Yosuke Ozawa & Tim Ravenscroft 5 Beethoven Cello 5 Beethoven Cello Sonata 小澤洋介 &...

Click here to load reader

  • date post

    09-Feb-2021
  • Category

    Documents

  • view

    0
  • download

    0

Embed Size (px)

Transcript of Yosuke Ozawa & Tim Ravenscroft 5 Beethoven Cello 5 Beethoven Cello Sonata 小澤洋介 &...

  • Yosuke Ozawa & Tim Ravenscroft

    5 Beethoven Cello Sonata

    小澤洋介 & ティム・レーベンスクロフト ベートーヴェンチェロソナタ全曲演奏会

    2007年5月28日(月) Tokyo Bunka-Kaikan Recital Hall

  • ベートーヴェン チェロソナタ全曲 Fünf Violoncello Sonaten von L.v.Beethoven

    ■ チェロソナタ第1番 へ長調 作品 5の1 Sonate Nr.1 F-Dur op.5-1 Ⅰ . 緩やかにたっぷりと [¾ F-Dur] ̶ 快速に [⁴/⁴/⁴ ₄/₄/ F-Dur]     Adagio sostenuto — Allegro Ⅱ . ロンド/生き生きと快速に [⁶/⁶/⁶ ₈/₈/ ₈ ₈ F-Dur]   Rondo / Allegro vivace

    ■ チェロソナタ第 2 番 ト短調 作品 5の2 Sonate Nr.2 g-moll op.5-2

    — 休 憩 i n t e r m i s s i o n —

    ■ チェロソナタ第 3 番 イ長調 作品 69 Sonate Nr.3 A-Dur op.69

    Ⅰ. 適度なアレグロ [⁴/⁴/⁴ ₄/₄/ A-Dur] Allegro ma non tanto

    Ⅱ . スケルツォ/とても快速に [¾ a-moll] Scherzo / Allegro molto

    Ⅲ . ゆったりと歌うように [²/²/² ₄/₄/ E-Dur] ̶ 生き生きと快速に [⁴/⁴/⁴ ₄/₄/ A-Dur] Adagio cantabile — Allegro vivace

    ■ チェロソナタ第 4 番 ハ長調 作品102の1 Sonate Nr.4 C-Dur op.102-1

    Ⅰ. 歩むように [⁶/⁶/⁶ ₈/₈/ ₈ ₈ C-Dur] ̶ 生き生きと快速に [²/²/² ₂/₂/ ₂ ₂ a-moll] Andante — Allegro vivace Ⅱ . ゆったりと [⁴/⁴/⁴ ₄ /₄ / C-Dur] ̶ 生き生きと快速に [²/²/² ₄/₄/ ₄ ₄ C-Dur] Adagio — Allegro vivace

    ■ チェロソナタ第 5 番 ニ長調 作品102の2 Sonate Nr.5 D-Dur op.102-2

    Ⅰ. 生気に満ちたアレグロ [⁴/⁴/⁴ ₄/₄/ ₄ ₄ D-Dur] Allegro con brio

    Ⅱ . ゆるやかに、やさしい感情をいっぱいに込めて [²/²/² ₄/₄/ ₄ ₄ d-moll] Adagio con molto sentimento d'affetto Ⅲ. 快速な小フーガ [¾ D-Dur] Allegro fugato

    Ⅰ. ゆったりと感情をこめて [⁴/⁴/⁴ ₄/₄/ g-moll] ̶ 殆どプレストに近いアレグロ [¾ g-moll] Adagio sostenuto e espresslvo — Allegro molto più tost presto Ⅱ. ロンド/快速に [²/²/² ₄/₄/ G-Dur] Rondo / Allegro

    — 休 憩 i n t e r m i s s i o n —

  • 前の世代の先駆者(例 えばモーツァルト、ハ イドン等)のスタイル を受け継いで書かれ ている。若さにあふれ たすがすがしさ、軽妙 さがみなぎっている。

    ベートーヴェン自身の深 刻な内面の吐露と、自身 が持つほとばしるエネル ギーに満ちた曲。

    序奏 アダージォ

    第1楽章 アレグロ

    第2楽章 ロンド

    アレグロ・ヴィヴァーチェ

    ・第1番 ヘ長調 ・第2番 ト短調

    巨匠に相応しいスケールの大きさと、自由自在さを感じさせるソナタ。 彼の創作は、すでに古典派 (当時のスタイル ) を越え、チェロソナタ の新しい時代をきりひらく新しい局面をみせる。 ・ピアノが主体でチェロがそのオブリガート的なものから、 チェロとピアノが同等に協奏的世界へ。 ・拍子感の中にはめ込まれた音楽から、拍子を越えた自由自在さへ。

    第1楽章 アレグロ

    第2楽章 スケルツォ 序奏 アダージォ 第 3楽章

    アレグロ・ヴィヴァーチェ

    優雅な天上のもののような序 奏から一転して、地獄の中の ようなエネルギーが展開される 二面性を持った第一楽章。  第二楽章では受容にも似 たまどろみの中、第一楽章の 序奏が啓示される。それをぬ け、確信の世界へ。

