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研究推進計画 由利本荘市立西目小学校 研究主題 学びをつなげ,学びを拓く 【2年次】 ~学びの価値を見出す姿を求めて~ 研究主題設定理由 本校では昨年度より学校教育目標を「ふるさとに学び,主体的にたくましく生きる子どもの育 成」として,生活・学び・心の自立を目指し,自分の生き方をより主体的に考える子どもを育て る教育活動を展開している。 平成27年度から29年度の3年間は研究主題を「学びの自立を目指して」とし,新学習指導 要領のキーワードとなる「主体的・対話的で深い学び」を求めて実践を重ねてきた。研究を進め る中で,授業改善の一歩として最も大事にしてきたことは「子どもを見る目」である。その目を 研究の土台として子どもがどのように学んでいるのか,子どもの声を聞き,子どもの姿を見つめ ることから,育まれている資質・能力を捉え,もっと伸ばしたい資質・能力を明らかにしてきた。 子どもたちは,目的意識をもって学び,見通しを修正しながら課題解決に向かう力が育ってき ている。積み重ねてきた学び方を活用したり,自他の考えの比較によって学びを一歩進めようと したりする姿も見られるようになってきた。学びのつながりを子ども自身が意識し,学びの価値 を見出す場面も見られるようになってきている。 学びのつながりが強く自覚されることで教科の学びがより確かなものとなり,教科等横断的な 学びがより主体的に実践され,学びを拓くことができるのではないかと考えている。1時間の学 びの価値,教科の学びの価値,教科等横断的な学びの価値がどこにあるのか,教師による適切な 価値付けも大事にするが,子ども自身に見出される価値やその姿から,教師も学びの価値を新た に見出すことになるとも考える。「学ぶこと」は自分を見つめること,自分の生き方を考えること, よりよく生きることにつながる。子どもがどのように学びの価値を見出すのか,その成長を楽し みに,学びを共に創造していく姿勢をもちたい。 今年度重点とする資質・能力 教科の見方・考え方を働かせた学びや教科等横断的な学びを通 して,学んだ力を汎用的に活用・発揮することで,学びのよさや 面白さを感得し,それらを価値付けることができる力である。さ らに,学びの可能性を自ら探り,新たな自己の形成に結び付く力 である。この力は,自分の生き方を真剣に考え,よりよく,主体 的にたくましく生き力につながると捉える。 課題解決に向け,根拠を明確にし,筋道立てて考える力,比べ る力等が主となる。試行錯誤の中で,自他の考えを吟味していく 批判的な思考力も鍛える。学年の発達段階に合わせて,情報活用 能力も育成する。 論理的な思考力を働かせた自己の「考え」を,目的や相手に応 じて適切な表現方法で表現する力を育てる。「考え」には,根拠・ 理由・解釈等の他に,思いや意図も含む。表現する側だけでなく 相手の主張や意図等を主体的に聞き合い,見合い,交流や相互評 価を大切にしながら,表現力のレベルアップを図っていく。 学びの価値を見出す力 考えが伝わる表現力 論理的な思考力

