエAに留まること。

そしてもし気持ちを切らさず、勇気ある戦いを

続けることができれば、それ以上の何かが見え

てくる気がする。ただ、あまり欲を出しすぎる

と足をすくわれる。自分たちが何者なのかは分

かっているつもりだ。

サッカーは常に

兄弟の間を引き裂いてきた

ここからは少し昔の話も聞かせてほしい。君に

は8歳年上の兄がいる。《偉大すぎる兄》ファ

ビオとの関係のことから話してくれないか？

カンナバーロ　サッカーは常に僕ら兄弟の間

を引き裂いてきたんだよ。

えっ?

カンナバーロ　いや、そんな大げさなことでも

ないかな（笑）。つまり、兄貴とはパルマでの数

年を除いて全く別の環境でプレーしてきたか

ら、一緒にいる時間が多かったとは言えないん

だ。もちろん、これからは可能な限り一緒にい

て、《失われた時》を埋め合わせようとは思って

いるけどね。そんな中でも、兄貴とは常にいい

関係を保ってきた。ファビオは僕にとって兄で

あり、親友であり、常に頼りになる存在だ。それ

はいつだって変わらない。

ファビオ同様、君も《偉大なナポリ》に憧れてサ

ッカーを続けてきたのかな？

カンナバーロ　ディエゴ・マラドーナにけん引

されたナポリがセリエAで初優勝した時、僕は

まだ小さかった。それでも、あの頃のナポリが

カルチョの中心地であったことは理解してい

る。ナポリ人ならあのチームを忘れることなん

てできない。ディエゴだけじゃなく、あの時の

すべてのメンバーと今でも心がつながってい

るんだ。僕も昨シーズンの途中までは、ナポリ

のプレーヤーとして、人々の思いを背負いなが

らプレーしていたつもりだよ。

パルマやヴェローナでのプレーを経てナポリ

に復帰したのは06年夏。チームは3部から2

部（セリエB）に昇格したところだった。その後、

愛する故郷のチームでの7シーズン半で、最も

印象に残っていることは？

カンナバーロ　まず、僕が復帰してすぐにセリ

エBからAへの昇格を果たせたこと。それから

2011－12シーズン、決勝でユベントスを破っ

てコッパイタリアを獲得したことかな。ちなみ

にあの時、キャプテンとして優勝カップを天に

掲げたのは僕だったんだよ。自分の生まれた町

のクラブにタイトルをもたらすというのは、誰

にとっても特別なことだと思う。コッパ獲得後

のフェスタのことは今でも覚えているよ。ティ

フォージが僕らの応援歌を熱唱してくれた。あ

の時は「ここが俺の故郷だ」と改めて思ったね。

それでもナポリを去った理由は？　ベニテス

監督との関係はどうだったの？

カンナバーロ　関係と言われても、正当な評価

はなかなかできない。彼のことを本当の意味で

知るには、時間がなさ過ぎた。関係性を築くの

にはある程度の時間が必要だけど、僕ら2人の

間にはそれがなかった。

パルマ時代の思い出は？

カンナバーロ　すぐに思い浮かぶのは、兄貴と

同じチームでプレーできたということ。兄貴と

の共演は、あれがほとんど唯一と言っていいほ

どの機会だった。僕にとっては素晴らしい挑戦

の時期だった。あの頃はまだ若く、とにかく目

の前の課題を必死に乗り越えることしか考え

られなかった。

引退までずっと

背番号28で通したい

そう言えば、パルマ時代は日本のカンピオーネ

である中田英寿とも同僚だったよね？

カンナバーロ　ああ、ナカタとの出会いは僕に

とって本当に貴重なものだった。彼の生き方、

サッカーに対する姿勢、そのスタイル、すべて

が好きだった。それで彼とはすぐに親友になっ

たよ。僕の子供たちのためにいつも日本からビ

スケットを取り寄せてくれたり、息子のマヌエ

ルの名前を日本語にしてくれたり。そのタトゥ

ーが今も僕の肌に刻まれているよ。

日本風のタトゥーはそれだけ？

カンナバーロ　いや、ゲイシャ風の女性とサム

ライ。あとは花の名前も。日本語で「ボタン」と

彫ってある。

日本の文化も好きなの？

カンナバーロ　日本食が大好きなんだ。週に

2、3度はスシを食べる。スシ好きが高じてナ

ポリのキアイア地区にスシ・レストランをオー

プンさせたぐらいさ（笑）。店の名は「Jorudan

Sushi」というんだ。

よっぽど寿司が好きなんだね（笑）。ところで、

サッスオーロには家族と一緒に住んでいるの？　

それとも単身赴任？

カンナバーロ　もちろん家族と一緒だよ。た

だ、最近、サッスオーロから近隣の中心都市で

あるモデナに住居を移したんだ。僕はナポリと

いう大きな都市の生まれだから、サッスオーロ

は住むにはあまりにも小さすぎた。単身赴任？　

とんでもない。家族は僕にとって本当に大事な

もの。いつも近くにいてほしい存在なんだ。

もう少しプライベートについて聞いていこうか