    かっちりとして、明るい中にも凝 縮された第一楽章。 第二楽章は、ピアノソナタ作品 111にも通じる厳粛な、この世の 別れにも似たコラール。 そして、宇宙の永遠につなが る創造の輪に入っていくような フーガの最終楽章。

    第1楽章 アレグロ

    第2楽章 アダージォ 第3楽章 フーガ

    ・第5番 二長調

    ・第3番 イ長調

    アンダンテ アレグロ・ヴィヴァーチェ

    ・第4番 ハ長調

    「ベートーヴェン全曲演奏会の聴きどころ」

     ベートーヴェンのチェロソナタは全5曲。チェロソナタの最高峰の一つである、

    第3番 (37 才 ) をはさみ、25 才と 45 才に書かれた2つの連作という大きな3つ

    のかたまりは、ベートーヴェンの前期、中期、後期の典型的性格を有する。

     ベートーヴェンの連作は、力強さと優しさ、希望と過酷な運命、天国と地獄を

    同じキャンバスの上に表現する。若さゆえに表現し尽くすのに連作が必要だった

    作品5。自由自在の表現が可能だからこそ、1曲にすべてが凝縮された作品 69。

    新たなる境地のとば口で、その可能性を書付けた連作、作品 102。その中にいつ

    も共通して流れている武骨とも聴こえる音楽から、すべての本質に迫ろうとする

    ベートーヴェンを垣間見ることが出来る。

    第1楽章

    第2楽章 ロンド アレグロ

    序奏 アダージォ

    急速なアレグロ

    第1楽章

    アダージォ アレグロ・ヴィヴァーチェ

    第2楽章

  • ■ チェロソナタ 第1番 ヘ長調、第2番 ト短調   作品5(1796年 )

    ベートーヴェン 25才。この 2曲は、演奏家としてのデビューであったヨーロッパ大演 奏旅行の際に作られた。それも、当時のベルリン。ヨーロッパでも最高水準の宮廷楽団を もち、自らもチェロの名手であったプロシア王のところでの御前演奏のためである。ここ でベートーヴェンは綴密な作曲家というより、華やかな演奏家としての作品を書く。尽き ることのないエネルギーと湧き出るアイデアをすべて表現するために、連作という形をと る。一つは長調、もう一つは短調、どちらも若さ特有の気負いさえ感じられる満艦飾。自 らのピアノと作曲と、自分の持てる力をすべてこの演奏会に発揮したいという気持がムン ムンと伝わってくるのがこの二部作。

    ■ チェロソナタ 第3番 イ長調           作品69 (1808年)

    ベートーヴェン 37才。ロマン・ローランの称した「傑作の森」期。当時のウィーンで、 当代きっての音楽家として名を馳せ、創作意欲も充実、様々な作曲上の試みをしていた時 期である。 1808 年暮、自作品の発表演奏会が、興奮したベートーヴェンとそんな彼に反発するオー

    ケストラによって、めちゃくちゃになってしまうという事件が起る。ウィーンに嫌気がさし、 この町を去ろうと決意するベートーヴェンをひきとめようと、多くの有力な音楽愛好貴族 にはたらきかけ、多額の終生年金が支給されるように奔走してくれたのが、エルデーディ 伯爵夫人と友人のグライヒェンシュタイン男爵だった。一件落着の後、ベートーヴェンは、 チェロを愛好する男爵にこの曲を献呈する。 すでに多くのシンフォニーを書き上げ「運命」「田園」と共に自分のスタイルを完璧に確

    立し、持てる力を凝縮したこのソナタは、チェロソナタというジャンルの金字塔となった。

    ■ チェロソナタ 第4番 ハ長調、第5番 ニ長調   作品102 (1815年)

    ベートーヴェン 45才。前年にひきつづき、この年もスランプが続いた時期だった。世間 的には、1813 年の「ウェリントンの勝利」で大成功をおさめた彼だが、なかなか新しい創 作の境地に入り込めない。 そんな中で、「自由なソナタ」と自ら表紙に書きつけ、作曲したのがこの 2曲のチェロソ ナタである。耳の病気のために沈黙の世界での作曲。これがゆえ常人には聴こえない音、天 体の運行、次元を超越したと思われる音の域まで達したと言えるのかもしれない。 「自由」、それは決して開放された自由ではなく、形式や足かせとなる肉体から精神を解 き放つこと。ここでいう「自由」とは、形式 (スタイル )を極めることによって到達した、 超越した新しい境地。すなわち現代でいうアヴァンギャルド (前衛 ) の精神がここから始ま る。これこそベートーヴェンの後期の音楽スタイルを象徴するものであり、また後期の一連 のフーガ群の先駆がここに登場するのである。

  • 「これは想像以上だ ...。」と真新しい楽譜を 手にして僕は思った。ベーレンライター出版 社のベートーヴェン・チェロソナタの新版は、 ピアノ譜を兼ねる総譜 (スコア )とチェロの ためのパート譜、ここまでは通常通りだがも う一冊、67ページに及ぶ新版にあたっての 注釈本まで付いていたのだ。開いてみると