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研究推進計画由利本荘市立西目小学校

1 研究主題

学びをつなげ,学びを拓く 【2年次】

~学びの価値を見出す姿を求めて~

2 研究主題設定理由本校では昨年度より学校教育目標を「ふるさとに学び,主体的にたくましく生きる子どもの育

成」として,生活・学び・心の自立を目指し,自分の生き方をより主体的に考える子どもを育て

る教育活動を展開している。

平成27年度から29年度の3年間は研究主題を「学びの自立を目指して」とし,新学習指導

要領のキーワードとなる「主体的・対話的で深い学び」を求めて実践を重ねてきた。研究を進め

る中で,授業改善の一歩として最も大事にしてきたことは「子どもを見る目」である。その目を

研究の土台として子どもがどのように学んでいるのか,子どもの声を聞き,子どもの姿を見つめ

ることから,育まれている資質・能力を捉え,もっと伸ばしたい資質・能力を明らかにしてきた。

子どもたちは,目的意識をもって学び,見通しを修正しながら課題解決に向かう力が育ってき

ている。積み重ねてきた学び方を活用したり,自他の考えの比較によって学びを一歩進めようと

したりする姿も見られるようになってきた。学びのつながりを子ども自身が意識し,学びの価値

を見出す場面も見られるようになってきている。

学びのつながりが強く自覚されることで教科の学びがより確かなものとなり,教科等横断的な

学びがより主体的に実践され,学びを拓くことができるのではないかと考えている。1時間の学

びの価値,教科の学びの価値,教科等横断的な学びの価値がどこにあるのか,教師による適切な

価値付けも大事にするが,子ども自身に見出される価値やその姿から,教師も学びの価値を新た

に見出すことになるとも考える。「学ぶこと」は自分を見つめること,自分の生き方を考えること,

よりよく生きることにつながる。子どもがどのように学びの価値を見出すのか,その成長を楽し

みに,学びを共に創造していく姿勢をもちたい。

3 今年度重点とする資質・能力

教科の見方・考え方を働かせた学びや教科等横断的な学びを通

して,学んだ力を汎用的に活用・発揮することで,学びのよさや

面白さを感得し,それらを価値付けることができる力である。さ

らに,学びの可能性を自ら探り,新たな自己の形成に結び付く力

である。この力は,自分の生き方を真剣に考え,よりよく,主体

的にたくましく生き力につながると捉える。

課題解決に向け,根拠を明確にし,筋道立てて考える力,比べ

る力等が主となる。試行錯誤の中で,自他の考えを吟味していく

批判的な思考力も鍛える。学年の発達段階に合わせて,情報活用

能力も育成する。

論理的な思考力を働かせた自己の「考え」を,目的や相手に応

じて適切な表現方法で表現する力を育てる。「考え」には,根拠・

理由・解釈等の他に,思いや意図も含む。表現する側だけでなく

相手の主張や意図等を主体的に聞き合い,見合い,交流や相互評

価を大切にしながら,表現力のレベルアップを図っていく。

学びの価値を見出す力

考えが伝わる表現力

論理的な思考力

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主体的・対話的で

深い学びの実現

4 R1 研究構想図 西目小学校

学校教育目標 ふるさとに学び,主体的にたくましく生きる子どもの育成~ 生活・学び・心の自立を目指して ~

研究主題 学びをつなげ,学びを拓く ~学びの価値を見出す姿を求めて~

研究仮説 学びのつながりを明確にしたカリキュラム・デザインを基に,主体的・対話的で深い学びを実現する学習展開を工夫することにより,学びの価値を見出し,たくましく学びを拓く子どもに育つであろう。

めざす子ども像 主体的・対話的に課題解決を目指し,学びの価値を見出し,たくましく学びを拓く子ども

重点1 重点2

☆カリキュラム・デザインを ☆問いと検討を重視した対話活用した単元構想と子どもの ☆学びの軌跡の可視化姿のとらえ ☆学びの価値,手応えの言語化

☆教科のねらいの達成と資質・能力の育成

学びの土台となる活動

○ことばタイム ○自己有用感を育てる学級活動 ○学習の約束の徹底・創作活動 ・ことば集会 ○議論する道徳の充実 ○学年に適した読書活動・全校群読 ○豊かな体験活動 ○基礎基本と活用力を身に