な。趣味は何？

カンナバーロ　映画鑑賞と音楽。お気に入りの

映画は『ジョンQ　－最後の決断－』。デンゼル・

ワシントンがいい味を出しているよね。一番好

Paolo

CANNAVARO

パオロは1999年夏にパルマへと移籍。そこで

ファビオとの《共演》を果たした。その後、ヴェ

ローナ、パルマ復帰を経て06年夏、当時セリエ

Bに所属していた《心のチーム》ナポリへと戻

る。そこでバンディエラ（編集部注：イタリア語

で「旗頭」の意味。チームのシンボル）となった

彼は、14年1月までの7シーズン半でコッパイ

タリアのタイトル1回（2011－12シーズン）と

チャンピオンズリーグ出場2回の栄光をナポリ

にもたらしている。

　14年1月31日、カルチョメルカートの最終

日となるこの日、パオロはラファエル・ベニテ

ス監督との確執からサッスオーロへと移籍す

る。そして、今シーズンはセリエAで中位に付

けるチームの精神的支柱として活躍している。

　兄ファビオは大の日本好きとして知られ、『ル

パン三世』や『キャプテン翼』などのフィギュア

のコレクターの側面も持っているが、パオロも

また日出る国に強い関心を寄せているという。

特に寿司には目がなく、好きが高じて故郷ナポ

リに寿司屋を開業してしまったほど。その陰に

は、パルマ時代の親友である中田英寿からの影

響もあるようだ。

　《ファビオの弟》としてキャリアを歩んできた

パオロも、今や33歳。偉大な兄の幻影から解

き放たれ、サッスオーロというプロヴィンチャ

でもう一度、己のサッカー人生を磨いている。

勇気ある戦いを続ければ

何かが見えてくる

まずは、現在所属しているサッスオーロのこと

から話してくれるかな？

カンナバーロ　選手全員が周囲をもっともっ

と驚かせてやろうと思っている。人口4万人余

りの小さな町のプロヴィンチャ（地方のクラブ）

が、セリエAの強豪相手にどこまでやれるのか、

多くの人が注目していると思うからね。幸い今

は、全員がしっかりと地に足をつけてプレーで

きている。周囲からも徐々に認められてきた感

じがしているよ。今後もチーム全員が明確なサ

ッカー観を持ってプレーし続けていくことが大

事だと思う。

エウゼビオ・ディ・フランチェスコ監督はどん

な監督なんだろうか？

　パオロ・カンナバーロを語る際、偉大な兄の

存在を避けて通ることはできない。8歳年上の

ファビオは2006年、イタリアが史上4度目の

ワールドカップ制覇を果たした時のキャプテン

であり、同年末には純粋なDFとして史上初の

バロン・ドールに輝いたサッカー史上に残る名

プレーヤーだった。現在はマルチェッロ・リッ

ピの後を継いで中国リーグ、広州恒大の監督を

務めており、指導者として新たな挑戦を続けて

いる。そんな偉大なファビオの弟という《避け

られない運命》を背負いながらも、パオロは《自

分らしさ》を貫き、今もカルチョの世界で奮闘

を続けている。

　兄同様、地元ナポリでプロデビューを飾った

兄からの一人立ちSPECIAL INTERVIEW

イタリア代表にも名を連ねるほどの実力者であり

ながら、

《ファビオの弟》と呼ばれ続けたパオロ・カンナ

バーロ。

故郷ナポリを離れてサッスオーロでプレーする今

、

彼はようやく兄との比較から解き放たれ、

パオロ・カンナバーロとして、偉大なキャリアを

歩んでいる。

インタビュー・文＝シモーネ・アントリーニ　Interview and text by Simone ANTOLINI

翻訳＝小川光生　Translation by Mitsuo OGAWA

写真＝ゲッティ イメージズ　Photo by Getty Images

パオロ・カンナバーロ（サッスオーロ／元イタ

リア代表）

3

DF 28

パオロ・カンナバーロイタリア（ナポリ）生まれ

生年月日／1981年6月26日

身長・体重／185cm・83kg

イタリア代表歴／0試合・0得点

ナポリ出身で、兄ファビオ同様にナポリの下部組織からト

ップチームデビュー。センターバックとして高い完成度

を誇り、ナポリ時代はキャプテンも務めたが、出場機会の

減少を受けて2014年1月にサッスオーロに移籍した。

2525

24

8

9

10

8 6 Mauri S. - - 7 1 - - 5 37 9 Djordjevic F. - 1 3 2 - 1 3 45 16 Parolo M. - 2 2 1 - - 1 45 11 Klose M. - 5 - - - - 2 35 7 Anderson F. - 2 3 - - - 4 14 87 Candreva A. 1 2 1 - - - 3 1