○マイ辞書の自主的活用 ・児童主体の縦割り活動 付けるチャレンジテスト○言語環境の整備 ・地域素材を生かした ○授業とリンクした実りあ

生活科・総合的な学習の時間 る家庭学習

教科等のねらい

資質・能力の育成

カリキュラム・デザインの活用と

学びを拓く単元構想

ことばの力を磨く 心を育てる 学びを支える

学びをつなげる手立ての工夫

学びをつなげ,学びを拓く

生きて働く知識・技能の習得

あれ?おや?まてよ!と

考え続ける授業共有化

焦点化視覚化

求めて学ぶ 西 目 っ 子 の 学 び

思考力・判断力・表現力等の育成

たくましく学びに向かう力の育成

重点とする資質・能力

○学びの価値を見出す力

○論理的な思考力

○考えが伝わる表現力

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5 研究の重点 子どもを見る目を鍛えることを基盤として

(1)カリキュラム・デザインの活用と学びを拓く単元構想

・カリキュラム・デザインを活用した単元構想と子どもの姿のとらえ

・教科等のねらいと資質・能力の育成を目指す単元構想

◆教科内の単元同士や教科等横断的な資質・能力の関連イメージ

子どもの具体の姿

◆単元の構想イメージ

○素材や対象との多様な出会い ○自らもつ具体的な見通し ○再構築した考えの発信

○単元に応じたゴールイメージ ○試行錯誤と見通しの検討 ○自己の変容の自覚化と

の多様性 ○新たな問いの共有 学びの手応え

○子どもの発想・話し合いたい ○子どもの言葉による学びの ○単元で培われた力の実感

ことや問いの重視 積み重ね

○自己の考えの修正・形成

○問いを出す ○アイディアを出す ○迷いや困っていることを出す ○試してみる

○多様な立場や視点に立つ ○自分の考えを再構築する ○最適解を求めた上での納得解に迫る

(2)学びをつなげる手立ての工夫

・問いと検討を重視した対話

・学びの軌跡の可視化

・学びの価値,手応えの言語化

※振り返りの要素として次の3点を重視する。

☆自分の考えが変わった 【自己の変容の自覚】

☆どの場面で変わったのか 【変容の場面の自覚】

☆なぜ変わったのか 【変容の要因の明確化】

*学びの軌跡の可視化により,学びの過程を子ども自身が捉えることができるようにする。

板書 ・ ノート作り ・ ホワイトボード ・ 付箋 等

単元との出会い 課題解決の中で 明確なゴール設定

思考とコミュニケーションが自ずと生じる活動

多様性との出会い・尊重

教科等横断的に働く資質・能力

教 科

教 科

生活科・総合的な

学習の時間

子ども自身の気付きや問い

見通し・検討・振り返りの往還

言語活動のつながり

教師の働きかけ

教師の価値付け

教科等の特性

資質・能力のつながり

単元 単元 単元

単 元

単元 単元単元

【教科等を横に見る】

【教科等を縦に見る】

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6 仮説の検証の手立て

(1)授業研究会を中心とした検証・学年の単元のカリキュラム・デザインを基にした単元構想会を設定し,単元全体のねらいと見通しを共通理解した授業研究会にする。提案授業において参観者による児童評価を行う。とらえた子どもの姿から授業分析を行い,教科のねらい,資質・能力の育成についてワークショップ形式の協議会で検証する。成果と課題は,授業研究会における子どもの主体的・対話的で深い学びの視点に基づく具体的な姿で検証し,効果的な学びの場や教師の手立てを明らかにする。・カリキュラム・デザインの活用及び単元構想会から協議会までの一連の研修を各自の授業づくりに生かし,子どもの資質・能力の具体の姿を検証する。

(2)諸検査の分析と活用・全国学力・学習状況調査(6年), ベネッセ総合学力テスト(5,6年),学習状況調査(4~6年),CRT(1~6年)の通過率や誤答等の分析を行い検証する。PDCAのサイクルが活性化するように,全職員による採点や分析検討会を開き,検証結果を授業づくりに反映できるように改善案を共同で立案する。特に複数の資料を目的に合わせて適切に活用したり,根拠や理由を明らかにして記述したりする思考力・判断力・表現力等の育成に関する問題について成果と課題を明らかにする。

(3)学習アンケート・教師によるアンケートの実施・「西目っ子の学び」の学習スタイルを基に,「主体的・対話的で深い学び」を求める授業に対しての子どもたちの意識調査を行う。

・学びのつながりを明らかにしたカリキュラム・デザインの修正・活用を通し,学びの価値を見出す姿をどのように見取ったのかアンケートを基に,話し合う。

6 検証改善サイクル諸調査を生かす検証改善サイクルと提案授業を生かす検証改善サイクルを二本柱で機能させる。

諸調査を日常の授業に生かす検証改善サイクル

Check1 Plan1 Do Plan2 Do Check2 Plan3 Action Check3 ActionC C

R R

T T

Plan1 Plan2 Do Check1 Check2 Action

授業研究会を日常の授業に生かす検証改善サイクル

ベネッセ総合学力テスト

全国学力・学習状況調査

校内採点・分析検討会

日常の授業

提案授業

全国の結果を

基にした分析

日常の授業

提案授業

県学習状況調査

県学習状況調査採点・

分析検討会

日常の授業

日常の授業

補充指導

補充指導

研究構想

研究構想

4 月 5 月 9 月 1 2 月 1 月

日常の授業

提案授業

単元構想会

研究協議会

単元の振り返り

評価の研修 評価の研修

教科の枠を越え,授

業改善に生かす

ねらいにせまる言語活動を行う児

童の姿を具体的にイメージ・検証

評価の研修を取り入れることで,

児童の具体の姿から授業を検証

指導案検討会

カリキュラム・デザインを基に単

元のねらい,位置付けを共通理解

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7 研究にかかわる手引き

◇主体的・対話的で深い学びを求めるために

主体的→ 自ら求めて学ぶ 問いをもつ 他人事ではない自分のこととして課題解決の見通しと振り返りの往還

対話的→ 共に高まる みんなのことを考えて 比べる 関連付ける多様な視点で自分の考えを見つめ直す

深い学び→一人一人異なる深い学びに至る過程 見方・考え方がどう働いているのか学びのつながりを自覚する 学びの価値に自ら気付く

自らの学びを自覚し,学びのつながりを意識する上で次のような視点を用いる。

学びをつなげる視点・テキストがつながる。

複数の資料で 複数の視点で

・友達とつながる。考えの交流をする比較する 検討する

・自分の考えがつながる。関連付ける 具体化する抽象化する 一般化する

・単元の中,単元と単元で学習がつながる。

ゴールを見通して関連付ける

・教科と教科がつながる。教科の学びを活用

・学びと生活がつながる。学んだことが生活の中で活用

これらの学びが相互に関連し合うことで,思考力・判断力・表現力等が育成され,問題解決能力が高められる。

学び続ける意欲 ・かかわりの活性化と価値ある学び合いの成立。深い学びの自覚 ・自己の変容に気付き,主体的・対話的に学ぶことのよさを獲得し,教科

の見方・考え方を働かせた学びが教科の枠を越えてつながりをもつ。

◇深い学びを求める授業改善の視点 「授業のユニバーサルデザイン」

「授業のユニバーサルデザイン」の視点から,授業をとらえ直すことで,授業改善に生かす。

どの子にも分かりやすく,安心して参加できる学習環境を作る

○どの子も集中できる教室環境づくり○学習ルールの明確化と徹底

テキスト

友達の

考え

自分の

考え

単元の中の

学び単元と

単元

学びと

生活

思考力

判断力

表現力

教科と

教科

問題解決能力

教科の見方・考え方

汎用的に働かせる

見方・考え方

焦点化

共有化視覚化

ねらいの精選

課題の明確化

問い返しの発問

明確な指示構造的な板書

ノート作り

理解・思考の支援 課題の共有

理解の共有学びの価値の

共有

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◇深い学びを求める考え方や話し方

次のような考え方や話し方を自由に駆使できるようにすることで,学び合いが深まり,対話が生まれ,個の学びを自覚できると考える。授業の学び合いを構築するときに,教師も子どもも意識して取り組む。実際の授業における子どものつぶやき,発言から学びを価値付けようとしたり展開していこうとする考え方や話し方に子ども同士が響き合うよう,立ち止まるべきところを見逃さないようにする。

AつまりB。 BたとえばA。 A だからB。 BなぜならA。AというB。 因果関係を整理する。具体と抽象を行き来させる。

学びを促す言葉かけの例 学びを促す言葉かけの例□ たとえば,どんなことですか? □ どこに注目して考えたのですか?□ 他の言い方(言葉)で説明するとど □ 今まで習ったこととどこが関係がありそうなるでしょう? うですか?

□ 短くまとめると,どう言えますか? □ なぜ,・・・・と言えるのですか?

Aは~。それに対して,Bは~。 AとCは~だから同じ仲間。対比してとらえる。 AとBから~と考えられる。

複数の事象を関連付ける。

学びを促す言葉かけの例 学びを促す言葉かけの例□ それぞれの考えのよいところはどこ □ この中で仲間になる考えはありませんか?ですか? □ この二つの考えから言えることは何でし

□ Aの考えと比べてBの考えの方がど ょうか?うだと考えますか? □ 他の場合でも,そう言えるのですか?