6 MAURI Stefano 1980 ITA 17 1251 15 2 10 8 -

7 ANDERSON Felipe 1993 BRA 18 963 9 9 4 5 -

10 EDERSON Honorato Campos 1986 BRA 2 57 - 2 - 1 -

16 PAROLO Marco 1985 ITA 23 2168 23 - 2 5 -

19 LULIC Senad 1986 BIH 16 1293 15 1 7 3 -

20 BIGLIA Lucas Rodrigo 1986 ARG 18 1623 18 - 3 1 -

23 ONAZI Ogenyi Eddy 1992 NGA 12 577 5 7 2 - -

24 LEDESMA Cristian Daniel 1982 ITA 8 447 5 3 4 - -

32 CATALDI Danilo 1994 ITA 6 383 4 2 1 - -

78 TOUNKARA Mamadou 1996 SEN - - - - - - -

87 CANDREVA Antonio 1987 ITA 21 1760 20 1 6 4 -

9 DJORDJEVIC Filip 1987 SCG 20 1402 14 6 9 7 -

11 KLOSE Miroslav Josef 1978 GER 21 1014 10 11 7 5 -

14 KEITA Balde Diao 1995 ESP 13 496 4 9 3 - -

34 PEREA Brayan Andres Vargas 1993 COL 2 32 - 2 - - -

2 CIANI Michael 1984 FRA 5 317 3 2 1 - -

3 DE VRIJ Stefan 1992 NED 21 1948 21 - 2 - 1

5 BRAAFHEID Edson Renè 1983 NED 11 824 10 1 4 - -

8 BASTA Dusan 1984 SCG 15 1379 15 - 2 - -

13 KONKO Abdoulay 1984 FRA 2 144 1 1 - - -

17 PEREIRINHA Bruno Alexandre 1988 POR 3 172 2 1 1 - -

18 GENTILETTI Santiago 1985 ARG 2 167 2 - 1 - -

26 RADU Stefan Daniel 1986 ROM 15 1425 15 - 1 - -

27 CANA Lorik 1983 RKS 17 1423 15 2 1 - 1

33 MAURICIO Dos Santos Nascimento 1988 BRA 4 316 3 1 - - -

39 CAVANDA Luis Pedro 1990 ANG 13 843 8 5 1 - 1

85 NOVARETTI Diego Martin 1985 ARG 2 127 1 1 - - -

1 BERISHA Etrit 1989 ALB 7 642 6 1 - -8 -

22 MARCHETTI Federico 1983 ITA 18 1649 18 - - -19 1

55 GUERRIERI Guido 1996 ITA - - - - - - -

77 STRAKOSHA Thomas 1995 ALB - - - - - - -

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1 Juventus 57 24 17 6 1 51 13

2 Roma 48 24 13 9 2 37 18

3 Napoli 45 24 13 6 5 44 30

4 Lazio 40 24 12 4 8 40 27

5 Fiorentina 39 24 10 9 5 36 24

6 Sampdoria 36 24 8 12 4 30 27

7 Genoa 36 24 9 9 6 36 29

8 Inter 35 24 9 8 7 39 31

9 Milan 33 24 8 9 7 35 30

10 Torino 33 24 8 9 7 27 25

11 Palermo 33 24 8 9 7 38 39

12 Sassuolo 29 24 6 11 7 29 35

13 Udinese 28 24 7 7 9 26 31

14 Empoli 27 24 5 12 7 25 27

15 H. Verona 25 24 6 7 11 27 43

16 Chievo 24 24 6 6 12 18 30

17 Atalanta 23 24 5 8 11 21 35

18 Cagliari 20 24 4 8 12 31 45

19 Cesena 16 24 3 7 14 23 47

20 Parma (*) 10 24 3 2 18 20 47

Icardi (Inter) 14 2

Tevez (Juventus) 14 2

Higuain (Napoli) 12 2

Dybala (Palermo) 12 6

Menez (Milan) 12 6

Gabbiadini (Napoli) 10 -

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2014 - 2015

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al "Beppe Viola" di Arco di Trento

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