8 研究体制・研究組織

○各学団より研究推進委員を置き,より実践的な研究となるよう組織する。低学年部:加賀 髙橋 中学年部:小島 高学年部:佐藤理

資料調査部 ◎井島 学習指導部 ◎大関

諸調査分析・アンケート分析・資料集積 等 学習の約束・ノート指導・家庭学習 等

北島・阿部・佐藤美・安倍・津島・佐藤裕 加賀・髙橋・小島・大関・小池・佐藤理・今野鈴木・佐藤春・今野・井島 井島

◇研究組織図アンケート分析等

学習の約束等

* 研究推進委員会(校長・教頭・教務主任・研究主任・研究推進委員【加賀・髙橋・小島・佐藤理】 )

* 研修会議・職員会議(全職員)研修会議では,研究の重点を中心に実践例を紹介し合い,先進的な取組も参考にしながら

共通理解を深め,個々の授業づくりに反映させるようにする。職員会議では,毎月の研修の重点を研究主任と学習指導部からの二つの提案によって進め,

各学団の推進委員を中心に学年部会等においてより具体的な実践となるようにしていく。

言いかえる力 筋道立てる力

比べる力 関連付ける力

研究推進委員会 研修会議

職員会議学習指導部

資料調査部

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9 年間の研修計画

月 研修内容 実 施授業研究 諸調査関連

時期◎研究会 ○単元構想会・指導案検討会 ◇調査◆分析■アンケート

4 □研究概要の共通理解 ・研究構想,研究の重点 ◇ベネッセ総合学力カリキュラム・デザイ ・カリキュラム・デザインの作成,教科 (5・6年)ンの作成 経営案の見直し ◇全国学力・学習状

況調査(6年)

□カリキュラム・デザ ・授業改善の提案 ◆全国学力・学習状5 インの共有 ○全学年のカリキュラム・デザインの共 況調査 校内分析

□単元構想・指導案の 有確認 ○単元構想会・指導案検討会□全国学力学習状況調 (1桜・6梅自立・生活単元学習)査分析による授業改善策の提案

6 □提案授業を基にした 6/27 ◎特別支援セミナー・配置校研修 ◇Q-U調査研修 (1桜6梅,) ◆Q-U調査分析

□1学期の研究の成果 ○カリキュラム・デザインによる資質・ ■学習アンケート17 と課題 能力の見取りと2学期以降の単元構想 回目

・1学期の研究のまとめ ■学習アンケート分析

8 □2学期単元の構想 ○単元構想会 (2年生活・3年国語) ◆全国学力・学習状(1年算数・5年理科) 況調査 校内分析

9 □提案授業を基にした 〇指導案検討会研修 9/25 ◎要請訪問 (2年生活・3年国語)

◎授業力向上研修(1年算数・5年理科)

10 □提案授業を基にした ○単元構想・指導案検討会研修 (3年社会・4年外国語活動・6年家庭)

○単元構想・指導案検討会(1桜自立活動)

□提案授業を基にした 11/7 ◎教科等訪問11 研修 (3年社会・4年外国語活動・5年家庭)

11/19 ◎特別支援セミナー (1桜自立活動)

□県学習状況調査分析 ○カリキュラム・デザインによる資質・ ◇県学習状況調査12 と授業改善策の提案 能力の見取りと単元構想 ■学習アンケート2

・2学期までの研究のまとめ 回目実施・分析

1 □研究紀要の執筆 ・諸調査分析と成果と課題 ◇CRT(全学年)□研究のまとめ ・研究のまとめ ◆県学習状況調査分

2 □今年度の研究の総括 ・年間計画の見直し ◆CRT分析・研究のまとめの共有○カリキュラム・デザインの総括

3 □来年度の研究の方向 ・来年度の研究の見通し

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西目っ子の学び(授業スタイルの基本の型) 令和元年度版

学習活動・児童の姿 教師の支援・指導に生かす評価

つ つかみタイム ○魅力ある問題提示か 〈前時のふり返り〉 ・身近な,楽しい,有用な 等む ○問題の題意をとらえる。 ・あれ?と思う仕掛けを

○必要感のある明確な課題設定○課題をつかむ。 ・子どもの問いを生み出す提示を

○既習事項の抽出5 ○解決(方法・見当)の見通しをもつ。 ・今までの学習との共通点や相違点分 ・分かること,分からないことの区別を明確に ・何が分かればよいか

・既習事項,体験,経験を生かして ・何を使えるか○課題解決の見通し・視点

*実態に応じた小集団の活用 ※見通しをどこまでもたせるか■ 見通しがもてているか

自分タイム○自分の力で考える → 考えたところまで表現 ○考える時間を確保する。

〈言葉・図・式・表 等〉 ○必要に応じて個別に支援する。・根拠を明らかにする。・どこに着目したのか明らかにする。 ■ 解決→どんな考えか・視点は何か

取 ・分からないところ,むずかしいところはどこか。 何を根拠にしているかり ・自分の考えが説明できるようにする。 どの階層の考えか組 *学びを深めるための小集団の活用 未解決→どこまで解決しているかむ つまずきの要因は?

○何について話し合うのか

つなぎタイム ○話し合う目的は何か比べたりイメージしたりして聴く ○学び合う時間と場の設定

ペア・グループ等 学びを深める形態○小集団での学び合い・ペアやグループで友達と考えを見合う。 つながる話合い

書いた物を見せながら つなぎタイム25 途中まで考えた人から分 ・考えを比べ合う。 ○話し合いの様子を

・共通点や相違点を見つける。 チェック!・問題点(みんなで話し合いたいこと)を明らかにする。

・よりよい考え方がないか話し合う。・自分の考えを吟味する。修正する。 ○見方・考え方を働かせる発問

・考えを深める・矛盾点を問いただす

○全体での学び合い ・関連付ける・関連付けて考える。 ・発展させる・分類する。 ○視覚的な支援・矛盾点や新たな問いを出す。 ○視覚的な構造化された板書・よりよいものを追究する。 →考えの高まりを確認できるように

○批評する,認める*学びの軌跡が分かるノートづくり ■ 何を根拠にしているか

事象を関連付けているか学び合ったことを共有しているか見方・考え方が働いているか

まとめタイム ○まとめ方の習得,応用ま ○今日の学習についてまとめる。(論述) ・課題に立ち返り整合性を図ると キーワードを使い分かりやすくまとめる。 ・キーワードを基に子ども自身がめ 考えの深まり,広がりを確かめる。 ・箇条書き・図等で コンパクトにる まとまった考えを発信する。

(○適用問題・評価問題) ■ どのようにまとめているか定着しているか

15 ○振り返り 自分の考えをどのように再構築してい分 ・自己の変容の自覚 変容場面 変容の要因 るか

・新たな問い・次時に生きる具体的な振り返り ○次時への期待感をもたせる。

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西目小の話合い ~主体的・対話的で深い学びのために~

Ⅰ 自分の考えを述べるとき 目安 低学年:1・2 中高学年:1・2・3

1 立場を述べよう ~と思います。~の方法で考えました。~に賛成です。理由を述べよう 理由は~からです。

2 順序よく述べよう はじめに,まず,次に,すると,まただから

3 まとめよう つまり,これらのことから,このように

Ⅱ 友達の考えを受けて話し合うとき 目安 低学年:4・5 中高学年:4・5・6

4 つなげて話そう ○○さんの考えの△△のところが・・・・と思います。○○さんの意見と同じで,(ちがって,にていて・・・)です。○○のところまでは同じですが,○○のところは~と思います。○○さんは,どうして△△と考えたのですか。・・・のところをもう少しくわしく教えてください。○○さんに確かめます。それは・・・ということですか。AはつまりBになると思います。Bには,例えばAがあります。

5 よりよいものにしぼろう ~の考えの方が~だ(いつでも正しくできる 等)と思います。理由は・・・からです。~の考えは,つまり・・・・となると思います。

6 考えを広げよう 比べてみると,同じところは(ちがうところは)・・です。(比較)みんなの考えは,○つに分けられます。(分類)○○と△△は・・・・というつながりがあります。・・・から~と考えられます。(関連付け)たとえば(もし)○○だったら,・・と思います。(仮定・類推)○○さんの考えをヒントにして・・・・・と考えました。(発展)

☆話すことと書くことを相互に関連させて資質・能力を伸ばす。

特に 論理的な思考力・考えが伝わる表現力を意識する。

① 意見の述べ方を普段のノート作りや記述式問題の解答にも役立てる。

「~だと思います。理由は・・・・からです。」「~して考えました。まず,次に,すると,だから・・・・・・・となります。」

② 理科や社会などで,考察を加えた記述を簡潔にする。

「まず,この資料(結果など)から・・・・分かります。」「また,この資料(結果など)から・・・・分かります。」「だから(これらのことから,つまり)・・・・・と考えました。」

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学力向上推進にむけて

1 ねらい

授業改善の一つとしての指導法の工夫,諸調査分析,単元評価問題の活用を通して,児童の基礎学力

の向上及び活用力の向上を目指す。

2 経営の重点

(1)児童の学習ニーズに対応したTTによる少人数学習指導

(2)諸調査分析を活用した学習指導と授業改善

(3)算数・社会・理科の単元評価問題の活用方法の徹底

3 具体的な施策

(1) 全学年の算数を中心にTTによる少人数指導を行い,担任との連携を強化して個々の支援にあたる。

(2) 具体的な授業改善に結び付く諸調査の分析を全職員で行い,共通理解を図る。

(3) 単元評価問題を単元計画や授業づくり,評価等に計画的に活用する。

1 指導方法の工夫改善

1 ねらい

子どもの学習ニーズに応じたきめ細かな少人数学習を通して,アクティブ・ラーニングの視点を生

かし,児童の基礎学力の向上と「思考力・判断力・表現力」の育成を図る。

2 個に応じたTTによる指導方法

(1)児童一人一人の学習の進捗状況を評価する機会を増やし,基礎・基本の確実な定着を図る。

(2)「活用」の学習を単元の中に位置づけた学習活動を展開する。

(3)習熟度に合わせた学習や児童の特性に応じた学習の展開を図る。

(4)一人一人の考えを見取り,座席表を活用し,充実した学び合いの場を構築する。

(5)教材研究等において教師間の連携を図るとともに教師の指導技術の向上を目指す。

3 少人数学習指導体制

TT担当者 実施学年 教 科 週あたりの実施予定時数

11時間

教 務(佐藤春) 3・4年生 算数・理科 (3年生5時間,5年6時間)

TT担当(今野) 1・5・6年生 算数・音楽・体育 15時間

(1年5時間,5年5時間

6年5時間)

教 頭(髙橋) 3年生 算 数 2時間(3年2時間)

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2 諸調査分析

1 ねらい

児童の基礎学力の向上及び活用力の向上を目指し,前年度までの全国学力・学習状況調査や秋田県学

習状況調査及びベネッセ総合学力テスト,CRT各調査の分析結果を授業改善に生かし,今年度の諸調

査の実施に伴う分析とそれを生かした授業改善を図る。

2 重点項目

(1)過去の諸調査の分析(特に思考力・判断力・表現力等に関わる問題)を生かした授業改善

(2)諸調査の実施を活用した年間を見通した計画的な学習指導

(3)全教師による諸調査分析と授業改善の提案

3 具体的な施策

(1) 前年度の諸調査分析に基づき,重点的に指導する単元を設定する。

(2) 諸調査の実施に伴い,重点的な復習を計画的に実施する。朝の活動等をダイヤモンドタイム(11

月実施)として活用する。

(3) 全教師で諸調査分析を行い,教科毎に具体的な授業改善に生かす提案を行い,共通実践をする。

3 単元評価問題活用

1 ねらい

全県の小学校共通の単元問題を用いた評価を実施することにより,本校の児童の単元の学習内容の定

着や指導上の課題を的確に把握し,その結果を個別指導や授業改善に生かし,児童一人一人の基礎・基

本の確実な定着を図る。

2 重点項目

(1)付ける力の具体的な把握

(2)授業での積極的な活用と家庭学習との連携

(3)個々の学習状況の見取りと補充指導

(4)授業改善に生かす

3 具体的な施策

(1)この単元を通して付けなければならない力を単元問題を通して明確にし,具体的に単元計画の構想

を練る。

(2)どの場面でどのような学習活動を位置付けるか,日々の授業づくりそのものに活用し,一人一人に

単元の学習内容の確実な定着を図る。

(3)一人一人のつまずきの早期発見に努め,補充指導を行いながら確実に力の定着を図っていく。一度

実施した単元評価問題については数値を変えるなどして,補充指導や繰り返し指導等で積極的に活

用し,さらに補充学習等の成果を検証する。

(4)結果から指導の成果と課題を明確にする。成果が上がった理由,または課題が生じた理由について

分析を行い授業改善を図っていく。

(5)毎月実施しているチャレンジテストに前学年の問題を活用するなど,学年を越えた取組を行う。